見出し画像

山に住んでいるのに、山に登りたくなるわけ

北アルプス燕岳に登ってきた。
山に囲まれて暮らしてるのに、また山に行くの?どこまで自然好きなの??と言われる。
はい、自然好きです(笑)



登頂は、3回目。
導かれて登りたくなる魅力が山にはある。

山の上は、別世界だ。神仙の世界だと思う。あまりにも美しく雄大な自然に、ただただ畏敬の念を抱く。下から山を仰ぎ見るのも大好きだけれど、山の上はやっぱり別格だ。


自分の暮らす里を見下ろせるのもいい。人ってなんてちっぽけなんだ、と気づく。時々、アリのようにうごめく里の自分を、山の上から俯瞰すると、肩の力がすっと抜けたりする。


「私ってなにやってんの」って笑えてくる。同時に、愛おしくもなる。


ついさっきまで疲れて足が動かなかった息子も、山頂に着いた途端、予想だにしていなかった目の前の景色に興奮して、すいすい岩に登り始める。感受性の豊かな時期に、美しいものに感動する心を育てたいなって思っている。


山で行き交う人たちにも、心洗われる。
「こんにちは〜」「あともう少しですよ。頑張ってください〜」そんな声かけが自然に生まれる。山を愛する人に悪い人はいない、って思っている。山で出会う人たちは、みんな優しい雰囲気を醸し出している。


子供たちも、そんな大人たちに影響されて、下山しながら、すれ違う大人たちに声をかけていた。


「頑張ってください〜。合戦小屋でスイカ売ってますよ!」

ちゃっかりスイカの営業までしてる(笑)

「富士山見えないけど、もう少しで富士山見えるベンチですよ〜」

みんな笑ってくれる(笑)


私も農作業で鍛えてるおかげでスイスイるんるん
あ、手足同じだぞ


下山しても山


里に帰ってきても、山、山、山。あまり変わらない(笑)「ただいま〜。里もいいトコだな〜」としみじみ思えるから幸せだ。


そして、お風呂に入る。布団で寝る。「快適〜!」日常のありがたさに感謝する。


車でたった2時間の山に登っただけだけれど、一週間くらいどこか異国にトリップしたかのような充足感。そんな旅が簡単にできてしまう、ここ高遠は本当に恵まれてると思う。


山を望み、山を歩くことができるこの土地ならではの生き方だ。

そしてまた、山を仰ぎ見る日常が始まる


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?