【あまりにも溢れてしまって、もうこれ以上は】

 ”紙”に、名前を書いた。私たちの14年、付き合いも含めたらおよそ20年を終わらせるために。喫茶店の片隅でダウンライトに照らされた緑枠の用紙は、何の主張もなく、しかし、一筋の希望でもあるかのように静かに佇んでいた。

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