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【合理的配慮を知ってほしい】平等と公平の違い。

こんにちは。

春野太陽です。


最近、時事ニュースを見ていると

『多様性を認めていこうと大きく謳う社会』

に比例して

『平等と公平の違いが分かってないまま多様性を実行している人の増加』

を感じています。
(あと、差別と区別の違いもねー)



実際、以前働いていた会社で
病気に対する対応を相談すると

「病気だからって甘えるな」

「みんな平等だからひいきはできない」

などと言われ、大変傷つきました。

甘えてなんかいない。周囲の理解が必要なの。

ひいきなんて求めてない。合理的配慮をして欲しいだけ。


でも、分かる気のない人には何言っても分からない。

無知な人の発言はどれだけ当事者にとって辛いものになるかもこの身を持って実感しました。



正しい「平等と公平の違い」について

例や私の実体験を元にご説明します。

まず簡単に例にして結論から言うと


ホールのケーキが1つ。
お腹の空き具合の違う子が4人います。

ホールのケーキをただピッタリ4等分に切って分け与えるだけなら【平等】です。

食べれる量に合わせて4人ともが同じくらいの満足度になるように大きさを変えて切って分け与えるなら【公平】です。

といったところでしょうか。



以下は私の大学時代の経験です。↓


私は大学生の時に精神疾患を発症しました。

途中からまともに通学ができない体調になり、

大学側には適切な【合理的配慮】の対応を丁寧にしていただきました。感謝。

医師の証明書発行のもと、配慮願いを学生サポート課職員と作成し、各講師に提出しました。


講師の授業スタイルによって配慮の仕方は異なります。

来れなかった分はレポート課題を個別で与えるから出してくださいと対応してくれる先生。

体調のいい時にアポくれれば、教授室で授業内容教え直してあげるよという先生。

出席できなかった分の回のプリントを保管してまとめて渡してくれる先生。


【平等】という視点では
「あの子だけ欠席しても対応してもらえるんだ。自分たちと平等じゃない。ずるい。」となりますが

【公平】という視点では
「自分は健康体で通学できるからちゃんと受講してれば単位をもらえる機会は得られる。
あの子は受講したくても受講できないから単位をもらう機会すら得られなくなっちゃうのか。
それなら単位をもらえる機会は別の形で与えないとだよね。」

となるわけです。



とっても助かりましたし、私は誠心誠意与えられた課題をこなし、単位をいただきました。


病気だから出席しなくても課題やらなくても単位もらえる〜なんてことは決してありません。
そこは他の学生と同じで、課題に取り組まなければ評価・成績は与えられません。
ひいきでなく、あくまで、配慮。
配慮してもらったその後は、本人の取組次第。



他にも、聴覚障害の方の場合は

センター試験ではリスニング問題ができない代わりに別の英語の問題が出題されていたりとか

大学の講義ではパソコンで教授の言葉を文字起こしするサポーターが隣に居たり
(ドラマsilentにもありましたよね)

耳が聞こえないという部分を補うための
合理的配慮がなされています。



まだまだいろんな合理的配慮があるでしょうし
それを必要としている方も多いはずです。



【平等】は英語で「equal(イコール)」

【公平】は英語で「fair(フェア)」

混同させないように、学びと心がけが必要ですね。



ついでに法学部卒的に追記すると、

『法廷は常にfair(フェア)』と学びます。

刑事裁判で被疑者にも弁護士がつくこと。

これは、『法廷という法律で戦う場所において、法律の知識がある人とない人で戦ってはfair(フェア)ではないから』です。

ハンデがある人にはサポートをつけて条件を同等にしてから戦う。

そのようにできています。



話を戻しますが、


多様性を進めていくならば、

【平等】と【公平】の違いを

きちんと理解し使い分けることと

【公平】にしていくための

【合理的配慮】を推進していくことが


違いを尊重しながらの共存に不可欠です。




決して病気や障害を「甘え」と言われることがなく


配慮を求めることを「ひいき」と言われることもなく

ハンデに対して正しく必要なサポートを受けながら

互いを思いやって生きれる社会が


訪れてほしいです。





2023.05.17(wed)
春野太陽

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