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はるのいぶきエッセイ

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ライブドアブログにもまとまっています。http://blog.livedoor.jp/haruno_ibuki/
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記事一覧

「壊れたギターのくびれに穴が空いている理由」エッセイ

 実家には、ピアノとアコースティックギターがあった。ピアノは母が小さい頃買ってもらった、…

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「電話ぎらい」エッセイ

 私は基本的に電話が嫌い、というか苦手で、呼び出しベルが鳴ると普通の気持ちではいられない…

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「東日本大震災の日のわたし」エッセイ

・11日 高校の卒業式を終えて数日経った昼過ぎ、愛犬と2階の部屋にいると、揺れた。怖がって…

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「はるの家にやってきた犬、ベルがベルになるまで」エッセイ

 「売れ残りの犬がうちに来るまで」の続きです。  犬を迎え入れたら、名前をつけなければな…

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「上京、そして最速の引っ越し」エッセイ

 高校を卒業し、上京してきて最初に住んだのは笹塚という街だった。震災直後なので新幹線は動…

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「不登校児の誕生日」エッセイ

 小学3年の途中から私は不登校になった。私には小学1年生の春から毎朝「いーぶーきーちゃー…

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「マコト君のそうじ(2/2)」エッセイ

 基本的には「箇所ずつホウキで掃いてチリトリにゴミを入れる」のではなく「全体的に掃いて一箇所にゴミをまとめて一気にチリトリに入れる」ということを教えた。階段などは特に、一段ずつ掃いてはチリトリの作業をしていたので、踊り場と一番下の階の2段階でゴミを落とし続けてチリトリ作業を2回に減らすというのを目標に設定し、私が何回も何回もやって見せた。 「こうやると、作業が減ってやりやすいし、キレイにできるよ」と教えると「なるほどっ・・・」とマコト君は言ってくれるのだが「じゃあやってみて

「マコト君のそうじ(1/2)」エッセイ

 2013年の11月にくも膜下で母が亡くなり、東京で暮らしていた私は当時高校2年生の弟が卒業す…

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「怒られ続けたスペインレストランでのバイト生活」エッセイ

 上京してからの初めてのアルバイトはスペインレストランのホールだった。最初に住んだのは笹…

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「おじいちゃんのカナリア(2/2)」エッセイ

 私が中学生になり、祖父の家に行く回数が減って雛の餌やりもしばらくやらなくなっていたころ…

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「おじいちゃんのカナリア(1/2)」エッセイ

 岩手県紫波郡にある父方の実家はカナリアのブリーダーをしていて、遊びにいくと「ピーピーピ…

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「売れ残りの犬がうちに来るまで(2/2)」エッセイ

まずは飼う犬種を決めるところから始まった。母といくつかのペットショップをのぞいてみたが、…

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「売れ残りの犬がうちに来るまで(1/2)」エッセイ

私は物心ついたころから大の犬好きであった。 犬を飼ったことがない私は、想像上で飼い犬を散…

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「幽体離脱にハマっていたころ」エッセイ

幽体離脱というモノに強い憧れを抱き、幽体離脱の体験談を調べあさったり図書館で「幽体離脱とは」といったような本を借りて熱心に読み込んでいたのは高校生のころで、そのきっかけはなんだったか覚えていないが、当時芸人のザたっちがブレイクしたので「幽体離脱」という単語が潜在的に脳に刷り込まれていたのかもしれない。 オカルトや心霊現象に興味があったかというとそうではなく、むしろ人一倍それらの類いのものは苦手であり、ただ幽体離脱というもののみに急に興味がわいたのである。高校卒業後の進路や当