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自己申告書


※あくまで自分の視点からしか見えてない話です。事実と異なることが多々あるかも、主観の話。

学校の指示に従った結果、
離れて暮らす弟妹3人とも
半年でひきこもり状態になりました。
先生達は優しく
一生懸命関わってくださっているので、
怒りはないです。

あるのは、深い悲しみ。

弟達の人生は確実に
学校休む前よりハードルが上がったので大分ショックです。


私の地元では、子どもの心が壊れた時に
専門家の見立てが入るまでに
高いハードルがあります。
昔からそうなんだと思います。

出会う人によって人生が変わる。
上手くサポートに繋がれる人はラッキー。


子ども達のそこまで難しくない問題が、どんどん複雑になっています。
早めに専門家のケアが受けられるような
仕組みになってほしいから、
今の仕事を頑張っている。
今している支援の仕事は、
私じゃなくてもできることだけど、
広めようとしている人達が
あまり見えてこず、結果弟達に支援も行き届いていないから、社長と私ではじめた事業を広めていきたいです(家族なので、自分では弟達の支援には入れない。日中のサポートが必要だけど、自分は仕事だし‥地域に頼りたいし頼っているけどまだ上手くいっていない)

日頃、生きにくさを抱えている子ども達の周りをみていると
「大丈夫」「落ち着いてるから問題ない」と言っている大人達が多い。
そこから見過ごされた多くの人が、二次障害を発症したケースがとても多いです。

家族が早めに気づいて、外部の力があればなんとかなるかもしれないと思い、SOSを出すと「お母さん気にしすぎ」と言われ、時間が経過してから状態が悪化したというケースにも、これまで沢山携わってきました。

SOSをスルーした人達は、当事者がその後苦しんでも、昔スルーしたことは覚えていないし、その頃には関わりがない事も多いし、なんの責任もとりません。


私の地元は、とにかく
専門知識のない人達の中で
“頑張ってなんとかしよう“とする傾向が強く、その結果、関わりが的外れになって
問題が長引いたり悪化したりするのですが
それは自然なことです。


今回弟達の事は「地域に任せて」「大丈夫だよ」と声をかけてもらえていたので
安心して自分の生活を送っていたのですが、
昨日父からSOSがあり
″受験の自己申告書が間に合わない(欠席の理由書く紙)。内容は全部周りが考えた。本人がそのままそれを書くとも言っているけどできない“と言われて、見に行くと、ペンを持ったまま寒い自室で何時間も動けず、声も出なくなった弟がいました。

寒さで真っ黒になった足も動かせなくなっていて、その高校行かなくてもいいんじゃないか?と声をかけると行くとしか反応せず。
その反応すらやっとでした。

ここ半年学校に行っていないのですが、
先生達から薦められた
その高校に受かると
毎朝7時に家を出て
バスを乗り換えて
週5で学校に通うことになります。

周りの人達は、出席日数が足りなくなる毎に
偏差値の低い高校を
1つずつ進めているようだったので、
流石に途中から私も口を出して
「入りやすさや学力ではなく、本人の体調をみた方がいいです。遠い学校を受験したら、受かったとしても、通える確率が低いです。」と伝えました。

最終的には先生と本人と父で決めて
全日制の高校に願書を出したようなのですが、
書類はほぼ周りの人が作り
面接練習も勉強もしてなく、
必ず直筆の自己申告書も
周りが言葉を考えて、
見本を真横に置いても
弟は、机に1時間座って名前すら一文字も書けません。
ノートに練習も一文字も書けてないんです。

みんなその姿ちゃんと見てるのかな??
昨年の夏からずっとこの様子はあるのに、
周りの人は、気づいているかいないかはわからないけど、
本人が罪悪感をもつ言葉を
たくさんかけている。
本人を見ているようで
見ることができないのかも。
日々の忙しさで
“これまで休んだこともないし、
たまたま今休んでるだけの
たくさんいる受験生の中の1人“
と見えているのかもしれません。

私も同じ仕事をしていて、
他人として弟に出会っていたら
同じだったかもしれないなぁと思う。


弟は、人と関わる時の抵抗感や
お風呂に入れない日があったり
目の色や元気のなさ
昼夜逆転、片付けられなくなった物だらけの部屋、半年以上学校に行けない
朝起きれない
学校に行くと3日で疲れて動けない
等々
どうみても心身が悲鳴をあげている。


それでも周りは
これまでの元気な弟ができていたことと
同じことを
やりなさいと
求め続けている。
そういう接し方しかわからないのかもしれない。

先生も行政の方も
みんな優しくて
心配して、すごく助けてくれている。
心を削って労力を使って
何度も何度も関わってくれている。
だけど、弟は動けない。


そうなんです。
誰も悪くない。
みんな頑張っている。
だから、専門家が必要なんです。

専門家ならわかるんです。

先生は、先生のお仕事の専門。
行政は、行政のお仕事の専門。
心身には心身の専門家がいる。


みんなが1人の子どもの
全部を知る必要ない。
全部フォローできる必要もない。
その時その時に必要な関わりがある。
その時その時で、詳しい人が入れば
スムーズにいく。


子どもが予定通り
周りの期待通り行動できない時、
厳しくしないとダメなんだと
考えて、厳しく支援する人もいる。
そんなんで社会に出られるのか?
自分の責任だよ。自分のことだよね?と。
考え方は人それぞれなので
人それぞれの関わり方でいいとは思うけど、
厳しく接することで、
逆に遠回りの結果になるという自覚はあるかどうか。
なんのためにその子と接しているのか?
どういう結果になることを目指して
接しているのか?
厳しくするということは、望む結果になると見越してしているのか?


自己申告書の件で、
久々に弟と2人になる時間があったので伝えました。

「それしんどかったら、白紙でいいのでは?
面接は、話せなくても問題ない。

書きたいのはわかるけど、
書きたいのに身体が動かないっていうのは、
心のSOSかもしれないよ。
足も真っ黒。
行きたいところに行くのはいいけど、
何がなんでも全日制に拘る必要はない。

私は定時制高校卒だけど、今生活には困っていない。
資格とって今の仕事に就いたのは、
社会に出てお金貯めた後にはじめたこと。
今が受験生だからって、今なんでもやらないといけないわけじゃないよ。

机に座り続けて具合悪くなるくらいなら
ゆっくり今日は寝たら?

間に合わなくてもいいんじゃない。

最近顔色が悪い。好きでもないものを、こんなに机に置いておかなくていいよ(机の教科書系、全部部屋の隅に移動)」

私は自分の意見を言えない傾向があるので
3人を病院に連れて行くことに、
心の病院はどこも2ヶ月以上待ちが多く
やっと予約がとれました。

病院の診察結果や診断書などの
根拠があれば、関係機関に意見を取り入れてもらいやすくなります。

Discordで連絡がとれていた
妹弟は比較的元気な様子だったのですが、
久々に会ったところ
真ん中の弟の精神状態が
かなり悪くなっていました。


通知表を見ると、2年前まで
3人とも長年皆勤賞だったのがわかります。

今は、他者への信頼感がなく
人を怖がったり遠慮したりしながら
あまり家から出ていない様子です。
学校や行政関係の人と
顔を合わすことも難しいようです。
布団に潜って出てこないと聞きました。

私から見ていると、周りの人達は
「後○日学校に来るんだよ」
「いついつまでに○○をしないと、○○になるよ」
「○○日の○時に迎えに行くよ」
「○日までに○をしないと間に合わないよ」
という働きかけが多いので、布団から出てくるのはこれからも結構難しいかもしれません。

真ん中の弟は、自宅訪問の支援サポートを
行政さんから提案され、拒否したようです。
サッカーをしていた頃は、学校以外の人とも関われていたので、大分厳しい状態かもしれません。


私がもし赤の他人で、
今の弟達と仕事で出会っていたとしたら、
まずは心の状態に目を向けて、ケアを充分にします。
自分では間に合わないか、足りないと判断したら、病院など専門家に繋いで、意見をいただきます。
必要に応じて、カウンセリングの支援など入るかもしれません。
(個人的には、この状態であれば、訪問支援員1人で大丈夫です)


やらないといけないことがあるということ自体は(出席日数、テスト、願書、レポート、受験準備、面接練習、進路決め、奨学金調べ等々)
子ども達は充分わかっていそうなので、
プレッシャーになる発言や行動を控え、
本人達のエネルギーを見極めながら
充電切れしない程度に
やるべきことにとりかかれる環境をつくっておきます。
(自宅課題、別室登校、短時間登校、外部と遊びでの関わり等々)

自分がやるべきことにどうとりかかればいいのかがわからない時は、自分からSOSを出しましょう、と信頼関係をつくった上で、事前に伝えておきます。

私が見てきた世界では、難しいケースほど
周りが「やりなさい」と押し付ける関わりをすると、上手くいくことは殆どありません。
逆に遠回りになることの方が多いです。

人は大体
自分のためにやらないといけないことには、
自分からやり始めます。

なぜやらないか?は
よくその人の事をよく見れば、
この人から口頭で理由を教えてもらわなくても、重要な原因があることに気づくはずです。

怠けているわけではなく
理由があってできていないので、
押し付けただけで
上手くいくことだったら
とっくにできているんです。

そう捉えるため、
対人支援で私から
「○○しなさい」「○○した方がいいよ」と
誘導することは、あまりしません。
(情報提供はします。指示がほしいと言われたらします。ケースバイケース)



弟は、アドバイスして離れたら
15分後に電気を消して、布団に入っていました。
自己申告書は、どうしたか確認はしませんでした。

私も明日仕事なので、家に帰って寝ます。

(正直、弟が机でかたまって
寒さで足黒くしたまま
朝まで座ってたら嫌だなぁと心配だったので、
布団に入ってくれてよかった)


※先生と行政の方には、いつも沢山助けてくれていて本当に感謝しています。
家族だけだったら、とっくにもっっっと大変なことになってました。
※ちなみに、父もかなり頑張ってます。その話もできたらどこかで。

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