嫌いにならない距離
コーヒーが好きだ。仕事も好きだ。
でもどちらももう二度とやりたくないほど嫌いになりかけた。
「このままを続けていたら、きっと一生この仕事が嫌いになってしまう」
手の甲から滲む血をぼんやりと眺めながら、ピリピリと痛む手を拭きながらそう思った。
だって、この仕事を愛せなくなったら、この先自分はいったいどうやって生きて行けば良いというのか。
嫌いになりたくない。
せっかく手に入れた一筋の光を、ただの冷たい闇にしてしまうなんて絶望でしかない。
そう、あれはちょうど1年前。
2017年の終わり。
それから1年、2018年の終わり。
今日と明日のことだけ考えて、ただただ目の前のことに全力で、嬉しいこともダメなこともそのままにしていたら、もう2019年になっていた。
好きも嫌いもない。
距離も関係ない。
ただ、みんな通り過ぎて行くだけ。
だから、その時の目の前にただひたすらに全力を注げば良いのだ、思う存分に。
そして心地良い疲労感の重みで毎日くたっと眠りに落ちたい。
今年はただただ、そうやって今日と明日だけを延々と生きよう。
嫌いになりたくないモノたちはきっと、ずっと自分の触れる場所にある。
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