彼方《あちら》と此方《こちら》を洗う【毎週ショートショートnote|お題「人生は洗濯の連続」】参加記事
たらはさん、お題ありがとうございます。貼付記事以下、参ります。
汚れを放置すればするほど、それは落ちにくくなる。そして、生きる限りは汚れることを覚悟せねばならない。生きるとは、たとえばそういうことである。
それにつけてもこの汚れ、頑固すぎやしないだろうか。洗い物を始めれば雨が降り、洗う先から汚れていく布たち。まるで私の越し方のようだ、と苦笑いして、暫し動かしていた手を止めた。
洗い物をしていた川の流れは、降る雨により水嵩が増し、いつもよりも少し濁って見えた。いつもの透明な水は鏡のようにこちらを映すが、今日は違っていた。
“汚れるのはそっちだけじゃないんだけどな。あなたが洗い物をすればするほど、洗った後の汚れた水はこちらに流れてくる。全く、たまったものじゃない”
そうぼやく声と、声の主が見えた。年の頃は私と同じ位、背格好も似通っているようだった。
「え……あなたは誰?私が流した水が流れてくるって……そこはどこなの?」
“裏と表。光と影。虚と実。そのどちらでもいいし、どれでもある。問題なのはそこじゃなくて、どちらにしても洗濯は付き物、ってこと”
私の問いに答えた途端、その声の主は視界から立ち消えた。
昼間から夢を見たのか、私は。はっきりしているのは、これからも洗濯を続けなければいけないということだ。生きている限りは。
拙稿題名:彼方と此方を洗う
総字数:525字
よろしくお願い申し上げます。
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拙稿をお心のどこかに置いて頂ければ、これ以上の喜びはありません。ありがとうございます。