マガジンのカバー画像

書き仕事の日々

23
「榛名しおりはこんなふうに二十数年書き仕事してきました」を、かっこつけずオープンに。何かが、少しでも、どなたかの書き仕事のヒントになってくれれば。昔読んでいただいた方には、その時…
2023年1月現在22記事(1記事平均1800文字程度)。書き仕事のヒント、執筆裏話などなど。
¥300
運営しているクリエイター

#思い出

左目だけで書くようになって、4年――書き仕事の日々15

左目だけで書くようになって、4年。 私、榛名しおりは、右目の中心視力がありません。

harunashiori
4年前
25

出版された自分の本は、二度と読み返したくない――書き仕事の日々14

出版された自分の本を読み返すことは、できればしたくありません。 本を手に取ったり、カバー…

harunashiori
4年前
21

ボツになった原稿を、自分のホームページ上で無料公開した昔話 ――書き仕事の日々13

昔々。 (正確には、2002年8月から2003年12月にかけて) 『ゲルマーニア伝記』というシリーズ…

harunashiori
4年前
15

150ページほど書いたあたりで立ちはだかる謎の壁――書き仕事の日々12

処女作『マリア』などを書いたワープロ「NEC文豪」が天寿を全うした頃、ようやく家庭用のパソ…

harunashiori
4年前
20

目を閉じて息をひきとる瞬間、自分をほめることができるかどうか ――書き仕事の日々1…

新しい本が出るたび、大丈夫かな、みなさんに気に入ってもらえたかなあ、あそこらへんがまわり…

harunashiori
4年前
18

だってジョージクルーニーが私の頭の中でそう言った――書き仕事の日々10

史実にからめた歴史物を書いていると、苦労することが多い。 小道具なんかはその最たるもので…

harunashiori
4年前
11

愛すべき登場人物だらけだった『アレ伝』――書き仕事の日々9

「アレクサンドロス大王が、フェニキア人の港湾都市テュロスを陥落させた」 この史実を軸に、物語を進めよう、と決めたとき、はるなの頭の中には二つのエピソードがありました。(二つしかなかった、というべきか) 一つは、ロマンス。 とはいっても、実は、全然主役ではない二人のロマンスでした。(カイとエリッサのエピソード。七巻(最終巻)に出てきます) ところが、カイと敵対する側にハミルという大親友をおいてみたら、 あれよあれよというまに話をハミルに引っ張られ、とうとう主役の座を奪われて

上下巻のつもりで書き始めた『アレ伝』――書き仕事の日々8

処女作『マリア』に続いて、なんとか2冊を書き上げ、さらに雑誌にのせる短編もなんとか書き上…

harunashiori
4年前
17

ひどい境遇で育ったわりには、マリアがいい子すぎるのがひっかかる――書き仕事の日々…

書き仕事をする時、まずとりあえず心がけるのは「つじつまを合わせること」 なんでこの人がこ…

harunashiori
5年前
18

自分でたてたプロット通りに書けないのはなぜ――書き仕事の日々6

やんちゃざかりの男の子二人と、生まれたばかりの長女。 この子たちの相手をしながら、家でで…

harunashiori
5年前
16

私に処女作『マリア』を書かせたものは、結局、何だったんだろう。――書き仕事の日々…

東海道線のボックス席に座った私の頭の中に、こんこんと湧き出してきたストーリーをほぼそのま…

harunashiori
5年前
20

そして、佳作受賞の電話が来た♪――書き仕事の日々4

(一刻も早く帰宅してビールが飲みたかった)旦那の手によって、『マリア』の応募原稿がポスト…

harunashiori
5年前
15

かっこつけずに、オープンに「こんなふうに書き仕事を続けてきた」 ――書き仕事の日…

「神戸の地震のあと、処女作『マリア』を一気に書いた」 と、前回さらっと書きました。 すご…

harunashiori
5年前
10

ポストに放り込まれたマリア――書き仕事の日々2

学生時代の友達とか独身時代の仕事仲間に、私が書き仕事をしてると話すと、すごく驚かれる。 「え~っ?そういう子だったっけ?」 「そういうのずっと目指してた?」 (そういうのっていうのは、まあ、文学的な?っていう意味) 答えはNo。 文学少女ではなかった。「趣味は読書」と胸張って言えるほど、読書してないし。本の好き嫌いが激しすぎるし。 漢字は、覚えられないし書けない。文法も意味不明。読書感想文は、課題図書が読み終わらないし、何を書けばいいのかわからない。 共通一次(センター試