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書き仕事の日々

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「榛名しおりはこんなふうに二十数年書き仕事してきました」を、かっこつけずオープンに。何かが、少しでも、どなたかの書き仕事のヒントになってくれれば。昔読んでいただいた方には、その時…
2023年1月現在22記事(1記事平均1800文字程度)。書き仕事のヒント、執筆裏話などなど。
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#小説

在宅ワークに病んだら、5分間だけお皿を洗ってごらん――書き仕事の日々 21

二十年以上、在宅で書き仕事をしてきました。 在宅ワークはね、すばらしい面もあるんです。時…

harunashiori
3年前
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「書き仕事の日々」目次とあらすじ その1~20

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harunashiori
4年前
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『視点揺れまくり』問題――書き仕事の日々20

『ロクサリーヌ夜話』を書く直前(2010年)、編集さんに言われました。  「はるなの書く話は…

harunashiori
3年前
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一つのせりふを書いた瞬間いきなりどぉんとふってきた一冊分のロマンス――書き仕事の…

港近くの居酒屋。二階は娼館。 主人公の青年は、先輩のガッシナさんに連れられ、どきどきしな…

harunashiori
3年前
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少女向け「ライト」ノベルとしては、やや「ヘビー」すぎる、そんな設定――書き仕事の…

やや体調を崩して、書いていたシリーズを続けるのに苦労していた2005年、 処女作『マリア』が…

harunashiori
3年前
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メロヴェの劣等感が、マリアの劣等感よりもやっかいなのはなぜか――書き仕事の日々17

『エドエマ』を書き上げた次に、何を書こうか、いつものように手探りしつつ、どうにも未完の『…

harunashiori
4年前
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「カサブタ」がはがれるまで――書き仕事の日々16

昔ラジオを聞いていたら、誰かがインタビューに答えておられました。 「ぼくはそういう「カサブタ」を、人生に付けておきたくないんだよね」 なるほど、カサブタかあ。うまいこと言われるなあ。 未完のままの『ゲルマーニア伝奇』は、 私にとって、 はがれないまま残る、人生の「カサブタ」でした。 体調の悪い時期に、草稿のまま当時の公式ホームページに少しずつ上げ、 一応完結したつもりになっていました。 ですが、何年かたって、ある事情で偶然読み返したら、 手直しして、ちゃんと仕上げた

左目だけで書くようになって、4年――書き仕事の日々15

左目だけで書くようになって、4年。 私、榛名しおりは、右目の中心視力がありません。

harunashiori
4年前
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出版された自分の本は、二度と読み返したくない――書き仕事の日々14

出版された自分の本を読み返すことは、できればしたくありません。 本を手に取ったり、カバー…

harunashiori
4年前
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ボツになった原稿を、自分のホームページ上で無料公開した昔話 ――書き仕事の日々13

昔々。 (正確には、2002年8月から2003年12月にかけて) 『ゲルマーニア伝記』というシリーズ…

harunashiori
4年前
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150ページほど書いたあたりで立ちはだかる謎の壁――書き仕事の日々12

処女作『マリア』などを書いたワープロ「NEC文豪」が天寿を全うした頃、ようやく家庭用のパソ…

harunashiori
4年前
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目を閉じて息をひきとる瞬間、自分をほめることができるかどうか ――書き仕事の日々1…

新しい本が出るたび、大丈夫かな、みなさんに気に入ってもらえたかなあ、あそこらへんがまわり…

harunashiori
4年前
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だってジョージクルーニーが私の頭の中でそう言った――書き仕事の日々10

史実にからめた歴史物を書いていると、苦労することが多い。 小道具なんかはその最たるもので…

harunashiori
4年前
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愛すべき登場人物だらけだった『アレ伝』――書き仕事の日々9

「アレクサンドロス大王が、フェニキア人の港湾都市テュロスを陥落させた」 この史実を軸に、物語を進めよう、と決めたとき、はるなの頭の中には二つのエピソードがありました。(二つしかなかった、というべきか) 一つは、ロマンス。 とはいっても、実は、全然主役ではない二人のロマンスでした。(カイとエリッサのエピソード。七巻(最終巻)に出てきます) ところが、カイと敵対する側にハミルという大親友をおいてみたら、 あれよあれよというまに話をハミルに引っ張られ、とうとう主役の座を奪われて