骨折の衝撃とそれでも回復する人間の凄さ-2-

紹介状をもらった病院へ翌日すぐに向かった。

「痛いなー。でも手術でもっと痛いのは、もっと嫌だな、でも、ちゃんと治ってほしいな、治らなかったらどうしようかな。」そんな不安を抱え、満身創痍(といっても、利き手ではない目立たない指先なので、気持ちだけの話だけど。)のまま病院へ。

「あー折れちゃったんだね。転んで〜、はいはい・・・。」

先生は話を聞きながら、デジタルのカルテに、私のなんともダサすぎる怪我の記録を残していく。
「MRIも撮りましょうか、それで詳しく見てどうするか決めましょう。」MRI・・・。
撮ったことがない、初MRIがこれで、手術に決まったら本当に大ごとだな。手術は嫌だな、手術にはなって欲しくないな。

そんなことを思い、客観的におかしさも感じながら、MRIを受ける。
サポートを外すとめっちゃ痛い。昨日よりも全然痛い。アドレナリンがもう出ていないことを実感する。そして、写真を撮り終えて再度、診察を受ける。

「そうですね〜、欠けたところが小さいから保存治療にしましょうか。」

手術しなくていいの?ほんとそれで治る?いける?大丈夫なの?でもそれでいけるならそれでお願いします。
そう焦りながら「はい、ありがとうございます。」とだけ返す。

自宅での過ごし方、やらなくてはいけないこと、やってはいけないこと、いろんな指導を受けて会計精算。
仕事へ向かう。みんなに迷惑をかけてばかりだな、そんなことを思いつつ。

職場や周りの人には、笑い話にして話をする。みんないい人ばかりで、過剰な心配ではなく、一緒に笑ってくれて、利き手じゃなくてよかったねと、手術の方法がえぐいという話にのってくれて本当に救われた。
こういう時こそ「それやばいねー!」って笑い飛ばしてくれる人の存在が、何よりも心強いなと改めて感じる。

そこからの保存治療は、日々ひたすらに指をサポートし続けるのみ。衛生管理にも気をつけつつ、骨が自然に着くのを待つ。

初めて知ったのは、夜寝ているときに強い痛みに襲われること。痛さで目が覚めるくらいの痛みには、衝撃を受けた。
そんな生活をして2ヶ月。とうとうサポーターを外す時が来たのだった。

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