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ねりけし

我が家では
子が下校してきてすぐにやることは、
ランドセルの中身をすべて出すこと

汗ふきタオル、移動ポシェット、水筒、
お便り入れ、教科書、ノート……

小学1年生も、なかなかにして
毎日の持ち物が多いものです

鉛筆を削る必要があるのかどうかを確認するために筆箱を開けると
小指の先くらいの
黒くて丸い物体が視界に入りました

ねりけしです

消しゴムのカスを寄せ集めて作るアレです

「あのね、〇〇ちゃんがね、このねりけし育ててねって くれたの」

ほほう、ねりけしを育ててほしいとな

学校の休み時間に
子がお友達とそんなやりとりをしていると
聞くだけでほっこりした気持ちになります

今の子どももやるんですね、
ねりけし作成

私も小学生の頃によくやってましたね〜

『まとまるくん』が出たときは、
とんでもないものが発売されたと
子ども心に思っておりました

ほら、ねりけしを作ってくれと
言わんばかりのシロモノじゃないですか、
まとまるくんは

せっせせっせと消しゴムのカスを集めて、
割と大きいねりけしができると、
ものすごい達成感がありました

私が子どもの頃は
一人でコツコツとねりけしを育てていたのですが、
ねりけしもみんなで育てる時代になったのか〜と、
ささやかな感動を覚えました

うちの子は
毎日プリント1枚分の宿題が出るのですが、
消しゴムのカスを集めたいがゆえに
わざと間違えて、
何度も書いたり消したりしています
(プリントが破れる危険性をはらむので「そのへんにしておきな」と声はかけますが)

子は宿題が終わると、
脇に寄せていた消しゴムのカスに
黒いねりけしを投入して、
ねりねりねりねりと
楽しそうに練っています

ねりけしは小さいので、
うっかり油断すると
すぐにどこかいってしまったり、
親がちゃっかり捨ててしまったりするのですが、
あの達成感を味わってもらえればな〜と
私は微笑ましく子を見つめるのでした

(時々、部屋のすみに落ちている、カピカピになったねりけしは捨てさせてもらっています。許して)

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