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自分の代わりはいくらでもいるのだから、

ハロー、トルコ。
わたしは現在2ヶ月ほどジョージアに滞在しており、週末旅行でトルコのカッパドキアに来ています。


フリーランスになったばかりのころにみかけた、気球と大自然の広がるカッパドキアの写真。

「カッパドキアの洞窟ホテルに泊まって、気球をみる。」を、バケットリストに追加しました。


そしていま、あのときの夢を叶えに、ここに来ています。夢って叶うんですね。叶うというか、叶えることができる。


ところで私は、5月からフリーランスデザイナーをおやすみしていました。


少しまえに会社をつくっていたので、ニートと社長の掛け持ちです。いつも計画性がない。


いつまでお休みするか決めていなかったのですが、「やっぱりデザイナーの仕事が好きだ!」と気づいたので、夏になったら仕事を再開したいな、と思っています。


仕事をおやすみした理由はいろいろあるのですが、ひとつは「私たちって、やすむの下手だな」と思ったから。


仕事のやり方や勉強方法は教わっても、休み方は教わらない。まわりにいた大人たちも、立ち上がれないほど体調を崩してから、やっと休む。

そんなときでも、みんな申し訳なさそうに謝って、なんだか居心地悪そう。


フリーランスも同じで、仕事をするよりも休むほうが難しいんですよね。「せっかく安定してきたのに」「仕事がなくなってしまったらどうしよう」なんて考えると、働き続ける選択肢しかありません。


「〜する」とおなじくらい、「〜しない」の選択肢が増えたらいいな。そんな世界になったら、もっと、自分の人生を愛せる人が増えるんじゃないかな。


ということで、おやすみ期間に実感した4つのあたりまえを、忘れないよう、ここに残しておきます。


お金が入ってこない

当たり前ですが、仕事をしていないフリーランスには、収入がありません。ゼロ。ブログやYouTubeのコンテンツを持っているなど、毎月ある程度の収入がある人は別ですが、わたしは納品物ベースでお金をもらっていたので、仕事を受注しない=納品しない=収入がない!

半不労所得、うらやましい。


マネー・イズ・タイム

いままで手にしていたお金って、時間だったのかもしれない。
時給980円でバイトをしてた頃は、それが、いちばんわかりやすかった。お盆やクリスマスの時期は休むスタッフが多く、人手が足りないので、代わりに毎日シフトを入れた。店長がクリスマス当日に買ってきてくれたケンタッキーは、プライスレス。

社会人になると、ちょっとわかりくいけれど、例えば、残業したら毎月の給料に上乗せされる。

個人事業主や起業家だって、時給では働かないかもしれないけれど、自分の時間を使って仕事をしたり、会社のことを考えたり、新しいサービスをつくったりする。


そうして稼いだお金を使って、私たちは、時間を買う。

移動時間がもったいないから、タクシーに乗る。家事をするのはコスパが悪いから、家事代行を頼む。食事は、コンビニ弁当で。


時間を売って、お金を稼いで。
お金を稼いで、時間を買って。

タイム・イズ・マネーというくらいだし、やっぱり、お金と時間は関係しているんだな。


少しまえ、都会での生活に疲れて、自然豊かな場所に移住する人たちが増えた。6月はそういう時期なのか、移住者のSNSには「梅仕事」の投稿。

お金をたくさん稼ぐ代わりに、必要な分だけ働いて、自分たちで作れるものは作ってみる。将来はそんな生活をするのもいいなと思うと、年を重ねるたのしみがひとつ増えた。


時間を節約して大切に貯めて置いてもね、その時間はもう死んでしまうんだって。

モモ


自分だけがいない世界と、自分だけの世界

これもまた当たり前なのですが、自分がここからいなくなったとしても、日常はなにひとつ変わらない。

仕事をしていると、自分はここに必要な人間だと勘違いしてしまう。たしかに、そのときは必要とされているかもしれません。連絡を取っていた担当者が急に消えたら、困ります。


だけど残念なことに、私の代わりはいくらでもいる。あなたの代わりも。


「仕事を辞めたいけど辞められない」「代わりの人がいないから休めない」という話を聞くたび、「そんな会社で大丈夫?」と思ってしまうのは、私だけでしょうか。

少人数で成り立つ組織ならまだしも、普通の企業では人に依存しないよう管理しているはず。それなのに、たったひとり抜けただけでまわらなくなる会社なんて…。


責任感が強く、周りに迷惑をかけるから、とガマンして働く人を私は心から尊敬しますが、その会社はすぐに環境を整えて、働く人たちを大事にしてほしい。


「自分の代わりはいくらでもいる」というのは、「自分なんていなくてもいい」ということではない。絶対に。

自分の代わりはいくらでもいるのだから、「おまえは、自分の好きなように、生きろ。」


いつのまにか夢中になっているのが、”好き”ってことだった。

おやすみ中は思う存分ダラダラするぞ〜!(気が向いたら勉強もしようかな〜!)と意気込んでいましたが、結局ダラダラのほうに振り切りました。

うざったいと思っていた納期、実はすばらしいもので。ナマケモノの私でも「納期があるから」という理由で、それなりにきちんと働けていた。


ヒマな日が2週間を超えると、さすがのナマケモノでも、何かしたくなってきます。


ダラダラしていたある日、なにか仕事したい!と思い立ち、自分のサービスを作ってみました。なにかを作っているときは、やっぱりたのしい。

それから、せっかくジョージアにいるんだし、ジョージア語を勉強しよう!と思い、学び始めました。いまでは、ほとんどのアルファベットが読めるようになったよ。მადლობა.

文章の勉強もしたいと思っていたので、ライティングの本も3冊くらい読みました。たくさん書いて練習するのが大変そうだなぁ。

あと、ずっと苦手だったIllustratorの勉強をはじめました。文字のデザインをみるのが好きだから、自分でつくれるのがうれしい!


そんな感じで、やろうと思って放置していたものたちを引っ張り出してみたら、やっぱり私はデザイナーの仕事が好きだったことに気がつきました。

つよつよデザイナーまでの道のりは長いし、「私よりいいデザインつくれる人はたくさんいる…」という気持ちもまだ、ある。だけどわたしは、相手の意図を汲み取って、いいものを提案して、それを美しく表現することを、いつも考えている。だから、その素敵なサービスやチームの一員になって、一緒に育てていきたい。


そしてなにより、デザイナーの仕事がたのしいから、まだデザイナーでいさせてください、という気持ちです。



最後に、7つの教訓を。

  1. 「時間ができたらやりたいこと」は、時間ができてもやらない。

  2. 1日の大半を、既存の仕事に費やすのはもったいない。

  3. ”ちょっと忙しい”くらいが、いちばん心地よい。

  4. 制限のない自由は、苦痛。

  5. 良い睡眠や食事をできないほど忙しいのは、管理不足。

  6. 自分を犠牲にする仕事は、自己満であれ。そうでなければ、いますぐ辞めて良い。

  7. 仕事をする時間は充実感、何もしない時間は幸福感。

7月25日、早朝5時半のカッパドキアより。


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