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#107 【2020-11】3テーマ読書記録

みなさんこんにちは。ハルナです。
今月もペースはゆっくりで冊数は多くないですが、3テーマそれぞれで良い本に巡り合えました。

早いもので「3テーマ読書記録」をはじめて5か月が経ちましたが、5か月続けてみて、3テーマ読むという型を作った効果をじわじわと感じております。ビジネス書に、あるいは小説に偏らないバランスの良い読書ができることで、思考も偏らず、適度な息抜きもでき、より実りある読書になっている気がします。

そんなわけで、今月の読書記録も皆さんの参考になれば嬉しいです。

(アイキャッチ画像:いつものカフェにて。PCに映り込む紅葉したけやきの葉が綺麗でした。)

11月に読んだ本一覧とコメント

心を豊かにする読書

7月に紹介した『世界は贈与でできている』の内容と重なるところがあり、「バトンは渡された」、という言葉もピッタリな表現だと思ました。ぜひ二冊セットで読んでみてほしいです。
下のリンクは、「この物語から感じた愛情」と「わたしが感じている血の繋がらない人への愛情」について個人的な体験談を含めて書いみた記事です。

暮らしを豊かにする読書

大きな組織の歯車としてではなく、自分でコントロールできるような働き方をしたい、と思っていた私にとって、「はじめに」で書かれていた”歯車の一つになるために”という文章は、まさに反対の意見。しかし何か引っかかるものがあったので、違和感を覚えながらも目次を見てみると、まさに今悩んでいた「考えること」が第一章のテーマになっていました。

著者は「暮しの手帖」編集長を9年間務めた松浦弥太郎さん。
第一章の「思考術」について、第二章以降は「想像術」「コミュニケーション術」「時間管理術」「グローバル術」とづづきます。

思考術が気になって読み始めた本でしたが、

・沢山こなすためではなく、高いクオリティの仕事をするための「時間術」
・メンバーとしてではなく、プレイヤーとしてフリーランスや経営者意識をもって働く

のような時間の使い方や働くうえでの意識の持ち方からも、大学院生という自由度の高い立場の自分にとってのよいヒントが得られたと思います。

「自分と考え方が全く違う」と思う箇所も多かったですが、折に触れて読み返したい一冊です。

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就活をこれからするという学生の方、今現在社会人の方、どちらにも「一読の価値あり」の本ではないでしょうか。
ただし、少しでも今の自分の置かれた状況に違和感を感じているなら、読み進めるにつれて直視したくない現実がチラチラ見えてくるかもしれないのでご注意ください…

私個人としては、この本を通して今の自分が所属する場所は、自分にとって本当に最適な場所なのかを考えるきっかけなり、若干心が曇りました…。それを測る具体的は方法も書いてあったので、(怖いけど)実践してみたいと思います。

世界を広げる読書

「論文を書く前にこんな本欲しかった!」と切実に思いました。文系、あるいは理系でも、量的研究ではなく質的研究をしようと思っている大学生には必ずおすすめしたい一冊です。本書で触れていないこと(方法論など)を掘り下げたい場合、豊富な読書案内が参考になります。
質的研究の入門書としてはバランスの取れた良書で、私も何度も読み返すことになりそうです。

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自然の摂理に従えば、どんなものも最後には「腐って」土にかえる。それなのに、お金が腐らないで増え続けるのはおかしい

そのことに気が付いた渡邉さんが営む、鳥取のパン屋「タルマーリー」の物語。渡邉さんがパン職人修行中に見たパン屋の裏側、小麦のポストハーベスト農薬のこと…
こんな現実知らなかったし、そしてちょっと怖い食べ物の裏側を見てしまったな…とドキドキしながら読んでいました。
私たちに欠かせない「食」への危機感を感じたと共に、正しい生産と消費のありかたについて誰もが知り、考えなければ、人にも自然環境にも、本当に安全なものを正しく選ぶことは難しい世の中になってしまったのだ、と悲しくなりました。

しかし、そうした悲しい事ばかりではなく、どのようにこの世界を少しずづでも変えていくのか、ということが渡邉さんのタルマーリーでの試行錯誤と共に描かれています。そして、パン屋運営の参考になった本が何冊か紹介されていて、次に読んでみたいと思いました。その中でも地域通貨のようなパンを作って、パンの原料である小麦や水や菌だけでなくお金も地域内で循環させること、地域”外”から何かを足し続けなければいけないような仕組みにしないという発想のヒントとなった『エンデの遺言』は興味深い一冊です。

話は変わりますが、先日、たまたま東京でもタルマーリーのパンを買える機会があり、どんなものかと試してみました。パンを一口食べたときは、これまでのパンでは感じたことのない酵母?小麦?の複雑な味と香りに驚かされました。一度食べたら忘れられないこれは、「パン」とは別物の「タルマーリーのパン」という固有名詞をつけた方がいいのではないか、とも思うほどです。自由に旅行できるようになったら、ぜひ鳥取にも行ってみたいと思います。

3テーマ読書とは

「3テーマ読書記録」は、毎月1日に先月分の読書を振返ってみるというもの。バランスよく色んな本を読みたいので、1か月の間に以下3テーマの本を最低1冊ずつ読むようにしている。

#心を豊かにする読書
他人の人生を読書を通じて体験できる小説などの物語。
#暮らしを豊かにする読書
ミニマルに生きるためには、経済的に自立するためには?という自分自身が関心あること、そして日々の暮らしを豊かにするために読む本。
#世界を広げる読書
研究の幅を広げてくれる本、知的好奇心を刺激する本、歴史を知ることのできる本など。

ブクログでは、紹介したタグをつけて本棚登録をしています → Harunaの本棚 - ブクログ

3テーマ読書のきっかけを話している音声投稿↓

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