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【41歳社会人留学】格安でフレンチのコースを楽しむ

現地のグルメな友人に美味しいレストランを教えて!と聞いたところ、神妙な面持ちの彼に「予約が取れなくなったら困るからこれは誰にも言わないで欲しいんだけど・・」とこっそり教えてもらったお店があります。

クラシックなフレンチのコース料理を格安で食べられるお店。

それは・・・調理専門学校です。

正確には調理専門学校に付属するレストラン。将来シェフやウェイター・ウェイトレスを目指す学生たちの実践の場として、大抵どこの調理専門学校にも一般のお客様を対象にしたレストランがあります。友人はフランス国内で旅行する際は必ず行き先にそのような学校やレストランがないか調べ、予約が取れればそこで食事をするそうです。

滞在していた街にも1軒ありました。Google Mapで検索した学校のホームページからメニューの検索や予約が出来ます。美味しいものが食べられてフランス語の勉強にもなるなんて最高!と早速予約して行ってみました。

店内はこのような雰囲気。天井は低めですが明るく清潔なレストランです。1人客でも周りは誰も気にしておらず、居心地が良いです。

海沿いの街らしい白とブルーの組み合わせが爽やか
地元のマダムとムッシュ達で満席

最初はapéritif(アペリティフ・食前酒)を用意してくれます。4種類から1つ選べるようになっていて、学生さんが全ての内容を丁寧に説明してくれましたが残念ながらほとんど聞き取れず、辛うじて聞き取れたgin(ジン)とcitron(シトロン=レモン)を使った飲み物を選択。

そうして出てきたものがジンをレモンジュースとソーダで割った“ジョンコリンズ“という名のカクテル。レモンは地元産のもの。初めて頂きましたがさっぱりとしていてとても美味しい。

装飾もクラシックで可愛い

4種類のうち1種類はノンアルコールでした。お酒が飲めない方にも対応しています。のんびりカクテルを楽しんだ後、いよいよコースが始まります。3皿の提供でした。

前菜:海の幸のキッシュ
主菜:鮭のムニエル カリカリベーコン添え

お料理は味がしっかりしていて美味しい。特にキッシュの生地がサクサクで美味しかったです。お食事に合わせて白ワインも頂きました。そして甘さ控えめのデザートが続きます。

デザート:伝統的なフラン

途中で「お味は如何でしたか?」「お水は如何ですか?」とサービス担当の学生さん達がかわるがわる席に来てくれます。その度にC‘ètait bon! Oui, merci.と応じます。料金は3皿+ワイン1杯とお水で17ユーロ。(約2700円。当時のレート1ユーロ=157円換算)

現地は物価が高く、滞在していた3か月間外食はほとんどしませんでした。観光客目当てのお店ではパスタ1つとワイン1杯で32ユーロ(約5000円)払ったこともあります。それに比べるとコースで飲み物がついてこのお値段は格安です。

店内にはレストランで初めてサービスすると思われる学生さんもいました。彼は強張った表情で一生懸命働いていましたが、片手に持っていたトレイからワイングラスを提供する際、手元が狂ったのか隣のグループ席にいた男性に思いっきり赤ワインを浴びせていました。白いTシャツの左肩から背中にかけて真っ赤に染まり、袖口からもポタポタとワインを滴らせている男性…もしわたしがサービス担当だったらと思うと血の気がひく光景です。

先生が丁重に謝りに来て、素早く掃除。男性もこの事態を想定していたかのようにさっと黒Tシャツに着替える。その後はご本人もお連れの方々も何事もなかったかのように過ごしていて、安心しました。恐らく支払いは無料になったと思いますが、ハプニングも込みで大らかに楽しめたら良いレストラン。学生さんにも良い経験になったかな。

3皿でも意外とお腹いっぱいで、腹ごなしの為に街の高台に上って景色を楽しみながら帰りました。もし旅行中に面白い体験をしたかったら、調理専門学校のレストラン、お勧めです。その際は是非汚れても構わない洋服で行ってみてください(笑)

海を見ながら家路へ

さて、今回が2回目のnote投稿になります。前回の記事は想像以上にスキやフォローを頂いて、とても嬉しかったです。これからものんびり投稿を続けたいと思いますので、引き続きよろしくお願い致します!

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