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シダレモミジの剪定【難易度☆☆】

紅葉が美しく、柔らかい葉と垂れ下がる枝が特徴的なシダレモミジ。
和風なお庭にもよく合うので、目にする機会も多いのかなと思います。

今回は、みなさんでもできる範囲での剪定方法をお伝えします!


剪定時期

どの時期でも剪定は可能ですが、できれば落葉後の冬がおすすめです。

理由としては、
シダレモミジへの負担が少ない
・葉がない状態なので、手入れがしやすい
・紅葉を楽しめる
などです。

気を付けてほしいのは、春先~初夏にかけての手入れは、できる限りの避けてください

樹木への負担もありますが、新芽はとても傷付きやすいからです。
シダレモミジの紅葉を、きれいな状態で楽しむためにも避けてください。

私たちもどうしてもその時期に手入れをする場合は、かなり慎重に作業をしています。
 
 
 

特性を理解する

どの樹木でも言えることですが、樹木の特性(伸び方や芽の出る位置、生育など)を理解することが大切です。

シダレモミジは、葉の出ている付け根から芽が出ます

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冬に近づくと新芽の出る部分が膨らんでいるのがわかると思います。

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また、他のモミジと違うのは、伸びた枝が下に垂れるということです。
そのことを頭に入れて、剪定をしましょう。
 
 
 

芽の切り方

基本的には、その年に伸びた枝で、元に近い部分の葉や芽を1節か2節で切りましょう

枝張りを作るためにも、奥の方から枝分かれしている方が、見た目にも良いのです。

また、多くの葉を残すように、先の方で切ると、木がどんどん大きくなります。
逆に伸ばしたい枝や大きくしたい場合は、少し長めに残すのも良いと思います。

切り方の注意点としては、春に出る新芽を落とさない程度に、葉の付け根に近い部分で切りましょう。

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長く枝を残しても、新芽の出る位置は決まっています。

そのため、その先には栄養が届かず、枯れてしまいます
すると、見た目にも枯れ枝が増え、格好が悪くなります。


冬に手入れをする場合は、落葉後なので、問題ないかと思いますが、まだ、葉がついている状態の時は、葉を切らないように注意してください。

モミジ全般に言えることですが、紅葉を楽しむので、葉の状態が重要です。
葉が減れば、それだけ紅葉が減り、葉が切れてしまうと、切り口も茶色くなり、見た目が悪くなります。
 
 
 

Point.1 不要な枝を外す

不要な枝を残すと、形も崩れ、樹木全体も混み合ってきます。
そのため、全体のバランスを見て、不要枝を外しましょう。

ここで注意して欲しいのは、不要枝でも必要なら残しますが、最終的にはいらなくなるということを頭に入れて、剪定していきましょう。

〔シダレモミジでよく見かける不要な枝〕

逆行枝・立ち枝(芽)

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からみ枝

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伸びた枝を切りながら、重なりあう(重なりあいそうな)枝や上に伸びる立枝などを外しながら、芽数を調整しましょう

もうひとつのポイントとして、奥の芽を大切にしてください。
庭木の枝張りは、なるべく奥から形良く広がっている方が美しいです。

また、奥に枝や芽があることで、枝をつめる時にも、形良くコンパクトにすることができます。

造園木では、不要な枝というのは、基本があります。
それらを意識して、調整するようにしましょう。



 
 
 

Point.2 芽数を調整する

前述した通りに伸びた枝を剪定するだけでは、どんどん芽が増えて、ボサボサになってしまいます

細かい部分での不要枝を外したり、春先に芽が伸びたら、かち合いそうな部分も透かしておけると、より良くなると思います。

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さて、ここで重要となるのが、シダレモミジの特性の枝が下に垂れるということです。

基本的には、重なりあう枝がある場合は、上の枝を外すことが多いです。
しかし、シダレモミジは、垂れ下がるので、必ずしも上の枝を外せば良いというわけではありません

その辺りは、バランスを見ながら、楽しんで調整してみてください!

 
 
 
Before・After

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かなりスッキリした印象かと思います。

今回は、かなり芽数を減らしましたが、樹木の状態や時期、剪定目的によって、芽数を調整してください。




まとめ

いかがでしょうか?

樹木の特性が理解できれば、ある程度は思ったように剪定できるのかなと思います。

また、シダレモミジは、枝張りや葉の出方などが見た目に大きく関わります。

個人的には、自分でできる範囲は、自分で剪定して、樹木の骨格や枝張りを作るのは、庭師にやってもらう形が良いのかなと思います。

数年に一度、確認の意味も踏まえて、庭師に修正してもらうのも良いかと思います。



【難易度について】
https://note.com/harumien_1120/n/nb8f916c2199f

▽Instagram
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