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性格は正反対な番頭ネコズ。西荻で愛され続ける銭湯の看板ネコに会いに行く

ネコ写真家の石原さくらが訪ねる、東京・西荻窪の看板ネコ。4ネコ目は、地元民の憩いの場である銭湯・天狗湯にいる2匹の看板ネコ・てんとぐー。昭和のどこか懐かしい香りに誘われて、西荻の街を歩いてみた。

東京の23区にはどの区にも銭湯がある。私の生まれ育った町にも銭湯が数件あり小学生頃からよく銭湯に行ったのものだ。

家のお風呂と違った開放感と湯あがりに飲むフルーツ牛乳が大好きだった。

銭湯のかおりはいつも懐かしい記憶を呼び覚ましてくれる。

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天狗湯外観

今回はこちらの天狗湯のネコたちに会うために訪問。時刻は15時、ちょうど開店前の清掃中。

キジ白のグーが、脱衣場の掃除機が嫌いだそうで浴場に避難していた。

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富士山をバックに

一方、てんは銭湯のバックヤードの方でくつろいでいた。

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あら、なんかご用ですかい?

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キリッと。男前に撮ってよ

もう1匹、黒ネコのチャコール(4歳)がいるそうなのだが、そもそもあまり姿を見せることがないそうで、この日もその姿を見ることはできなかった。

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今回会えなかった。チャコールちゃん

てんとぐーは兄弟で共に3歳。2匹とも行きつけの飲み屋さんの繋がりで天狗湯にやってきた。

ご主人の澤さんが駅前で飲んでいるうちに、いつの間にかこの2匹の里親になることが決まり飼うことになったのだそう。人と人とのあたたかい繋がりのある西荻窪だからこそのエピソードと言えよう。

てんがバックヤードから脱衣場にやってくると、ぐーをペロペロと毛繕いしてあげていた。

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おかえりのペロペロ

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ありがとうのペロペロ

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ペロペロペロペロ……

すると今度はお返しのペロペロが「ひょっとしてエンドレス?」というくらい続く。

なんと兄弟仲睦まじいことよ、と眺めていたが、時にはこのペロペロタイムのあとに取っ組み合いを始めてしまうこともあるのだとか。

性格は割と正反対で、てんはおっとりさん、ぐーは好き嫌いがはっきりしているマイペースさん。

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顔きれいにしてもらったグーさん、男前になったかな

天狗湯は1946年に澤さんのお祖父様が創業し、建て替えやリニューアルを重ねつつ現在にいたる。澤さんで三代目になるそうだ。

新型コロナ禍によってお客さんは減少したが、公衆衛生上から営業をするようにと行政から通達があり、お店はずっと開けていたためなかなか厳しい状況であるという。

以前は週末に家族連れが多かったそうだが、そういったお客さんが来なくなってしまったため、本来賑わっていた週末の客入りは平日より少なくなったとのこと。

天狗湯のご主人の澤さんは、この新型コロナ禍で銭湯は苦境にあるが、こんなときだからこそネコたちがいてくれてよかったと思うと語る。

お客さんが喜ぶというのもあるが、ネコがいることで澤さんご自身の生活のリズムが整ううえ、ここぞというタイミングで甘えてきてくれるネコたちにいつの間にか癒されているのだという。

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そろそろ開店しますよ

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ネコの番頭さんです

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銭湯の良いかおりと開放感が気持ち良い

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こちらの広告は現役

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なんともかわいらしいお魚タイル。女湯にはスチーム風呂がある(写真左手)

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オリジナルエコバックもあるよ

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瓶牛乳も充実している

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タオルもあるから手ぶら入浴OK

現在、東京都の銭湯の入浴料金は以下となっている。
大人[12才以上] 470円(税込)
中人[6才以上12才未満(小学生)] 180円(税込)
小人[6才未満(未就学児)] 80円(税込)

例えば、手ぶらでやってきて入浴料とタオルと湯上がり瓶牛乳のフルコースでも1,000円超えずにプチトリップ感覚を楽しめる銭湯こそ、ウィズコロナ時代のご近所レジャーにちょうどいいかもしれない。

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箱があると入りたい!

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スタンバイOK

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ひとっ風呂どうよ?

ネコとお風呂の癒しの相乗効果、ぜひ次回は私もひとっ風呂浴びに行きたい!

取材・文/石原さくら

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