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告白して両想い、の先を書く

本日、『ぜったいヒミツの両想い~先輩、おつきあいってなんですか?』、青い鳥文庫の新シリーズと発売となりました!

ここでは裏話というほどのものでもないですが、こんな感じで考えたお話だよという話でも。

■次のラブコメはどうしよう

昨年、「藤白くんのヘビーな恋」シリーズを4巻で閉じることになったので、次の企画はどうしようかという話になりました。

わたしは恋愛ものを考えるときは、主に2パターンで考えていて、それがカップリングとシチュエーションです。
カップリングは「こんなキャラのラブコメを書きたい」がスタートで、藤白くんはこのパターンでした。ヤンデレキャラをどう活かすか。
で、シチュエーションは「こういう設定・展開を書きたい」がスタートで、今作はこちらのタイプになります。

両想いになった先のラブコメって、児童文庫だとあんまりなくない?と思ったんですよね。かつ、私のこれまでの自著42冊中恋愛ものは実に36冊なんですが、ほとんどが両想いになっておしまいで、付き合ったあとまで書いているのは『声が出なくなったので、会社を辞めて二人暮らし始めました』くらい。カップルになってからの話も書きたいなーとか。

■実際の人生は“ハッピーエンド”の先が長い

今作、原題が『ぜったいヒミツのハッピーエンド』で、ハッピーエンド=両想いの先というのがテーマです。人生、ハッピーエンドでめでたしめでたしで何もかも終わりませんからね。つきあってからの方が、一対一で相手と向き合う分、考えることなんかも多いかもしれません。
(作家業も、新人賞とってからの方が大変というのがまさにそんな感じというか……)

あと、実際問題恋愛ものが読者さんたちって、つきあってからどんなことするのかとか、具体的に考えたりしないのかな?と思ったりも。

そんなわけで、おつきあいってどういうもの?みたいなのを、読者目線で考えてるつもりで書いてみました。ジュニア編集部員さんからの感想でも、「ありそうでなかった」「こういうのが知りたかった」などのコメントがありうれしかったです。

■性的同意についても

少女漫画の性的同意について少し前に話題にもなってましたが、児童文庫も恋愛ものってすごく多くて、イケメンとのあんなこんなの胸キュンシチュエーションがたくさん描かれてるわけです。自分も書いてたし。
でも、性的同意についてどこまで意識して書かれてるのかなーというのは、前からちょっと気になってたりしました。

そんなわけで、今作では実は性的同意をめちゃくちゃ意識しています。接触の有無に関わらず、何かするときは互いの意思を確認するとか大事だし、読者さんにはぜひ、強引な俺様ではなく、意思を確認してくれる優しいヒーローにキュンとするようになってほしいなぁと。

ちなみに自作ですが、『25センチの恋とヒミツ』もマイクロアグレッションのほか、性的同意も実はサブテーマにあります。こちらもぜひ(宣伝)。

■『ぼくらの胸キュンの作り方』もご一緒に

今月発売の同じく講談社さんからの単行本『ぼくらの胸キュンの作り方』、今作の巻末に広告も入れていただいているのですが、よければぜひ、こちらもセットで読んでもらえると嬉しいです!

発売タイミングが同月になったのは本当に偶然なんですが、こちらの作品も少女漫画の胸キュン表現とか性的同意とかについても書いてるんですね。基本的には男子二人でわいわい漫画を作る話なんですけども。

そして、ぜひ「Eバーガー」シリーズの4・5巻にあたる「恋シェイク」シリーズもご一緒に。詳しく書くとあれですが、この3作をセットで読むと、あれこれ色々面白いと思いますー!

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そんな感じの『ぜったいヒミツの両想い』、シリーズ1巻なので特に!応援いただけると!とってもとってもうれしいです!

今回イラスト担当の千秋りえ先生のイラストも、本当にかわいくて美しくて素敵なので、そちらにも注目していただきたいですー! デザイナーさんもすごく考えてかわいいロゴなどを作ってくださいました。

よろしくお願いします!!!!!

基本的に記事は無料公開ですが、応援は大歓迎です!