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何で覚えてんねやろ

去年の今くらい。香川遠征の後泊の日。あと50分で閉まる温泉に駆け足で行った日。
何ともない話やけど、何故かその話がしたい。

↑クニタツ                  ↑セイヤ
別に大した話ではないんやけども。

どうしても俺たちは温泉に行きたい

泊まったホテルに遠征前から「大浴場がある」とはしゃぎ、前日&前々日はしっかり大浴場に浸かった。なので外に湯に浸かりに行く必要は全くなかったが、何故だろう…風呂に行こうとなった。
しかもスケジュールがめちゃくちゃタイト。21時過ぎに晩ごはんを食べて、その後に僕はMGの洗濯の手伝いをする。お風呂が23時に閉まるのでどう考えても時間がない。

洗濯待ち中に共通の知人が発覚したので
写真を送ろうとパシャリ。
掲載するのに許可取るのも画像しっかりはめ込むのも
面倒だと思ったのでただ被せたら怖なった。

しかしご飯を食べながら、
セイヤ「昨日近くの風呂行ってん。今日も行く。」
ハルク「ホテルにあるがな。なんでやねん。」
「ぽかぽか温泉ってのあるから行くねん。」
「俺も行こかな。」
「絶対行かんやんお前。」
「いや、これはわからんよ。まぁまぁ行く気なってる。」
というまるで他人事のようなやりとりをし、どう時間を巻いたのかわからないが22時くらいに全ての雑務を済ました。クニタツも手伝ってくれたような気がする。今書きながらセイヤも手伝ってくれた気がしてきた。よっぽど俺と風呂行きたかったんかな。
そして97年生まれ3人、温泉に旅立った。

ちなみに晩御飯はCoCo壱。
横にラ・ムーがあったので爆アゲ。西日本LOVE。

俺たちは向かう、温泉へ。

残り1時間。俺たちは温泉へ向かう。セイヤが昨日行ったので道を覚えてるという。iPhoneのライトを頼りにしないと何も見えないほどに真っ暗な、田んぼと水路に囲まれた細いだった。時間がないのにライトを消して「怖っ」「危なっ」「先歩けっ」のノリをやりつつ、5分程度で温泉に着いた。
温泉はかなり広く露天もあったが閉店間際でお客さんも少なく、ほぼ俺たち3人で貸し切りだった。時間がないのでまったり喋るようなことはほとんどなく、それぞれ思い思いに自分の入りたい湯にいた。最後の最後に一緒に浸かり、「浮き湯」で遊んで終わった。

中・四国にのみあるぽかぽか温泉。
セイヤの故郷すね。

お風呂に入るまでも出るまでもずっと急いでいたので、帰り道は少しの疲れと、整ってポーッとした感覚とが織り混ざっていた。行きしは道がわからなかったので縦列だったが、帰りは横並びで帰った気がする。

何で覚えてんねやろ

なんだこの話は。起承転結もなければ毒にも薬にもならない、何の波もない。
ただ、この夜の数時間が妙に身体に残っている。ご飯を食べていた時の話の内容、座り方。みんな喉がカラカラでガブガブ水を飲み、すぐピッチャーが空になっていた。
コインランドリーの間取りと使った洗濯機。洗濯するときにちょこっと要領の悪い僕にクニタツとセイヤがスムーズにやるための小言を何か言っていた。
風呂までの道中、道の様子や通った自転車。セイヤが案内してくれていた道は裏道のような細い道で、水路の橋や田んぼの路肩が荒れていて暗くなくても少し危ない道だった。「地元のやつしか通らんやろここ」というツッコミをした気がする。
温泉、初めての浮き湯。僕はセイヤが浮いているのを疑って、「そんなわけがない」と言った後に自分が入ってめちゃくちゃ浮くお約束のノリをした。
帰り道の歩き方や2人の表情、何故かまだイメージできる。

どれもこれも本当に他愛もない忘れても良いようなどうでもいい話。記憶というよりも感覚で何となく覚えている。同じような体験はいくらもしてるはずで、何故この日をこんなに覚えているのかはわからない。
ただ、こんな日々や瞬間を切り取って大切にできることが人生を豊かにしてくれる。それだけははっきりとわかる。

もちろん試合のことも覚えてますよ…

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プロバスケットボール選手/せきのはるく
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