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#116「居場所」

火曜日の練習は、毎回遅れての参加になってしまう。途中から練習参加することに対して後ろめたさを感じることは何度もあるが、仕事の終わる時間の関係上、仕方ないと割り切っている部分もある。それでも今日は、いつもと違う反応があった。給水の合間を縫ってスタッフ陣に挨拶に行くと、周りにいた多くのチームメイトがわざわざハイタッチをしに来てくれた。その瞬間、ものすごく温かみを感じて、嬉しくなった。週末の遠征を機に、チームとしてまとまりが強くなったのかもしれない。チームとして成熟したのかもしれないし、自らの存在をみなが心から受け入れてくれるようになったのかもしれない。そのことがとてつもなく嬉しくて、またどこか懐かしくもあった。

サッカーはチームスポーツだから、チームとしてのまとまりが必要不可欠。言葉上のやり取りだけではない、もっと深いところでのやり取りや信頼関係があってこそ、息のあった連携やプレーが生まれる。それがサッカーの大きな魅力の一つであり、選手たちはもちろん、周りの多くの人たちを巻き込むことができる。高校生ぶりくらいにこの感覚を味わうことができた。次のリーグ戦まであと2週間。現状維持ではなく、さらなるレベルアップを目指し、日常を過ごしていく。

一方で、仕事については難しさを感じる部分が多くなってきた。業務的な問題ではなく、職場の雰囲気や会社方針との乖離である。今現在、多くの案件やプロジェクトにアサインしてもらっていて、自由にやらせていただくことができている。最近はさらに裁量の幅が広がり、より自由に対応させてもらえているなど、自らに対して信頼してもらえていること、期待していただいていることをものすごく感じることができていて、素直に嬉しさを感じる。嬉しいんだけど、会社の雰囲気や働き方の部分に疑問を持つことも増えてきていて、ネガティブな感情になることも多い。

仕事の裁量権を持てていて、私なりの働き方ができること自体は贅沢でありがたいことなのだが、アットホーム過ぎる社内で、最近はその取り組みが行き過ぎているなと感じる場面が多い。社外案件よりも社内プロジェクトに多くの人員が割かれ、社外案件担当者はリソースが足りずに疲弊していく。パワープレー感が強く、一人抜ければ途端に厳しくなるような体制。それでも外見を整え、内側の教育やスキルアップは個人任せとなっているこの体制に、危機感を感じないと言えば嘘になる。

会社自体は好きだし、沢山お世話になったからこそ今の自分があることなんて、重々承知している。合わせて、そもそもの会社の雰囲気と自らの考えが適合していなかった。きっとそれだけのこと。深く考えすぎず、今はこの環境で出来ることを行い、自らと向き合っていくだけ。環境なんて、いつだって変えることはできる。そのための勇気は常に持ち合わせていたい。

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