網羅思考か,仮説思考か → 網羅思考と仮説思考

気まぐれ読書でキーエンスの付加価値の作り方というのが気になったので読んだ.

本曰く,付加価値はニーズが源泉であるとのこと.ニーズから逆算して何が売れるか考えてから動くことで,効率的な業務が実現可能であると綴っている.
ビジネスの原則は,「商品化 → ニーズ探し」ではなく「ニーズ → 商品化」である.キーエンスは市場調査の際,現場からのヒアリングを徹底しているらしい.顕在ニーズから潜在ニーズを見極めるためだ.お客様も自身の本当の要望を自覚していないことも多数あるという.潜在ニーズを的確に完璧に把握することで,商品化した際の売れ行きに直結する.
時間とコストがかかるが,徹底して分析しているからこその成果だろう.
だが,これは自己管理,時間管理,タスク管理がしっかりできていないと実践できない.
以上のような網羅的なやり方では,ほとんどの場合行動力が落ちる.市場調査に「完璧」はなく,いくらでもデータが出てくる(出せる).

一方,仮説思考は効率的.仕事が速い.(上の書を読んだ限りでは)
仮説思考は,仮説をもって進め,間違っていた時も選択肢が一つ消せたという考え方で間違いを許容するやり方だ.これは時間を味方につけることができ,経験と勘を鍛えられることがメリットだ.すべてを把握することが難しく,準備に終わりがないからこそ,自身の中の知識や感性を”うまく”活かすことが重要である.

キーエンスは分単位のスケジューリングなどが有名なほど,自己管理,時間管理,タスク管理を徹底したうえでモノづくりをしているが,あまり一般的ではないだろう.
なので,ある程度(キーエンスよりも多い割合で)仮説思考を取り入れるほうがいいと思う.
このある程度の割合や使いどころなど,意識してトレーニングしていくといいだろう.

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