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2020.10.1 ノーランと構造美

10月ですね。今年も残り2ヶ月。あっという間ですね。

「家」の最終日あたりから一気に秋の気配が迫ってきて、

気づけば部屋をパーカーで過ごす季節になっていました。

先日、池袋TOHOにて映画「TENET」を観ました。

感想は言うまでもなく、ノーラン最高!だったんですが、

何より映画へのスタンスがストレートに表現されていて、

それが特に格好よくて、映画への愛と挑戦を感じました。

「考えず、感じろ」とか「時間の捉え方を変えろ」とか。

監督の興味のままに映画が進んでいくような所も良くて、

「祖父殺しのパラドクス」とか「挟撃されるビル」とか。

世界最古の回文の文章から映画が展開されてる所といい、

最後の作戦の時間制限が「10分間」だという所といい、

遊び尽くされていて、彼の哲学や思考ゲームがそのまま、

そのまま映画になっていて、頭の中に入り込んだような、

彼の映画でしか味わえない独特の浮遊感を味わえました。

最近気付いたのですが、僕は「構造美」に憧れがあって、

森羅万象、混沌としたあらゆるものが一つのルールの中、

ごちゃごちゃに入り混じっていて、なのに美しく見える、

そういう「構造」や「仕組み」が好きなのかもしれない。

この世のあらゆる人工物は「組み立てられて」いるから、

そこには必然的にいろいろな「構造」が生まれますよね。

あえて人工物といいましたが、「フィクション」も同じ。

人が作り出すモノと、そこにまつわる色々な事象すべて、

それら総合的に見渡して楽しみたい、という願望がある。

よって、それらを総合的に作りたい、とも思うわけです。

そう考えると、今までの作品に通ずるものが見出せます。

     それはやはり構造美の追求でした

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