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学校長に期待すること #センセイを捨ててみる。

校長面談がありました。
「自己評価シート」の記載内容について、意見交換をするためです。

個々の教師が当該校においてやりたいことを書き連ねた紙が、「自己評価シート」です。教師の主要な仕事4項目について1年後のゴールを決め、年度内に2回、進捗状況を報告するといった内容です。

校長面談は、校長のカラーが出るまたとない機会です。

過去に私が受けた校長面談の中に、評価シートに記載した文章(私が書いたもの)を順に読み上げ、個々の目標について「いいですね」とか何の役にも立たないコメントをして、あとは校長自身の興味関心を話して20分程度の面談を終えた校長がいました。

校長によっては、そもそもこの面談で「何かを生み出す」ことはまったく考えず、適当に質問してお茶を濁すケースが見られます。

この歳になると、最初のアプローチでその校長がどんな話をしたいのかがわかってくるので、「この人はダメだな」と思ったら適当に相槌を打って話を切り上げることにしています。

ところが、今回の面談は違いました。


校長は「あなたが感じている問題意識について知りたい。何でもいいから話してほしい」と言ったんです。事前に提出してある「自己評価シート」の内容にはいっさい触れませんでした。

私に与えられた選択肢は2つ。

ひとつは、シートに記入した内容について詳細に語ること。
もうひとつは、校長の提案に乗ることです。

私は後者を選びました。
どうでもいい話を長く続けることに対して、私は耐性を持っていません。
そして何より、問題意識を共有したかったからです。

私が話したことは、おもに2つ。
①どうしたら円滑な仕事の引継ぎができるか
②個々の教師のキャリアプランをこの面談を通じて尋ねてみてはどうか

不思議なもので、50代も半ばを過ぎると、個人的な要望について話そうとは思わなくなります。加えて、表層的な課題について言及することを、もったいないと感じるようになります。

校長面談は年に3回、1回につき20分程度のチャンスです。どうでもいいことに時間を取っている暇は私にも校長にもありません。結果、話し合いは50分に及びました。


校長というのは「決定権を持った仲間」です。

同じ職場で働き、できれば同じ理念のもとで収穫を手にし、ともに変化を生み出したいと願う同僚のひとり。

だから、校長面談は常に実りあるものであってほしいという願いをもっています。

そしてもうひとつ。私が校長面談に大きく期待することがあるんです。

それは、「キャリアの話をしたい」ということ。

一般的な校長面談で、個々の教師のキャリアが話題になることはありません。人によっては「そんな個人的なことを聞かれたくない」と、反発するケースもあるでしょう。

ですが、私は校長面談の場でこそキャリアについて意見交換するべきだと思います。

キャリアについて尋ねることは、その人がどんな生き方を望んでいるのかを知る絶好の機会です。

現任校において、どんな仕事に関わりたいのか? という狭い視点にとどまらず、その人の教育観、人間観、人生観にまで踏み込んだ、本質的な問いを相手に対して投げかけることを意味します。

キャリアについて尋ねてもらえることは、とても嬉しいことです。

(この人は、私の人生に関心を抱いてくれている)
(この人は、私という人間そのものに興味を持ってくれている)
(この人は、私が普段言いたくて、でも言えずにいたことを聞いてくれた)
(この人の質問で、私が言語化できなかったものの姿が見えてきた)
(この人のおかげで、私は何をなし遂げるために教師になったのかに気づくことができた)

センセイのキモチ

あなたが現任校で取り組みたいことは、例外なくあなた自身のキャリアという大きな流れの中に位置づけられています。

私たちに必要なのは、自身のキャリアについて意識的であること。
そして、時折誰かに向かってそれを語る必要があること。

そのような意味合いにおいて、校長面談は、大切な役割を担っています。

ですから、校長先生。
1年に1回で構いません。
あなたの仲間たちがどんなキャリアを思い描いているか、尋ねてみて下さい。

その瞬間、あなたも、あなたの目の前の人も、きっと幸せな気持ちに包まれるはずです。もちろん、信頼関係も高まるおまけつきで。

ご存じでしたか?
私たちは、いつも「あなた」に期待しているんです。


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思いつきと勢いだけで書いている私ですが、 あなたが読んでくれて、とっても嬉しいです!