その声が聞こえない
2023年6月21日(水)付の朝日新聞のトップは
「新任教諭 増える退職 -目立つ精神疾患 09年度以降で最多」
でした。
「正規採用された公立学校教諭が1年以内に辞めるケースが増加」
とあり、その理由として
・教員の長時間労働の問題が解消されない点
・教育現場で新人を支援する体制が不十分な点
が挙げられています。
「正規採用された公立学校教諭が1年以内に辞める」
というのは、異常事態です。
高い志や信念
夢や希望
深い思い入れ
こういった気持ちが、
わずか数ヶ月で破壊される現場とは何でしょうか。
辞めていく無念さは、
想像するにあまりあります。
同紙面によれば、東京都教委では、
「新卒小学校教諭対象の臨床心理士を配置する」
という対策を取ったらしいです。
それはつまり、
現場における自浄システムが機能していない、
ということです。
労働環境や勤務時間の改善も必要ですが、
「自分で自分を修正できない」点こそが、
問題ではないでしょうか。
朝日新聞の関連記事には、
・「学生時代に思い描いた教員の働き方との落差に、想像以上のギャップがあった」(公立小学校20代男性教諭)
・「多忙に加え、保護者からのクレームや忙しそうな周囲への配慮から、このまま続けるのは無理」(22歳新任女性教諭)
・「着任から1ヶ月立たずに新任教諭が出勤できなくなった」(同僚教諭)
などのコメントが続きます。
・・・教員に限った話ではないですが、
私たちは常に「誰か」を信頼して仕事をしているものです。
それは、「誰かが窮状を救ってくれる」という依存心ではもちろんなく、「私たちに存在意義を与えてくれる存在としての“誰か”」という意味です。
「信頼している。あなたに任せるよ。」
こういった声をたまに聞くことができるからこそ、
日々の仕事に取り組めているんだと実感できるわけです。
でも、今はその“声”が聞こえない。
新採用ですぐに辞めざるを得ない状況に追いやられた若い志は、
きっと、その声が聞きたかったはずです。
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思いつきと勢いだけで書いている私ですが、 あなたが読んでくれて、とっても嬉しいです!