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死んでも奪われないもの #鷲田さんのバトン
ある者は点字聖書の紙面に舌先を触れて、直接神のことばを味わうでしょう。
11歳でハンセン病療養所に入園した近藤は、病が昂じて失明。さらに四肢障害を負う。点字もついに舌と唇で読むほかなくなるも、詩人として表現を続けた。点字楽譜を作り、園の仲間と楽団を立ち上げた。
舌と唇は皮膚が破れ、しばしば点字本の表面を血で染めたが、「舌読」した神の言葉は患者らの腸(はらわた)に深く沁み込んでもいった。
『闇を光に、ハンセン病を生きて』から。
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亡くなった祖母は、教員をしていました。
退職後はずっと、視覚障害を持つ人のために点字で文章を書いていました。幼い私はたまに祖母に連れられて、県庁所在地にある点字図書館に完成した文章を持っていった記憶があります。
小学生中学年ころまでの私は夜泣きがひどくて、同じ寝室で寝ていた祖父をよく怒らせていました。そんな私は泣きながら、居間で点字を打っている祖母のもとへ行き、気持ちが落ち着くまで近くで祖母の作業をずっと見ているのが習慣でした。
だから、近藤が「身を削って学ぶ」姿を想像することで、祖母のアイデンティティに触れるような気がしたんです。
近藤も祖母も、苦労して手に入れたものは、きっと、死んでも奪われることはないでしょう。
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オン&オフラインセミナー講師
心理学修士(学校心理学)
NPO法人日本交渉協会認定「交渉アナリスト」1級
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一般社団法人7つの習慣アカデミー協会主催
「7つの習慣®実践会ファシリテーター養成講座」修了
「身を削って、学ぶ」
思いつきと勢いだけで書いている私ですが、 あなたが読んでくれて、とっても嬉しいです!