見出し画像

トレニックワールド彩の国100㎞ 参戦レポ~後編~

第8回トレニックワールド 100mile & 100km in 彩の国
100km 22:51:43
全体総合 45位
女子総合 6位
6年ぶりに参戦した無限里山修行レース。
思いのほかよいリザルトで終了できました。
前編はこちらからご覧ください!

知り合いのたくさんいるサンピアでたくさん元気をもらって
もりもり食べて意気揚々とスタートしたSouthでしたが
そんなにずっとうまくいくはずもなく…

赤塗りの部分は予定よりビハインドしているところ

タイムテーブルを見てわかるように
ここからずるずると崩れていくことになります。。
Southこそメンタル戦でした。

A5 サンピア→A6 桂木観音(62㎞)

区間タイム:1時間27分
サンピアでもりもり食べたからかいきなり無双モードに。
五大尊までの長めのロードも一度も歩くことなくあっというまに到着!
おぉ!これは調子がよいかも?!
…と思えたのは一瞬で。
西山高取から大高取山までの迷路のような区間で一気にペースダウン。
こんなに長かったか??と10回くらい思いながら進んだ。

大高取山手前の展望台から

桂木観音では豆乳スープをいただいて
スタートして初めてのトイレに行ってから出発。
とってもどうでもいい情報だけど、私は本当にトイレに行かない。
水分と塩分がバランスよく摂取できていると体内の水分循環システムがうまく回るので
トイレに行かなくてもよくなるって信じてるのだけど
ほんとのところどうなんだろ?笑
展望台から見た夜景がとってもきれいだった。

A6 桂木観音→A7 kinoca(73㎞)

区間タイム:2時間35分
Southの1つ目の山場、鼻曲山。
試走のときも終わらない急登、デジャブ感満載のコースにうんざりした…
でも、試走というのは偉大で。
Northもそうだったけど
長いぞ長いぞ~と心してかかった区間は案外あっという間に感じた。
途中で会ったランナーさんとも会話をしつつだったので
思ったほど苦労することなく一本杉峠に到着。
でも余裕があったのはここまで。

スカリ山からユガテが長い…
何十回も通っている道なのだけど
だからこそ試走いらんくね?と思って試走のときはカットしてしまった区間。。
やっぱり試走は偉大だ。
久しぶりすぎてめちゃくちゃ長く感じた。

A7 kinoca→A8 竹寺(84㎞)

区間タイム:2時間56分
kinocaでは前を行っていた女性ランナーがたくさんいた。
そういえばサンピアで女子13位とか言っていたような…?!
あれ、ここに5人くらいいる、、、ということは!!
ここではじめて順位を意識しはじめた。
自分は後半に強いし、まだまだ脚も残っている。
粘ったら一桁の順位もいけるかもしれない!
人間とは単純なものでそう思ったらまた元気がでてきた。

…でもやっぱりそんなに簡単にはいかなくて。
やっぱり試走は偉大だ。。。
天覚山~西吾野は、唯一、試走できなかった区間。
でも、いちばん試走しておくべき区間だった。

Southの高低図。魔の飯能アルプス

無限に続くアップダウン。
おわらねー…まだあんのかよ…
天王山いらん!まじで!!!
竹寺とおい!!!林道はよ!!!!!
んぉーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
誰もいないのをいいことにひとりごとをつぶやく。そして口が悪い。笑
さっき出てきた元気は一瞬にしてなくなり、削られていった。
もうこのくらいになると100㎞の選手は前後で会うこともほぼなく
たまーに前からこぼれてくる100マイルの選手に出会うのみ
(この辺で出会うということはみなさんもうゾンビ状態。話かけるのも申し訳ないので、お疲れ様です~と一言声をかけて通過しました、、)
夜の一人無限里山修行、ここがいちばんしんどかったなぁ。

A8 竹寺→A9 高山不動(95㎞)

区間タイム:2時間46分
竹寺ではおいなりさん3つと豚汁をいただく。
kinocaで前を意識して慌ててしまったのもあり少し補給がおろそかだったのかもしれない。
お米を食べたら少し復活した気がした。
リザルトを見るとこの時点で女子6位だったようだ。
ここからはパスしてきた女性ランナーに抜かれないように気を緩めずに進む。
が、何を勘違いしたか竹寺を出たらあとはくだり基調…と思っていて
予想外に時間を使ってしまった。
のぼりを走る脚が徐々になくなってきている。

高低図みたらどう見てものぼりだった件。

子の権現まできたらあとはくだり!
…と思ったのだけど、
あ、ぜんぜん違った…
この地図の点線の部分が地味に急なアップダウンで難儀した。
どんな感じかと聞かれると
「暗くてよくわからなかったので覚えていない…(小声)」
やっぱり試走は偉大だ。
来年参加を考えている方は、Southこそ試走した方がよい。

この黄色の区間がめちゃくちゃ難儀した

今後の自分へのリマインド。
・竹寺から子の権現はのぼり基調!
・子の権現からの西吾野の破線ルートはアップダウンはやばい
・夜間になる区間こそ試走しよう

わかる人にはわかる、魔界へのトンネル。別世界に行けそうだ‥

Southのラスボス、高山不動への魔界のトンネルをくぐる頃に夜が明けた。
ここまで来たらもうあと少し。

A9 高山不動→A10 桂木観音(103㎞)

区間タイム:1時間49分
高山不動が近づくと夜もあけてまた元気になってきた。
西吾野から高山不動はこのあたりの山域の中でも特に好きな区間。
パノラマコースから高山不動は「1回も歩かずにいけるかチャレンジ」をいつもやっている。
ホームに戻ってきた感覚であっという間についた。
ここまで90㎞近くきたけど、いつものコースは半分くらいは走れたかな。
ゆっくりだけど歩くよりは速い。成長したもんだ。

高山不動から関八州への道。好きな場所の1つ。

関八州からはくだりなのでトコトコと。
ここもゆっくりだけどしっかり走った。
長かったようで短かった旅がもうあと少しで終わってしまう。
嬉しいような、ちょっとさみしいようなそんな気持ち。

A10 桂木観音→フィニッシュ(108㎞)

区間タイム:55分
ここまで来たらもう終わったもどうぜん!
フルーツポンチをいただいて5分ほどでエイドアウト。
フィニッシュを目指す。
時間はまもなく22時間になろうとするところ。
こうなったら22時間台でなんとかおさめたい…!

試走のときのもの。低山だけどよい眺め!

最後の区間は1㎞のぼり、2㎞くだり、2㎞ロード。
ばっちり試走したのでコースは頭に入っていた。
やっぱり試走は偉大だ。
South帰路は大高取山から走りやすいなだらかなくだりを通っていく。
最後のロードまで来た時、時刻は7時半を少し過ぎたところだった。
よし、まにあう!!
歩きたい気持ちをぐっとこらえて(実際は200歩くらい歩いた。笑)
サンピアまでのウィニングロードを走った。

22時間51分。
ただいま!楽しい旅だったなぁ!

Southまとめ

Southを一言で表すと「メンタル戦」
無限に続くかと思うアップダウンに耐える心
夜の独りぼっちの山の中でモチベーションを保つ心
大きなトラブルもなく、胃腸も元気。
体力的にも余裕があったので
強い気持ちで進み続けるメンタルが試された後半でした。

気持ちを保つために大事だと思ったのは
・コースプロファイルを事前に理解しておく
・いつか着く
この2つ…かな?

走ってる時って何考えてるのですか?と聞かれることがあるけど
よくよく考えてみると、あんまり何も考えていないのかもしれない。。
おおまかにコースプロファイルを頭の中にいれておいて
(ざっくりと、○キロくらいのぼる、○キロでエイド、とか)
あとは目の前の1歩に集中する。
あとどのくらいだろう、とかあれこれ考え始めると
残りの距離の長さに嫌になったりもするし
ぜんぜん違うことを考えていると捻挫したり転んだりするし。
なにより、余分なことを考えるのはエネルギーの無駄!笑

なので、できるだけ考えることが減るようにコースを頭に入れておくのは有効だし
まあ、進んでいればそのうち着くでしょう、
というおおらかな気持ちが大事なのかもしれない。
なかなかずっとはうまくできないので夜の闇にむかって吠えてみたりもするけれども(苦笑
明けない夜はないし、終わらないのぼりもない。
一歩一歩進んでいれば、いつかゴールには着く。

写真ありがとうございました!

そういう意味で落ち着いて淡々と
きつい時間もうまく耐えられたのではないかなぁ。
一度メンタルが崩れるとずるずると落ちていくことも多いけど
なんか今回はうまくはまった。

最後に

長くなりましたがこれにて彩の国レポはおわり。
けっきょくメンタル!みたいな根性論になってしまったけど
今回の成功要因は
・納得のいく練習をつめていた
・事前の準備をしっかりできていた
という点で自信をもってスタートラインに立てたのが大きかった。
やっぱりウルトラにまぐれはないので
心も体も万全の状態でスタートするにかぎるね。

事前準備については
補給や眠気対策などのあれこれをInstagramにまとめています。
特に補給はいろいろマイナーチェンジしながらかなりいい感じの計算式にたどりついたので最近はレース中のトラブルほぼなし。
こちらもあわせてぜひ見ていただけると嬉しいです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?