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保育中の子どもの困った行動への対応について考えてみた その1

1.対応を間違えると、子どもも保育士もハッピーではなくなる

保育中の子どもの困った行動、例えば、友達に手が出る、机などに登る、触って欲しくないものに触るなど保育士がしてほしくないなと思うことを繰り返す子どもっていますよね。
原因は発達特性だったり、試し行動だったり、そもそもりゆがよくわからないことも・・・
こんな行動をされると、安全面からも、社会性(規範意識)からも「ダメ」と言ったりして静止することが増えてきます。
静止されることで、さらに子どもの行動は繰り返されたり、エスカレートしたりしていきます。当然、保育士は保育が楽しいとは思えなくなってきます。
子どもとの関係性も悪化し、どんどん負のスパイラルに陥っていくことも多々あり、どうにかこの流れを止めたいと思うと思います。
そんな時に思い出してほしいマインド、対応の考え方を考えてみたいと思います。

2.2つのポイントを意識すると対応が変わるかも

困った行動への対応のポイントは2つ

  1. 解像度を上げる

  2. 困った行動をしていない時の対応が重要

この2つのポイントのうち、今回は「解像度を上げる」を紹介していこうと思います。

3.「解像度を上げる」とは

イメージとしてはこんな感じです。

左のイメージはぼやけて見えていますよね。これが解像度の低い状態。
それに対して右のイメージはくっきりして見えますね。
この作業をするのが、「解像度を上げる」ということです。

保育ではどういうことかというと、
左の解像度が低い状態は、「B君は友達によく噛み付く」や「Cちゃんはいつも部屋から飛び出る」という捉え方をしています。
これを解像度を上げると、「B君は1日に2〜3回、友達が近くにいると噛み付く」、「Cちゃんは、座って行う主活動の時に部屋から飛び出る」となります。

これは行動を具体的な数字にしたり、状況を細かく見るということです。
見るポイントとしては、
  ・いつその行動が起きるのか
  ・その頻度は?
  ・時間帯は?
  ・どんな活動内容の時?
  ・保育者によって行動が違うか?
など、見るようにしています。
特に「いつも」「よく」という言葉が入ってくる時には、解像度が低いと認識して、意識的に丁寧に行動観察する必要があると思います。

「解像度を上げる」作業にはもう一つあります。
それは背景(background)考えることです。
これまでの「解像度」を上げる作業は目に見えるものを丁寧にみていくことでしたが、ここからはもう一つレベルを上げて、目に見えていない原因や理由(感情や発達特性など)を考えると、
  ・ざわざわした環境だからなのか?
  ・お腹が空いているからなのか?
  ・友達に何かを言われて怒れているのか?
が、関わり方のヒントがこの背景から見えてくることが多いです。

「ダメ」というのではなく、「ざわざわしてうるさいね」「〇〇くんにそんなこと言われると怒れちゃうよね」と共感する言葉をかけるきっかけになっていくと思います。


次回の記事は、「困った行動をしていないときが重要」について書いていこうと思います。


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