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「SOS」「助けて」を出せない子への関わり方

うまくできないけれど、「手伝ってほしい」ことが伝えられない、
困っていることを保育者に言えない子
このような「SOS」が伝えられない子への関わりについて
大事な視点を見落としていたことに気づきました。


1.SOSが出せない子へ関わりを振り返る

SOSが出せないなと感じる子がいるときには、
こどもの様子や表情を察して、
「どうしたの?」「何か困っている?」など声をかけて伝えられるきっかけを作ったり、
「〇〇なのかな?」と代弁したり、選択肢を出したりして伝えられるようにしたり、
こんな関わりをしてきました。

つまり
①こどもの困り感を保育者が汲み取る
      ↓
②保育者が感じたことを本人に提示して、それにあった伝え方を伝える
      ↓
③これをこれを繰り返して、SOSを出せるようにしていく

というアプローチをとっていました。

この関わりで少しずつSOSを出せるようになる子もいたし、
これでいいと思っていました。

でも先日、「あのね、ほんとは」という本を読んでハッとさせられました。

「あのね、ほんとはね 言葉の向こうのこどもの気持ち」副島賢和 へるす出版

僕の関わりには大事な視点が抜け落ちていたことに気づきました。

2.抜け落ちていた大事な視点とは・・・

それは大人側の問題かもしれないという視点です。

本を読んで
上記の関わりは、
「SOS」を出すスキルや言い出すきっかけなど
こども側の問題(発達や言葉の能力など)と捉えていると振り返りました。

もちろんこどもの発達や能力の問題もあるけど、
大人側の問題もあるかもしれないということに気づきました。

こどもたちは、忙しそうに見える人たちに「手伝って」「助けて」と言うことは
なかなかできない

「あのね、ほんとは」副島賢和

3.こどもが「助けて」言いやすい雰囲気を作ろう

この本の中には、
こどもが「助けて」と言える人、言えない人をまとめてありました。

◯「助けて」言える人
  ・近くにいてくれる人
  ・雰囲気が優しい人
  ・ゆったりしている人
  ・怖くない人
  ・フォローしてくれる人

◯「助けて」と言えない人
  ・忙しそうな人
  ・途中で話を終わらせる人
  ・「好きにしなさい」という人
  ・威圧感のある人
  ・その人の考えがわかる人

これをみて、ドキッとしました。
こどもたちから自分がどう見えているのか・・・
特に「忙しそうにしていないか」は大丈夫なのか?
もしかしたら、それが原因でSOSを出せていないのではないか・・・
そんなことを振り返るきっかけになりました。

4.まずはコントロールできる自分を変えよう

自分の醸し出す雰囲気は自分でコントロールできます。
「SOS」を出せない子を変えるのは難しいです。

「他人は変えられない、自分は変えられる」
よく聞く言葉ですが、
この視点が抜けているなと感じました。

雰囲気、言葉の掛け方、タイミングなど
自分でコントロールできるところを変えていこうと
改めて思いました。

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