本3. 噛み合わない会話と、ある過去について
<作者>
辻村深月
<あらすじ>
大学の部活で仲のよかった男友達のナべちゃんが結婚するという。だが、紹介された婚約者はどこかズレていて――(「ナベちゃんのヨメ」)。
国民的アイドルになったかつての教え子がやってくる。小学校教諭の美穂は、ある特別な思い出
を胸に再会を喜ぶが⋯⋯(「パッとしない子」)。
人の心裏を鋭くあばく傑作短編集!
レビュー
⭐️⭐️⭐️
過去のある出来事に対して、傷つけた側と傷つけられた側で、その時の印象や記憶がどうも噛み合わん4つの短編集。全部後味ドロっとしてた。
【ナベちゃんのヨメ】
ズレてるナベちゃんのヨメより、主人公の空気の読めなさが気になった
【パッとしない子】
教え子の被害妄想ばり激しい
【ママ•はは】
ちょっと意味がわかると怖い話の要素含んでる
【早穂とゆかり】
これもゆかりの被害妄想激しいけど、早穂も早穂やったんやろなって話笑
ただ実際問題、傷つけた側も傷つけられた側も自分の都合のいいように物事を捉えて、記憶改ざんしちゃってるんやろなってこの本読んで感じました。だからどの話も噛み合わない。
自分も暗い過去に縛られてしまってる部分はあるけれど、それにはおそらく思い込みや被害妄想が少しは混ざっていて、必要以上の辛い記憶になってるのかなと。
逆に加害者側として印象に残ってる過去はあまりなくて、でもそれは多分(いるとすれば)被害者には一生忘れられへん程辛い、もしかすると現在の考えや行動にも影響を与えてしまう程の記憶として残ってる可能性もあるのかな〜。
小説やから現実的じゃない部分もあったけど、被害者側にも加害者側にも共感できる話が多かったです。
(どの話も被害者側がそれは流石に恨み辛み抱えすぎや🤚🏼ってツッコみたくなる箇所はあったけど)
やばい、まとまらん。結論、やっぱり自分は人の心理について考えるのが大好きです!笑
(どんなまとめ方)
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