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本4. ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

<あらすじ>
人種も貧富の差もごちゃまぜの元底辺中学校に通い始めたぼく。人種差別丸出しの移民の子、アフリカからきたばかりの少女やジェンダーに悩むサッカー小僧。まるで世界の縮図のようなこの学校では、いろいろあって当たり前、みんなぼくの大切な友だちなんだ――。ぼくとパンクな母ちゃんは、ともに考え、ともに悩み、毎日を乗り越えていく。最後はホロリと涙のこばれる感動のリアルストーリー。

<作者>ブレイディみかこ


<レビュー>
⭐️⭐️⭐️
結構有名なこの本、タイトルがおしゃれやな〜ってずっと思っててやっと読めたやつ。タイトルに色が入ってたらセンス感じるねんな〜😂
(「限りなく透明に近いブルー」もタイトルに惹かれて読んだけど、ただのラリった男の話でなんじゃこりゃってなったケースあり)


この本、勝手に小説と思ってたねんけど、ちょっと読み進めると、英国に住む日本人女性作者が英国のリアルな人種•階級•性差別なんかを彼女の息子との暮らしを通して書き記している、エッセイにも近いノンフィクションストーリーでした。



で、タイトルの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」てゆうのは、アジア人(イエロー)の母と白人(ホワイト)の父をもつ作者の息子が、人種も貧富もごちゃ混ぜの世界で生きている中で、少しブルーな気持ちになっている、というところからきてるみたい。なるほど。



日本人は外国人が少ない環境で生きている人がほとんどやと思う(自分もそう)。学生時代、同じ日本人という人種の中だけでも、スクールカーストがあって、それだけで虐めがあったり、虐めとまではいかなくてもナイーブになる事が多い中で、そこに人種や階級の差別が加わるなんて、しんどいやろうな〜って。

人種差別はダメと言うことがわかりきっているこの世の中で、未だに差別(戦争やテロにまで発展している事象もあるやろな)が無くならない原因が少しわかったかも。なぜそこまで強烈な思想を持てるのか。それは幼少期・思春期の多感な時期に、差別的な出来事を目の当たりにした人達は、嫌でもそういった考え方が植え付けられてしまっているわけで。そら世界から人種だけに限らず色々な差別問題はなくならんやろな〜って感じた。



英国の「地べた」から見た日常がこの本にはありありと記されてあって、英国のリアルな現状を知れるキッカケになった。ただこの本一つからリアルを知ったつもりになるのはおそらく間違い。色んな人や視点から見たものを取り入れて、初めて世界では一体何が起こっているのかが分かるような気がする。


最後に。作者のブレイディみかこさんの物怖じしない書きっぷりは好き!ってなったしこの本は面白かったねんけど、実際会ったらうわ〜意志強い系の女か〜無理や〜〜ってなりそう笑
ばり偏見やけど、日本は生きづらいとか言ってそう。そうゆう系無理やもん、これも一種の差別なんかな〜😂

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