スタバについての話

私は今、中部国際空港にいる。あだ名を「セントレア」という愛知県にあるとても大きい空港だ。なぜそこにいるかと言えば、祖母と兄が住んでいる鹿児島県へ一週間ほど泊まりに行くためである。その旅行の話は後々文章にするとして、今文章を書き始めた理由はというと、そのセントレアの中にあるスタバでカフェモカを買った私がスタバの話をしたかったから。というものであり、別にセントレアは特に関係ない。なお、この文章は空港のアナウンスやエスカレーターの音声が流れ続け情報の渋滞が起きている場所で書いているため、いつも以上にまとまりがないと予想されるが、このような文章もリアルタイムで私の脳みそを表していると言えるため貴重な資料となりうるであろう。そのため、このまま書くことにする。

さて、本題に入るとしよう。私は先ほどセントレア内のスタバ、正しくは「スターバックス コーヒー」という超有名喫茶チェーンにてカフェモカのグランデサイズをテイクアウトして現在それを飲みながらこの文章を書いている。私は自宅から水を持ってきているが、五、六百円払ってわざわざ飲み物を買ったわけだ。大前提として水とカフェモカは長所が違うため簡単には比べることはできないが、私は自分がただ単にカフェモカを飲みたいというだけでスタバのカフェモカを買ったわけではないことを知っている。ズバリ、「スタバ」の「カフェモカ」を飲みながら「空港」で「飛行機を待っている時」に「マックブック」で「文章を書く」ということをしたかったのだ。二十歳そこそこのガキの薄っぺらい憧れというやつだろう。カフェモカがアイスコーヒーならもっと良かったが、残念ながら私はアイスコーヒーを飲むことができない。所謂、こども舌なのだ。

私は少し田舎生まれ少し田舎育ちだ。少しと付けているのは「田舎」と本当に田舎な人に堂々と言えるような田舎ではないからであり、駅はあるけど駅前は特に発達しておらず、市内一番にして唯一の遊び場はあまり大きくないイオンで、田畑はあって夜にはカエルの鳴き声がする。かといって田畑しかないわけではない。という絶妙な市なのだ。という街で生まれ育った私からすると「スタバ」は憧れの店であり、「スタバでマックブックを広げながら作業をする」というのはできる都会の社会人像にピッタリとハマる。人間がたくさんいるところが苦手な私は店内で作業することは叶わないが、テイクアウトでも憧れのニアピン賞であり、もっというとテイクアウトの方がオシャレなのではと思ったりしている。

スタバのカフェモカは美味しい。とても美味しい。きっとこの味を飲みにスタバに来ている人は多いはずだ。私もスタバ以外のカフェモカはあまり飲めない。しかし、私の脳内にはある仮説が浮かび上がっている。それは、「スタバで作業している人は大抵が私と似たような考えの人間で、スタバはそれで成り立っている部分もあるのではないか」というものだ。経営のことはよくわからないが、そうなると「ブランディング」というやつの勝利だろう。私みたいな単純な準田舎者はあながち少なくない、いや多いのかもしれない。ネット上にはスタバで流れているBGMみたいな作業用の動画もたくさんあるが、私はスタバの店舗で買った飲み物で作業したい。きっとそのような人間が世界中にたくさんいるのだろう。その戦略を考えた人は本当に頭がいいなと思いながら私はこれからも憧れを抱え、手軽に欲望を満たすためスタバでカフェモカを購入するのだ。

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