中国語系babyの名付けについて思うこと

今回は子供の名付けについて。

まずは、中国語系babyって何!?ということから。

これは完全に私の造語で、日本にいながら中国語となんらかの形で関わっている親を持つbabyのこと。例えば

①自分または配偶者が中国語圏出身

②日本人だけど仕事とかで中国語を使ってる

③中国語大好き!子供も中国語学んで欲しいな〜

といった人のbabyは、日本語を使う環境にありながら自然に中国語にも触れたり、使っていくようになるわけです。

我が家は①〜③全てに当てはまります。

そして、そういう中国語系babyの名付けがどうなるのか、という本題に入ります。

日本語と中国語には、どちらも漢字があり、多くは共通しています。

日本漢字と簡体字繁体字という違いはあります。例えば「広」は簡体字で「广」、繁体字で「廣」と書くけれど、「広い」という意味概念は共通しています。

なので、日本語の漢字名を持つ人は、中国語でも自分の名前を読むことが出来、中国語が分かる人が聞いたら意味の推測が出来ます(分からない場合もあるけれど)。中国語の名前を持つ人が日本語で名前を読む場合も同様ですね。

例えば、私のじんしゃんという名前は本名の名字と名前から一字ずつ取って中国語読みしたものです。「しゃん」という音は「香」という字で、中国語でも良い響きなので、大勢の人から褒めてもらえました。

なので、中国語系babyの名付けの際には、日本語の音、意味、漢字、画数、名字との兼ね合いといった点のみならず、中国語での音の響きも考慮しないといけないわけです。

が、これがかなり大変。

そもそも日本語での名付けだって考慮しないといけないことが山ほどあるのに、それに中国語のことまで考えたら目眩がしてきます。

昨年我が家で名付けが行われた際にも、十何時間にも渡る検討が行われました(気がします)。

私も夫も音楽に関わる仕事や趣味を持っていたのでぜひ「音」に関わる字を入れたかったのだけど、「音」の字は中国語で読むと「イン」という音であまり言いやすい響きではありません。漢和辞典、名付け辞典、中国語辞典を沢山ひき、ネットで検索もして、なんとか日本語でも中国語でも響きも良く、音楽関連の意味を持つ字を見つけることが出来ました。

が、一難去ってまた一難。

もう一つの字をどうするかという問題もきます。

1文字目と同じような手順を経て、なんとか良い字を見つけて、出産後まずは義両親(在日ハルビン人)に名前の報告をしたところ、「その字は我が家の家系では使ってはいけない」と言われました。

ガーン!!

でももっともな理由ではあったので、再検討を行い、同じ音で違う字を見つけ、なんとか14日以内に出生届を出すことが出来ました。

今では義両親も喜んで孫の名前を中国語で呼んでくれてます(日本語の読みを覚えてくれてるかは微妙…)。

義母の声が大きいので、8ヶ月の息子はなんとなく、日本語で名前呼んだ時より中国語で呼んだ時の方が反応が良い気も…。

まあいずれ、自分の名前には日中両言語の読み方があることを理解してくれるでしょう。

余談ですが実は、息子にはさらに他の言語の名前もあります。私が中国留学時代に知り合った友人に頼んで、マレーシア語や、ポーランド語、マダガスカル語(こんな名前を持つ日本人は恐らく他にいないでしょう!)等の名前をつけてもらいました。これは、息子が10歳になるまで秘密にするつもりです。

名付けは子供の一生に関わるもので、その国ごとに色々と決まり事、風習の違いもあると思います。我が家のケースだって、決して大変なものではないでしょう。

でもここで取り上げた中国語系babyの名付けは、たまたま日本語と中国語に漢字という共通文字があることによって、大変になったり、ある意味名前の世界が広がったり…といったことがあります。子供も日本語中国語どちらでも読める名前を持つことで、自分のルーツや親の思いをより知ることが出来るかなと。

この話は、中国語系babyを持つ親当事者じゃないと知らないことかな?と思ったので、これを読んで、「ふ〜ん、そういうこともあるのね」と思って頂けたら嬉しく思います。

では再見!!

(補足…書き終わってから、名付けの際漢字が日本漢字簡体字繁体字でどう違ってくるか、ということも気にするポイントになるかも、と思いました。うちはたまたま、1文字目は3つとも全てで同じ、2文字目は日繁が同じで簡がちょっとだけ違うというかなり書きやすい形で落ち着きました。もしこれが、前述の「広」のように3つとも全て違うようになったら、ちょっと再検討を考えたかもしれません。気にしない人も多いでしょうけど。)


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