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あたたかいもの

素敵な映画だったり
舞台ミュージカルだったり
はじめてのおつかいだったり。

感動して泣くことが年々増えた気がする。

『歳をとると涙もろくなるのは、脳の感情を抑える機能が衰えたから』とか言われるけども、それ以上に、歳を重ねるごとにいろんな経験をして、いろんな感情を抱いて、少しずつ、少しずつ、
成長してきた証であると思いたい。

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かれこれ半年くらい読書熱がついたようで、返却期限がくる2週間に1回のペースで図書館に通っている。
ふと、そこの特集コーナーに置いてあった柴田トヨさんの『百歳』を手に取ってみたことがある。「100年も生きた人ってどんな考え方をするんだろう」そう思って。

 やさしさ

適当に開いたページにはこの詩が書かれており、ほ〜ん詩集なんだ、と思いながら読み進める。
そしたらもう、とてつもない暖かさと柔らかさが
襲ってきたかのように自分を包みんだ。

さっそく家に帰って読んでみると、あらあら、本で泣くことのない自分が泣いているじゃありませんか。

いままでは 詩ってポエムじゃん笑 と思って恥ずかしがってまともに読まなかったけれど、柴田トヨさんの作品に出会ってからは、そういったものへの抵抗がなくなった。

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本は本でも、つめたい本、かたい本、そっけない本。内容は面白くても、そういった本がたくさんある。前はミステリーとか、そういう部類の本が好きだった。でも、最近は日常系のあたたかい本や、言葉の綺麗なやわらかい本。そんな本をよく読むようになった。

もうすぐ中学生になる妹に、そういう本を無理に薦めようとは思わない。だって、当時の私にはもっぱら興味のないことだったから。

でも、『あたたかいもの』に触れるのもいいことだよ。と伝えてあげたい。

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いろんな経験をして、涙もろくなって、あたたかいものが好きになって。少しだけ、感性が豊かになったような気がして。

これから、もっと素敵に歳を重ねて行きたい。