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2020年1月〜9月に読んだ本 まとめ

私は本を読むのが好きだ。
特に紙の本が好きだ。電子書籍とは満足感が違うからだ。
例えて言うなら、前者は唐揚げ定食を食べた時のような満腹感があるのに対し、後者はファストフードでとりあえず空腹は満たせたが……といった物足りなさがある。
電子書籍そのものを否定するわけではないが、以上の個人的な事情から、紙の本が好きだと主張したいだけだ。

この記事を書いたきっかけ

今までは読了後にTwitterに感想を投稿したり、手帳に感想を書いていたりしたのだが、それだけではもったいないなと感じるようになった。
人におすすめしたい良書・名著もちらほらあるからだ。
自分の読書体験を振り返るのも兼ねて、この記事を読んでいるあなたが「おっ、この本読んでみようかな」と思ってくれたら嬉しい。
「この本、読んだよ」と感想も共有できたら、なお嬉しい。

前提

私が購入した「紙の本」に限って紹介することとする。
また、漫画は含まず、小説や実用書に絞って紹介する。
気に入った漫画は紙で購入するようにしているのだが、そちらも含めると範囲が広くなりすぎてしまうためだ。漫画に関しては別で記事を投稿しようと思う。
なお、紹介順は読了日順ではないので、あらかじめご了承ください(読了日を記録していないため)。

読了済みの本

『猫の客』

主人公夫妻と隣家の猫との交流と別れを描いた小説。
この作品は、猫文学のひとつであると同時に、作者が個人的な悲しみを癒すための手段でもあるのだな、と感じた。
noteでも感想記事を書いているので、興味あれば、以下のリンクからどうぞ。

『幻獣辞典』

古今東西の幻獣を紹介したエッセイ。
読み進めていくと、小説・漫画・映画・アニメなど、ありとあらゆるコンテンツにモチーフとして登場しているものが多いことに気づく。
例えば「ウロボロス」は自分の尾をくわえる蛇だが、漫画『鋼の錬金術師』では、敵対勢力・ホムンクルスの身体に紋章のように刻み込まれている。該当ページを読んで「あー、永遠の命を示すためにウロボロスのマークつけてたのね」と納得したのだが、作中で説明があったような気もしたな。
まぁ、つまり、こういう雑学的な知識が増えていく楽しみが得られるよ、ということで。

『カラー版 世界のミイラ』

ざっくり説明すると、世界中のミイラを紹介したミイラ図鑑。
ミイラ作りは古代エジプトだけではなく、世界中で行われていたことが分かる。作られた背景やら死生観やら、国ごとにそれぞれ違うので興味深い。
noteでも感想記事を書いているので、興味あれば、以下のリンクからどうぞ。

『道は開ける』

世界的に有名な自己啓発書。
あらゆる悩みへの対処法を具体的に説いた名著。
対処法自体は、他の自己啓発書に書かれている内容とさほど変わらない。この本が優れているのは、具体例が豊富なこと。著者のカーネギー氏の友人・知人・自身の話し方教室の教え子等、あらゆる人々の悩みを克服するまでの過程が描かれているのだ。
結果だけなら誰でも知っている。だからこそ、具体例が多いのは心強い。

『仕事で燃え尽きないために 対人援助職のメンタルヘルスケア』

「もえつき」に至るまでのプロセスと予防策について詳しく書かれている。
Dr.ゆうすけ氏のnoteでも紹介されていた。
対人援助職だけでなく、誰もがなりうるものなんだなと感じた。
私も最近になって、自分の問題にようやく取り組み始めたところ。

『医療・介護職の新しいキャリアデザイン戦略 〜未来は自分で切り開く〜』

不況でも求人が安定してある(と言われている)医療・介護職が、どのようにキャリアを築いていけば良いかを説いた本。
こちらの著書は「○○の資格を取れば有利! 昇進すれば安泰!」といった内容は一切書かれていない。自分のスキルと市場で求められているスキルを照らし合わせ、どんな方向に進みたいかを自分で考えようと説いている。なので、読んですぐに答えが見つかるわけではなく、あくまで考えるきっかけを与えてくれているに過ぎない。
しかし、考え方のヒントや具体例が盛り込まれているので、参考にしつつ、人の力も借りつつ考えていくのが良いだろう。具体例自体は、短編小説風になっているので、読み物としても面白い。
個人的には、タイトルに「介護職」とついているのに、著書内に介護職のモデルケースが書かれていなかったのが残念でならない。私自身が介護職なので、そこはガッカリである。

『増補版 自分を知る本』

カバラ数秘術という占いの一種に、著者独自のアレンジを加えた本。
数秘術というのは、生年月日等を数字に置き換えて一桁になるまで足していき、最終的に出た数字の持つ意味を見て占うもの。詳しいやり方は実際に著書で確かめてほしい。
この本の優れているところは、生まれてから死ぬまでの、3つのポイントから自分を知れること。
1つ目は「生き方」、2つ目は「価値観」、3つ目は「人生の課題」。
他の占い本では、1つの視点でしか見られないことが多く、「確かにそういう一面もあるけどさ……」とモヤモヤしがち。だが、この本では3つの視点から自分を知れるので、モヤモヤは少なくなるし、理解が深まりやすい。個人的には、今まで読んだ占い本の中で一番自分を分かってもらえた気持ちになれた。
ちなみに、私自身の結果をざっくりまとめると「パターン化できない自由人で」「納得するまで動かない頑固さも持ち合わせ」「偏屈になりがちなので気をつけていきましょう」ということだった。
超めんどくせー人間じゃないか、私(笑) と思うと同時に納得感も大きかったけどね。

『夜と霧』

オーストリアの精神科医・心理学者であるヴィクトール・フランクルによる名著。
自身のナチスの強制収容所での体験を描いたものだ。
体験自体は淡々と綴られているのだが、それが逆に恐怖を感じる要因のひとつになる。だが、この本の目的は恐怖を煽ることでは、もちろんない。どんな状況でも生きる意味はある、ということを説いている。
Twitterにも投稿したが、個人的には、「苦しむことにも意味がある」という言葉に救われる思いがした。
ちなみに、こちらの作品は、平成30年度の介護福祉士国家試験で関連問題が出題されている。受験時点では未読だったが、私は正解できましたよ。

『日本のヤバい女の子』

昔話に登場する女性たちをテーマにしたエッセイ。
どの人物に対しても、著者が「何でこの子たちはこんな行動を取ったのだろう?」と真摯に向き合い考えているところに、誠実さを感じる。
研究者としての上から目線でもなく、現代人感覚での一方的な批判でもないところが良い。
ちなみに、著者自身は「テキストレーター」という独自の肩書きを名乗っていて、簡単に言うと「文章も書けるし、イラストも描けまっせ!」ということらしい。つまり、文学研究者ではない。のに、1冊の本としてまとめられる熱量がすごい。

『十五少年漂流記』

難破船に乗った15人の少年たちが、たどり着いた無人島で2年ほどサバイバルする、という海外文学。ジュール・ヴェルヌの代表作のひとつ。
「誰よ、そのおじさん」と思った人でも、某夢の国のこのアトラクションなら知っているはず。これの元になった小説を書いたのがヴェルヌおじさんである。もっとも、こちらは無人島サバイバルではなく、海底冒険だが。
こちらの作品を読んでいる間、ある漫画が頭をチラついて仕方なかった。『Dr.STONE』である。少年少女たちが大人に頼らず(いないから頼りようがない)、自給自足し、道具も作っていくところは共通点ありまくり、いや、共通点しかない。『Dr.STONE』は現代版『十五少年漂流記』といっても過言ではないだろう。その辺りは、また別の記事を投稿しようと思う。

『プリキュアコスチュームクロニクル』

プリキュアシリーズ15周年を記念して刊行された本。
2018年の刊行なので、『スタートゥインクルプリキュア』以降の新しいシリーズは網羅されていない。そちらについては、設定資料集を見るしかない、という話だ。
歴代プリキュアの衣装に焦点を当て、作品全体のコンセプトとどう絡めたのか、ひとつひとつのパーツにどんな意味があるのか、キャラクターデザインの過程でどんな苦労があったのかなど、詳細に解説されている。
興味深かったのは、どのシリーズでも「今、どんなファッションが流行っているのか」を徹底的に調べていること。精神面だけでなく、ファッション面でも女の子の憧れである努力を怠らない。ダセえコスチュームなんか着させられねえという、制作陣の強い意思を感じた。

現在読み進めている本

『Dr.STONE 星の夢、地の歌』(小説版)

週刊少年ジャンプで連載中の漫画『Dr.STONE』小説版の第1弾。
石化前と石化後の世界を描いたエピソードを2篇収録。
石化前の世界で、主人公・千空が自身の高校の落ちこぼれ科学部を乗っ取るエピソードは読了。科学部なのに科学に1ミリも興味のない部員たちが、最終的に全員一丸となってロケットを作るまでの過程は胸が熱くなる。本編の、石神村を科学王国にするまでの過程とリンクするものがあるな。
あくまでスピンオフなので、本編を読んでいない場合は、本編の漫画を全部読んでから、小説版をご購入くださいませ……

まとめ

今回に限ったことではないが、読む本のジャンルはいつもバラバラだ。
興味の赴くままに手に取って、購入しているから(笑)
でも、何となく共通の目的っぽいものもある気がする。
それは2つあって、ひとつは「自分が何者か知るため」、もうひとつは「現実逃避するため」。
2つの軸で本を選んでいるのは、物心ついた時から変わっていないように思う。そして、これからも変わらないだろう。





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