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第61回 ギャラクシー賞贈賞式 の レポートです。

第61回 ギャラクシー賞贈賞式 の レポートです。

 2024年5月31日金曜日 15時~第61回 ギャラクシー賞贈賞式が渋谷セルリアンタワーで行われました。4年前にご縁があって制作会社枠?のメンバーとして?放送批評懇談会にお誘いをしていただきました。放送批評懇談会の正会員となり、毎月定例のミーティングをして、毎月発行される「GALAC」に原稿を書くというタスクが課されます。毎月13人のCMの選考委員が3本以上の気になるTVCMやWEBCMを持ち寄り議論し、原稿に書くCMを決めていくという作業が続きます!最初にこのお話をお受けしたのが2020年の5月ごろでした。任期は1期2年で、通常2期まで委員を務めます。その4年の任期が今回の贈賞式で満了を迎えました。当日は受付のお手伝いを依頼され、朝の10時に前日まで用事のあった浜松から「ひかり」で向かいました!あいにくの雨でしたが豪雨にはならず予定時間を2-3分過ぎて到着しました。本番前にランスルーのリハーサルが行われます。


 私たちは受付のお手伝いと15時~始まる贈賞式の前に来られるお客様、受賞者、その関係者、そして放送批評懇談会の委員の方々に名札と受賞候補のリストをお渡しして会場に案内するという仕事です!大正大学、専修大学、上智大学のゼミ生がお手伝いに来てくれて、スタンドインなどのお手伝いをしてくれます。学生時代にこうした経験をすることが出来るのはいいですね。学生に聞いたら、なんかキラキラしています。みんな楽しそう!みたいな言葉を聴くことが出来ました。
 贈賞式は開会の挨拶から始まり、CM部門、ラジオ部門、報道活動部門、志賀信夫賞、フロンティア賞、マイベストTV賞グランプリ、そしてギャラクシー賞のメインでもあるテレビ部門が最後に発表されました。さらにDJパーソナリティ賞、個人賞、特別賞などが発表されました。


 
CM部門の大賞は「日本マクドナルド マックフライポテトティロリミックスYOASOBI『群青』×Vaundy『花占い』」のWEBCMでした。

 詳細は放送批評懇談会のHPや「GALAC」に書かれていますが、今回初めてWEBCMが大賞を受賞しました。会場で、高画質大音量で流されたCMを見ると、震えるような感動がやって来て泣けて来ました!こうしたカタチのエンタメに徹底したCMが大賞を取る時代。企業のマーケティング活動がこうした方向に変わっていって欲しいという選考委員たちの気持ちの表れではないでしょうか?
 消費されるものより長く残るもの、その時代に合わせたワクワクするもの、そうしたCMばかりが流れる社会はとても豊かなのではないでしょうか?単純にモノや機能を売るという時代から、みんなの心に深く刺さるもの、ほんとうに楽しめるものを制作することによってブランドや企業の価値を上げていくということの素晴らしさがここにあります。
 
ラジオの大賞は「SBSラジオギャラリー「方言アクセントエンターテインメント~なまってんのは、東京の方かもしんねーんだかんな~」(静岡放送)でした。
 そして、DJパーソナリティ賞はオードリーでした!「オードリーのオールナイトニッポン」とそれを東京ドームで行い、オンライン配信の人も入れると16万人がお金を出して視聴したという快挙に向けてのものでした。当日、若林さんと春日さんが登壇されてあいさつをされました。私もオードリーが大好きで毎週「あちこちオードリー」をかかさず見ています。選考委員の野上さんはリトルトゥースのユニフォームを着て贈賞式に臨まれました。ファンが購入するグッズらしく、ニッポン放送の方はじめ多くの方から声をかけられたそうです。そして、低迷をしていたかに見えていたラジオというメディア(大きくは音声メディア)が今の時代大きく復活しているということも伺いました。ラジコの取り組み、そしてPODCASTなどのメディアがラジオのIPをそのまま応用できて一時的でなく長く残るコンテンツになるという施策が功を奏したのでしょう!単純作業などの「ながら仕事」をしている時には音声コンテンツはとても親和性が高いです。私も2020年くらいから昨年までPODCASTとそれに付随するYouTubeチャンネルを会社業務として楽しくさせていただきました。そしてコアな話題がどこかにあるというものはとても面白い。こんな話題まであるの!みたいな。WEBの超ロングテールが可能だから出来る事です。 
 今回の個人賞を獲得したのは神木隆之介さんでした。その受賞の決め手になったTVドラマ「らんまん」の劇作家の長田育恵さんと「らんまん」の執筆前ですが、創作のお話を伺ったものがありますのでよかったら聞いてみてください!https://www.youtube.com/watch?v=IBcj-ugPRrY&t=58s

 いまのネットの世界は、コタツ記事やコピペ引用だけの記事と、ちゃんとオリジナルで取材し1次情報として語られたものが混在しています。しかし、そうした状況でもいいものは長く残ると信じて作り続ける矜持を持つことがプロの制作者には求められます。
 報道部門の大賞は今年のお正月に起きた能登地震の際の取り組みなどの一連の報道「NHKアナウンサーの命を守る呼びかけ」に関する一連の取り組み(日本放送協会)に与えられるものでした。石川出身のアナウンサーが必死で語るあの声を会場で聴いてまた心が動かされました。いろんな意味でこころを動かしてくれるものが私たちには必要なのでだと思います。そして創作者はそれの高みを目指して日々努力研鑽、試行錯誤をし続ける覚悟が必要だと思うのです。
 ギャラクシー特別賞とマイベストTVのグランプリはあの「不適切にもほどがある」がW受賞でした。TBSの磯山晶プロデューサー、ディレクターの金子文紀さん、そして主演の阿部サダヲさんが登壇されました。宮藤官九郎さんがいらっしゃらなくて残念でしたが、このドラマは今年を代表する一作ではないでしょうか?そして、放送批評懇談会らしく、批評性などがある作品が受賞するのだなとも思いました。「ふてほど」はまさにエンタメと批評性のバランスが取れた秀作ではないのでしょうか?
 志賀信夫賞は関口宏さん。BS放送ではまだ現役で出演されています。黒柳徹子さんといい、関口さんといい!放送界のレジェンドはやはりすごい。続けることがプロである!という言葉が本当に重みを持って感じられます。
 フロンティア賞はNドキュポケット(日本テレビ放送網)でした。先ほどのラジオのコンテンツのIP化ではないですが、今後、放送だけで視聴されるということからアーカイブされて多くの人が時間を超えて見ることが出来るという施策がどんどんと増えてくるのではないでしょうか?

 そして最後にTV部門が発表されます!ギャラクシー賞のメインとなるTV部門の大賞はWOWOWがNHKエンタープライズと制作した連続ドラマW「フェンス」という沖縄の問題を真正面から扱ったドラマに決定しました!WOWOWでの放送だったので私は未見でしたが会場で流れたダイジェストを見てとても興味を持ちました。脚本はあの野木亜希子さん!「アンナチュラル」で大ブレイクした脚本家は、こうした作品を通して作品レベルを高く保ち続けるという矜持が私たちのココロを動かす作品になったのだと!思います。プロデューサーの高洲江さんは沖縄の普天間のご出身。野木さんと高洲江さんNEPの北野Pとともに沖縄の現状をインタビューなども含めて多くの取材を通して本作が生まれたそうです!オンデマンドで見られるそうなので、ぜひ見てみたいと思いました。実際に沖縄出身の俳優さんが多数出ておられるということもこのドラマの特徴です!こうしたところからもこのドラマの制作者の熱量が伝わって来るようです!沖縄出身のこうしたアーティストたちは私たちの生活の中で欠かせない人たちです!リアルな沖縄の問題をエンタメと両立させてえぐり出していったという結果に放送人やプロフェッショナルとしての高いレベルの仕事を実感します。
 そして放送批評懇談会はそうした制作者や出演者、すべてのスタッフやそれを見てくれて、聞いてくれている人へ向けて高らかなエールを送っているのではないでしょうか?今回61回!私は、あと何回これを見られるか?わかりませんが、こうしてエールが続いていくことを願ってやみません。そのためには決して戦争などが起きてはならないと思うのです!以上第61回ギャラクシー賞のレポートでした!大阪からやって来た私は今回、宿を南千住の「泪橋」の周辺にある木賃宿に宿泊しました。トイレ、風呂共同ですが3000円代で宿泊できました。この場所に宿泊してまたいろんなことを考えさせていただきました。


 


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