恋愛ロボティクス

離れていても繋がっていると
思っていたけれど、信じていたけれど、
叶うなら物理的距離はゼロのほうがいい。

フィジカルなディスタンスは、恋愛において障害だ。
電話をしたって、機械を通して聴く声は
どこかよそよそしい。
どこにいて、なにをしていて、気持ちは今どこにあるのか。
吐き出す言葉は平気で嘘をつく。
探ることなど無意味だというのに。
耳元で聞こえる声は、紛れもなく君の声だけれど、
そんなことにどんな価値があるだろう。
この身体的な距離が真実を見えなくさせている。

むやみに秒数を重ねた通話時間。
切るに切れずに
握り締めた携帯が、たとえ熱くなったとしても
それは君の温度じゃない、
触れられない。

もし文章を気に入ってくださったらサポートをお願いします(^^♪ 本の購入費に充てさせていただきます。