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[Cross Value Chain]Cross Value Chain のWhitePaperを読み解いていくシリーズ(2)

原文:https://crosstech.gitbook.io/whitepaper/current-blockchain-issues

原文を日本語に変えて、コメントを追加してます。

ブロックチェーンの現在の課題と私たちの解決策

現状のブロックチェーンの問題点

ブロックチェーンが公開型であれ、コンセンサス型であれ、プライベート型であれ、相互運用性、ネットワーク遅延、上昇する取引手数料、NFTデータの保存リスクなど、さまざまな問題があります。以下、主要な課題を列挙します。

  • 取引手数料の急騰

  • ネットワークの混雑

  • 取引の不可逆性

  • 高い計算コスト

  • PoSマイニングにおけるセキュリティ問題

  • NFTとコンテンツの追跡可能性

取引手数料の急騰

多くのブロックチェーンは、ネットワークが混雑している時に高い取引手数料が発生します。これがプラットフォーム利用料を高めています。

これをゼロにすると、BOTであったり無料のゲームなどのトランザクションによってネットワークが利用できなくなるようなことが発生するので、一定の手数料があるのは必要だとは考えておりますが、CVCでは一般的なFT(ファンジブルトークン)の送金手数料をゼロにしようと考えております。NFTはストレージなどを利用するため別に考えているようです。

ネットワークの混雑

Ethereumプラットフォームでこの問題が顕著です。ブロックチェーンゲーム「Crypto Kitties」が大流行した時、ブロックチェーン全体が停止しているように見えました。(現在ではLayer2をはじめとする複数のチェーンがでてきていることから、多くのチェーンに分散されており大きな問題は発生しておりません)

ただし、大規模なトランザクションを発生するゲームなのか、アプリケーションが存在する場合にはそのチェーンに多大な影響を与えることは間違いありません。(他のチェーンではありますが、NEAR ProtocolのAuroraというEVMチェーンは当初トランザクション料金無料で開始したのですが、その上に展開されるゲームによりトランザクションの大半を費やすことになる、チェーンが利用できなくなりました。それによりチェーンにガス代がかかるように再度設定されました。)無料は利用者がとても嬉しいことなのですが、それによりチェーンの信頼性であったり永続性に問題がある場合には多少のガス代が発生してもよいものだと考えております。

取引の不可逆性

任意のブロックチェーンにおいて、取引は不可逆です。送信者は、受信者のアドレスが正確であることを確認する必要があります。エスクロー取引が行える仕組みを備えており、受信者のアドレスが間違っている場合には、送金を止めるということが行えるように想定されております。

過去には、取引が不可逆であるとされているにもかかわらず、実際には巻き戻されてしまったブロックチェーンも存在します。このようなケースでは、取引の不可逆性が保証されていないと言えます。

高い計算コスト

PoW(Proof of Work)ベースの合意形成メカニズムは、その高い計算能力でセキュリティを維持します。しかし、この方法はエネルギー集約的であり、環境への影響も大きいです。

CVCでは、vPoWという新しい方式を採用します。ユーザのウォレット(スマホで参加可能な予定)でも参加でき計算コストは非常に少ないです。1トランザクションで検証に必要なのは、7名のVotingが必要であり、通常のPoWと比べると大幅に計算コストが低いのが特徴です。

NFTとコンテンツの追跡可能性

多くのNFT関連のコンテンツはオフチェーンで保存されています。これらの外部ストレージが機能しなくなるか失われた場合、NFTを所有することの本質的な価値である象徴的なデータも失われます。

CVCは1000年以上のストレージ継続性を想定しているチェーンであることから、ストレージに特化したチェーンとも言えます。当初はIPFSと同じような形を取り、ストレージに書き込んだデータをブロックチェーンにも一部書き込むことによりストレージとチェーンが一体となり、追跡可能となります。また、ストレージの永続性を保証しています。

私たちの解決策: CVCブロックチェーン

私たちの提案するCVCブロックチェーンは、オリジナルのLayer 1プロトコルを使用しています。このブロックチェーンソリューションは、上述の問題を克服する解決策となります。Ethereumと同様に、開発者はCVCプラットフォーム上でスマートコントラクト、自治型分散ストレージ(DACS)、DeFiなど、さまざまなギルドサービスを開発することができます。

※ブロックチェーン上でのサービスをギルドサービスと呼んでいる。

ブロックチェーンのレイヤー構造

一般的なブロックチェーンのレイヤーは、下からネットワーク層、トラスト層、アプリケーション層となっています。ネットワーク層ではP2P通信、ノードの発見などが行われます。トラスト層には、合意形成のためのアルゴリズム(PoW、PoS、PoAなど)が記述されています。アプリケーション層では、ブロックチェーンと対話するさまざまな分散型アプリケーション(dApps)が開発されます。

このようにして、CVCブロックチェーンは現在のブロックチェーン技術の多くの課題を解決するための有望な手段となるでしょう。


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