わたしの推しは妹です!!
目が覚めると辺り一面が広大な自然の恵み溢れる草原。風のスティグマがわたしを呼んでいる。
わたくしは、自分が何者でなんのためにここにいるのか、名すらわからない。ひとつだけ心に一凛の花が咲いている。そう妹の名前だけはわたしの記憶の奥底に眠っていたのです。
「妹の名はアルテミシア・プリンセプス」
「彼女はフェナシエナ大国の皇女殿下であり、私の愛する妹です」
絹糸のような艶を持つ水を連想させる青い髪。
整った顔立ちは幼いけれど、サファイアより美しく、世界のありとあらゆるものを見透かすような透明でライトブルーな瞳は純粋な意思を感じさせる。陶器のような白い肌の下には静脈が青く透けていた。
服の上からでもわかる桃の果実を思わせる胸は女性らしい優美な曲線を描いていた。
並外れた美貌と相乗して、新入生、異性問わず彼女の虜となっているのだろう。
「わたしの推しは、妹なんですーーーーーー、おっぺけぺーーーーー」
わたしの妹です。 ↓
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