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生きるって猫パンチ

「生きるとは何か?」と聞かれるとなんか巨大すぎてよくわからなくなってしまう。
というか、個人的には興味がない。
興味がないというか、上手い答えがあったとして、答えになった時点でなんか違うんじゃないかと。
人の考える範疇で語るのも、やけに吹っ飛んだ世界観で語るのも、どうも気に入らない。

で、そんな中なんとなく気に入っているのが「猫パンチ」である。
というのも、猫パンチってすごい生きることだなぁって。

猫パンチというのは、まぁ名前の通り猫がするパンチのことなんですけど、このパンチってただ攻撃する時だけに使われないんですね。
猫にとって初めて目にするもの、これに対しても猫ってパンチするんです。

そのパンチをするときの姿が面白くて、ものすごく腰を引きながら、ビビりながらゆっくりゆっくり狙いを定めてパシッと素早く軽く打ち込むんですね。
なんならそのパンチして動いたモノに対して飛び跳ねてビックリしたり。
人からするとなんの変哲もないモノに対してビビっているのがおかしくて、可愛かったりするし、そんなに怖いなら叩かなければいいのにと思ったり。

でも、猫にとっては猫パンチをしないとそれが一生何ものかわからなかったりするんですね。
いわゆる一種のコミュニケーション手段と言いますか、猫パンチという刺激を与えることで、その対象の動きを確認し、それが何者なのか把握しているんじゃないかと。
人からすると殴る以外でもあるだろうとか思ってしまうけど、猫にとっては一番わかりやすい方法だったりするんじゃないかと。

それが触っていいものなのか、こちらを攻撃してくるものなのか、そういうのをパンチして確認する。
そうして猫の中で対象がジャンルに分けられたとき、猫パンチをしなくなり、普段の生活に戻っていく。

猫パンチとは、覚悟を持って、それでもってなんかあっても対応できるように保険もかけつつ、周りの世界に対してパンチし、世界を知っていく行動だと思う。
そうやってパンチしていって、痛い目にも合いながら世界との距離感とか、接し方を学び、そうしていくことで自ずと自分といのもわかっていく。

人にとって猫パンチをそのまますることは基本ないけど、猫が猫パンチをする姿勢、あの姿勢は学べるんじゃないかと思う。


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