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VRchat体験記



初めてのVR

諸事情でかなり暇な時期になったので、
前々から気になっていたVRというものに手を出してみた。

買ってみたのはMetaQuest2
なんだかんだこれが1番聞き馴染みがあって値段も安い方だったので選んだが、安いと言っても4万程もする。

私は節約が趣味という謎の性質があるが、その貯金をもってしてもかなり躊躇われる買い物だった。

しかし後悔はしていない。
VRは想像通り、いや想像以上だった。
私はSAO(ソードアート・オンライン)というアニメが昔から大好きで、バーチャル空間に強い憧れを抱いてきた。 

あの空に浮かぶ鉄の城に行くのが私の夢です、えぇそれはもう。

私にとっては素晴らしい体験で、
それはもう感動モノだったのだが、
家族にやらせたところ、私以外全員すぐに酔うという残念な結果になった。
ソファでみんなダウンしていた。

VRの購入を迷っている方は、自分がVR酔いをしないかどうか確かめてからの方が良いかもしれない。


VR、それはどんな世界でも自由に行ける可能性の塊。自分がまるでそこにいるかのような圧倒的没入感。

…ダメだ。なんかそれっぽいこと言おうと思ったのに私の語彙力の限界が見えてしまった。悔しい。

とにかく、VRはいいぞ。




初めてのVRchat

VRを買って、シューティングゲームや動画ももちろん凄かったのだが、1番気になっていた
VRchatというものを始めてみることにした。

VRchatとは
好きなアバターを纏い、色んなワールドに行って色んな人と交流するゲームである(適当)

無料なので早速始めてみたが、まず

英語だらけで何も分からねぇ

説明やらなんやらも全て英語のため、
英語テストで壊滅的点数を叩き出す私には中々厳しかった。
それでも何とか気合いで操作方法を把握し、


何をすればいいか分からねぇ


VRchatは初心者にあまり優しくないゲームである気がする。
友達や、経験者の方と一緒に始めることをオススメする。

私にはリアルにもネットにもそんな友達はいないので私だけ難易度ナイトメアモードである。

とりあえずワールド、部屋に入ってみることにした。どれがいいかなんて分からんので人が多いとこに。


日本人がいねぇ


当たり前と言えば当たり前だが、日本人以外の人の方が圧倒的に多い。
挨拶とジェスチャーでゴリ押し、逃げるように帰ってきた。当然フレンドなんて出来る訳もなく。

「よし!日本人が多いワールドを探そう!」

「日本語でワールド名検索すれば出てくるやろ!」

ポチポチ…


日本語が打てねぇ


日本語が打てず、日本語のワールドが見つからなかった。

なんだコレ、詰んでんじゃん

とも思ったが、人気のワールドを探していると、

日本語話者向けの「FUJIYAMA」
というワールドを発見。
※ちなみにこのワールドはホントにオススメです。

キタコレと即joinする私。
入るとそこには日本人が沢山…!!

やった…やっと日本人と喋れる…!

アッ…

アノ…

ウァ…ヮ…ワァ…!



自分が陰キャであることをすっかり忘れていた。

クラスでも話しかけられない私が、VRで話しかけられるわけなんてなかったのだ。


しかも、大体もう数人のグループが出来上がってしまっており、楽しそうに話しているそこに割り込むなんて、とてもじゃないが出来なかった。

リアルであんまり友達いないんだから、
ネットでくらい作ろうと思ったけど、
そもそもネットで人に話しかけることが出来る人はリアルでも出来るだろうという…。

世界は無常である。


せっかくバーチャルの空間にいるのに、
気分は教室で机に1人、寝たフリをするときと同じだった。

何故仮想空間に来てまで現実世界と同様の気まずさを感じなくてはいけないのだろうか。

結局その日はすみっこを駆け回りながら
陰キャムーブをかましたあと、
誰にも話しかけられることなくひっそりと
ログアウトした。

涙でVRゴーグル内がたぷたぷになっていた。




初めての友達

そんな私だったが、懲りずにまた「FUJIYAMA」に出たり入ったりしていると、

何やら身振り手振りでこちらにアピールをしてくるバカデカウサギさんがいた。

何故か一切喋らないが、すごいフレンドリーであった。
私が初心者であることを見抜いたようで、様々なことを教えてくれた。
会話できないので空中に字を書いてやり取りしたが、今思えば私の声は相手に届くはずなので私も字を書く必要は一切無かった。
とんでもない阿呆である。

その後、他のワールドに連れて行ってくれて
私に良いアバターを見繕ってくれた。

会話は出来ないが、人間とコミュニケーション取れて嬉しいなぁと、哀しきモンスターのようなことを思いながら遊んでいると、


「良かったですね、いいアバター見つかって」


喋った。
キィエエエエエシャベッタァァァァァァァ

大興奮の私。
しかもこのお方、声がめちゃくちゃ良い

中性的で、少し高くてなんともイケメン感が溢れ出る安心する御声。
それに対する私の反応。

「…喋れたんですか…!?」
「えっ…声良…えっ男…の方?…いや、ゑ?」

阿呆丸出しである。お相手は爆笑していた。

どうも人がいっぱいいるところだと喋るのが恥ずかしいとか何とか。


えっその声で?

私は花粉症の鼻声を無様に晒していたんですが?

ともかく喋れるということで、VRchatについて色々教えて頂くことが出来た。
正直説明は半分くらいしか頭に入ってこなかった(ごめんなさい)。
いやほんとに声いいなこの人。

最後に「また会いに来ていいですか」とだけ聞いてログアウトした。

本当に良い人だった。

心が折れかけていたVRchatだが、もう少し続けてみようと思う。

VRchatは、「VR」と名前に入っているものの、実はVR機器がなくても出来るゲームだ。
興味がある人は是非気軽にやってみることをオススメする。
でも出来れば友達or経験者と一緒に始めた方が良い。



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