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マーケティングプレゼン対決を振り返って

先日、静岡の映画館で行われるマーケティングをテーマにしたプレゼン大会に登壇させて頂きました。5対5の団体戦で行われる若手vsベテラン勢の戦い。観客の皆さんの前で共通テーマでプレゼン発表をし、その場の投票で勝敗が決まっていくというルール。(アーカイブ購入の方がいらっしゃるので現時点では勝敗については触れない形で書き進めますね!)200名の前で登壇させていただく機会なんてそうそう無いので、だいぶ緊張しました。

プレゼン大会へのオファーが来たのは確か昨年の11月くらい。その後に対戦相手が決まり、テーマが確定してきたのは年明けくらいだったと記憶しています。そこから1ヶ月半をかけてこのプレゼンの準備を進めてきました。

私の発表テーマは「静岡東宝会館の集客を成功させよ」でした。テーマの候補がいくつかある中でこれを選んだ理由としては⑴観客の皆さんにとって身近なテーマで親しみを持ってもらいやすい点と⑵同じような課題感を持っている地方企業の方にとって何かしらお役にたつものにできるのでは?と思ったからです。

【プレゼンのテーマに関する補足】静岡東宝会館は静岡の駅から15分ほどの七間町(しちけんちょう)と呼ばれるエリアにある映画館で、開館した当時の約40年前は七間町自体が「映画の街」として栄えていた時代がありました。そこから時代が変わり、今では人の流れも駅周辺に密集し、七間町エリアの映画館は静岡東宝会館1館のみ、といった背景があります。

私は普段、売上が低迷している企業さん、斜陽産業に身を置く事業者さん、そんな中でも新たなチャレンジをしたい事業者さんからご相談をいただくことが多いです。地方の中小企業さんがお相手なので、マーケティングからクリエイティブ領域を手段として使いつつ、販売戦略、営業戦略や事業戦略づくりに至るまで、かなり広い範囲の課題解決のお手伝いをしています。

今回プレゼンのテーマだった「地方の映画館」もまさに斜陽産業。私が普段そういった事業者さんの課題に向き合う際に留意していることがいくつかあって、今回はその中でも⑴いかにモノ消費ではなくコト消費にシフトして、顧客価値を高められるかという点と⑵いかに商品やサービスのCEP(カテゴリーエントリーポイント)を増やせるかという点について注力をしました。

【CEP(カテゴリーエントリーポイント)とは?】商品やサービスを購入しようとした際に、そのキッカケとなる状況やシーンなどのこと。例えば飲料水だったら「朝食の際に」「運動の後に」などがCEPとして考えられます。

⑴モノ消費ではなくコト消費で戦う
これに関しては、モノ消費のゾーンやいわゆる薄利多売のゾーンで戦っていくのは地方の中小企業の場合に負け戦になりやすいからです。モノ消費ゾーンでの戦いは商品のスペックや配荷、認知の数で勝負が決まってしまうことが多いので、札束での殴り合いになりやすく、特にこれからデジタル広告の費用対効果もどんどん悪化していくことが予測される中では悪手になる可能性が高いと考えています。モノ→コトに。なので「モノを含むサービス化」のご支援などを最近ではさせていただく場面が多いです。

⑵商品サービスのCEPを増やす
これに関しては、地方の場合にはそもそも消費者の数が圧倒的に少なく、また今後の人口動態を見てもますます購買人口が減る中で、CEPが少なければ少ないほど母数が不足し売上が立ちづらく、かつ状況変化に対するリスク許容度も下がってしまうからです。

プロモーション領域であれば比較的、投資も少なくチャレンジができるので、そこで見えた新たなCEPになりうる成功パターンを「勝ち筋の種」として商品サービスに反映していく流れをとるケースが多いです。例えば訴求軸別のプロモーションをテストし反響の良いものからサービス強化していく、などを行なっています。


話をプレゼン対決の方に戻しますね。

今回私がこのテーマを頂いた時に考えたことも上記の2点に重点を置いています。映画や映画館という「モノ」をいかに「コト」的な消費にしていくか?を考えた時に、まずは「映画館以外の地域のアセットを使って価値を広げること」が重要だと考えました。またエントリーポイントを増やしていく為のプロモーション手段として「CEPごとの企画くくりを設けること」を考えレコメンドというキーワードに集約しました。

裏話としては、当初は結構アカデミックな感じにまとめたプレゼン資料を作りました。ただ、旦那さん相手に資料提出の3日前にプレゼン練習をしたところ「面白味がなくプレゼン内容としての魅力度ゼロ」とのフィードバックでした(ひどいw)その後かなり削ぎ落としして、一般の方にも共感してもらいやすいようにプロモーション企画に落とし込みをしました。なので最初に作ったスライドの原型はほとんど残っていませんw(でも削ぎ落としすぎて真意が伝わらない内容になってしまったのでそこは反省点です。やっぱりちゃんと伝えたいなと思ってこのnoteを書いています。)

今回のプレゼンを通じてすごく個人的に勉強になったのは、「本質的であることと、それが相手に伝わるかということ、それで楽しんでもらえるかということは全く別問題」であるということ。

また、会場に来ている方のうち、誰をターゲットとして話すか?という点は毎回とても難しいですね。今回私は「映画館を使ったプレゼン対決を通じ、普段馴染みのない方にもマーケティングをエンターテイメントとして楽しんでもらい、それにより裾野を広げる」というのが目的と捉えて登壇させていただいたので、個人的には目標としていた結果は残せたのかなと思っています。

子供から「ママすんごい強かったねー!」のお褒めの言葉ももらえたので、働く自分の戦う姿を見せられたという点でも、良い機会を頂いたなと思います。

ご来場いただいた皆さまも、運営ご協力頂いた皆さまも、このnoteを最後まで読んだくださったそこのあなたにも、感謝の気持ちでいっぱいです。皆さま本当にありがとうございました!

これからも日々、戦っていきますので応援してくれたら嬉しいです!そんな私の七転八倒の日々はTwitterでも呟いてますのでもし良かったらぜひフォローしてくださいね。


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