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リビア出身者から話を聞いて、原油産出国の困難さと地中海沿岸文化圏の美しさを知った。後、近代史の重要性も。

今日は、リビア出身の友人から聞いた話を書こうと思います。

リビアと聞くと、内紛で危険な国というイメージがあるでしょうか?
日本でどう報道されているか(もしくは、報道されていないのか)知らないのですが、アイルランドでは難民受け入れを行なっているため、日常のニュースでシリアに絡んで目にする機会があります。といっても、アイルランド国内の難民受け入れセンター絡みのニュースなので現地の情報はないも同然なのですけれども。

今日はニュースでは知り得なかったリビアの生活について、友人から聞いた話を書いてみようと思います。

友人は数年前に子連れ家族単位でリビアを去り、複数の第三国を経由して、現在は家族揃ってアイルランドで生活しています。ちなみに、難民としてではなく一般住民としてです。

あまり詳しくは書きませんが、リビアを去る決心をしたのは、ご家族が職業上の規制にあったためだそう。
もう二度とリビアの地を踏めないという覚悟の上での移住だそうです。親族はリビアに残っている為、気がかりだと仰っていますが、会えないことには心の整理がついているようです。このコロナ下で、世界中の誰もが移動制限を受けているので、ある意味、気持ちが軽くなったと冗談を言うくらいには割り切っているようです。

実は、友人から話を聞くまでは、私はリビアがアフリカのどこにあるか、正確な場所を知りませんでした。
場所はエジプトの隣で、地中海に面しています。国土は広く、なんと世界15位。大半は砂漠だそうですが、原油が豊富。イスラム教。

その広大な土地に住む人口は600万人台で、驚くことにアイルランドよりも少数なのです。友人曰く、現状の悲劇の大本は、少ない人口の割に、潤沢すぎる豊富な原油資源がある事。それが、アメリカを始めとする大国の介入理由となり、内紛を増長させる原因の一つになっている、とのこと。
余談ですが、一緒に話を聞いていたベネズエラ人も、この意見には賛同していました。ベネズエラも同じ理由で、(小国の)原油産出国は大国の経済紛争に巻き込まれている、と。
リビアでは、イタリア、フランス、アメリカ、英国が、影響力を強めようとしている、とは友人談。

さて。気になる現地の生活ですが、物資などはあるので生活はできる。ただし、たまに何処かでの爆発音を聞くけど。という状況のようです。YouTubeでも、リビアへの旅行者が投稿した街中を散策する映像を見られますので、旅行者が命の危険を感じる場所は限られているのでしょう。
画像では、首都トリポリの近代的な街並みを眺めることが出来ます。

歴史的には、アフリカという括りよりも、地中海文化圏の影響を色濃く継承しているようです。たまたまnoteのギャラリーで見つけて、トップ画像に貼らせていただいた上記の写真は、Laptis Magna(紀元前のローマ帝国時代の遺跡)だと思うのですが、正にヨーロッパの建物、という感じを受けますよね。
現代の国境が引かれた国々の単位ではなく、昔の地中海沿岸の文化圏全体の豊かさに思いを馳せました。ちょっと、細川智栄子の「王家の紋章」を思い出したり。。。小さい頃に読んだときには、歴史も地域性も何も分からなかったけれど、あの時空間的に壮大なイメージだけは覚えています。

今まではニュースでリビアと聞いても右から左に抜けて行ってしまっていましたが、知り合いから話を聞くと、本当にすんなりと頭に入りますね。もちろん、個人的見解に基づいて説明してくれるので、政治経済的に公平性で正確な情報であるかどうか保証はありません。
それでも、こういった形で、自身の体験を踏まえながら自国の説明を共有する機会があることをとても嬉しく思います。

そうそう、面白いフレーズも教えてもらいました。
アラビア語mashallah(マシャーラと発音)は、断りにくい場面で曖昧に「そ~ね~、そうかもね~」と相槌を打つ時に使うそうです。正に、「No!と言えない日本人」にはぴったりのフレーズですね。

ちなみに、今期に英会話クラブで紹介をしあった国は7か国。

・ベネズエラ
・リビア
・ブラジル
・日本
・中国
・ハンガリー
・イラン

折に触れて、まだnoteに記していないブラジル以下の5か国についても書いていこうと思います。

ここまでお読みくださりありがとうございました。



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