お母さんのお茶

12月
この、寒い冬の朝、

思い出すことがある。

小さい頃から変わらず、

お母さんがいつも淹れてくれていた、

お茶。

寒い朝、

早く起きるのは大変だったろうに、

でも、しっかり早く起きて、

お茶を淹れてくれていた。

ねぼすけな私達姉妹を叩き起こす前に(笑)

淹れておくことで、

私達が起きて、顔を洗って、食卓につくときには、丁度いい温度になっている。


濃いお茶が好きだったお母さん、

自分は一番茶。

そして、苦いのが苦手な私達には、

少し薄めのお茶。

ちゃんと好みを知っていて、

用意してくれた。

香り立つ緑茶の匂い。

立ち昇る湯気。

心地良さを思い出す。

ありがとう。

朝早く起きて、

起きた瞬間から、私達のことを考えてくれていたんだね。

今、私は自分の子どもをもって生活しているけど、

正直、朝はつらい。

いつまででも布団に入っていたい。

二度寝、三度寝を繰り返し、子どもと一緒に起きることもザラだ。

そして、

我が子に差し出す朝のお茶は、

2リットルペットボトルの麦茶から。

それを、味気なくコップに注いで出す。

冷たい。

今日は特にそう感じた。

部屋の温度が下がっているから、余計に冷たく感じる。

お母さんが出してくれたお茶は、

朝一番に飲むと、胃の場所がわかるほどに染み渡り、そして体全体を温めた。

体に染み込む感覚…。

温かいものを飲めることへの感謝…。

私は、我が子にこれを伝えられていない。


例え、稽古で"お茶"を習い、

相手へのおもてなしや型を学んだとしても、

一番、優しさで温かさで包みたい

「我が子」に伝えられていなければ、

なんの意味もない…。

お母さん、

私はあなたから沢山のものを貰っていました。

それなのに、

「愛をもらっていない」

「私は傷つけられた」

「私を劣等感の塊にしたのは母だ」

そんなことを思っていた。

自分を可哀想と思っていたのだ。

もう、この想いを手放そう。

素直に、母への感謝を、

ただ、感じよう。

お母さんがいてくれたから、

今の私がある。

今、

この想いの中でお母さんを思い出すと、

幼い頃に、

怒ったあと、しばらくしてもとに戻った時のお母さんに対して

「やっぱり、すごく好き!お母さん」

って思った、あの気持ち。

そう、

どんなことがあっても、

お母さんはお母さん。

私の大切な、お母さん。

照れくさくて、

あんまり伝えられてないけど、

早いうちに伝えよう。

お母さん、

これからは、

自分のことを思いっきり大切にして、

幸せに。

私も、まだまだ恩返しが足りなくてごめんね。

あなたの孫と共に、

笑顔をいっぱい届けられるようにするからね。 

お母さんとギューッってしたような

温かくて、心地良い感覚。

今、1つ見えた。

私は、

【お母さん、大好き!お母さんは大切。】

って素直に思える子どもを増やしたい。

大切なものは、失ってから気づくのではなく、

今、「大切だよ。ありがとう。」と伝えられる人が増えたら、

この世界はとっても幸福で満たされると思う。


あなたたちに与えられてきたから、

私は今、我が子に与えられています。


小さい頃の記憶

家に帰るまでの車の中、

お母さんに話を聞いてほしくて、

姉と争ってたなあ。

お母さんのこと、好きだったんだなあ。


そうだ、私は「お前はできない」って小さい頃に言われたからって、

それを全部に対して言われたものと思い込んでた。

お母さんは、いつだって私を応援してくれてた。

試験も、自分のことのように

一喜一憂して、分かち合ってくれていた。

だからこそ、

試験に受かったときも、

落ちたときも、

お母さんお父さんのいる家に、何気ないふりをして行って、

言葉をもらいたかった。

自分の目指す位置を確認したかった。

安心したかった。

大人になっても、

やっぱり立ち還る場所は、

あなた達のところです。

いつもありがとうございます。


お母さん、あなたは偉大です。

私も、あなたのように、

全力で、私のすべてを使って、

我が子を幸せにしてあげたいです。  


あなたの想いのエネルギーを

私も受け継ぎ、

我が子と、またその子に

幸せを伝播させていきます。

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