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ショートショートの神様と私

こんばんは、春野菜です。
突然ですが、あなたは“ショートショートの神様”と呼ばれた作家、星新一さんを知っていますか?
私は昔から読書が好きなので(最近は漫画ばかりですが)、今回は私が好きな作家さんと、その方が書かれた小説について書いていきますね。

短編よりも更に短い(およそ原稿用紙10枚以内)小説のことをショートショートと呼びます。(定義は諸説あり)
このショートショートを生涯で1001編生み出したのが星新一さんです。

小学4年生の頃。当時から、外で遊ぶよりも読書が好きだった私は、休み時間は、ひたすらに本を読んでいる子供でした。
そしてある日、『きまぐれロボット』というショートショートを集めた本に出会います。面白くてすぐに読み終わってしまいましたが、その当時は作家さんの名前など気にしていませんでした。
その後、中学校に上がり再び出会ったのが『ねむりウサギ』です。(多分)

そこから私は、星新一さんが描く、ユーモアと、ちょっと皮肉の効いた不思議な世界の虜になってしまいました。

いくつかエピソードを選んで紹介しますので、是非最後までお付き合い下さい。
あらすじと感想を私なりに書いてみました。



『悪魔』

あらすじ
休日に釣りを楽しむため、北の国の湖にやってきたエス氏は、古いツボのようなものを釣り上げる。
中身を確認しようとフタを開けると、煙とともに悪魔と名乗る者が現れて……。

人間の欲とその行く末をシンプル描いた傑作です。
星新一さんのお話には悪魔が度々出てきますが、その中でもお気に入りの一編。


『災難』

あらすじ
その男は何匹かのネズミを飼っていた。おいしいエサを作り、体を洗ってやり、熱心に世話をしているので、ネズミも男によくなついていた。
しかし、男がネズミを飼っているのは、ネズミの“ある能力”を利用するためでもあり……。

こちらは思わずクスっと笑える結末です。
私も、このネズミの能力の恩恵に預かりたいですね笑


『おみやげ』

あらすじ
星々を旅するフロル星人たちの宇宙船が、地球にやってきた。しかし、それは人類が誕生するよりずっと昔のことだった。フロル星人たちは話し合い、“おみやげ”を残していくことに……。

子供の頃は「あー、残念」とか、「こんなこともあったかも」くらいに受け止めていましたが、改めて読んでみると、考えさせられる部分があります。
オチが深い作品です。


『盗んだ書類』

あらすじ
静かな夜ふけ。エフ博士の研究所のそばに、泥棒が潜んでいた。彼は、素晴らしい薬を次々と発明してきたエフ博士の新しい研究を盗み、売り飛ばそうという計画を立てたのだが……。

タイトルの通り、泥棒はエフ博士の書いた書類を盗み出すことに成功します。
しかし、結末は思いもよらない方向に笑
泥棒も律儀なところがあって、憎めないキャラクターです。


『へんな薬』

あらすじ
ケイ氏は薬をいじるのが好きだった。
ある日、訪ねてきた友人に彼が見せたのは、“カゼの薬”。しかし、それは風邪を治すための薬ではないようで……。

皮肉の効いたオチが素晴らしいお話。
“カゼの薬”自体は、「冷静に考えると結構どうでもいい願いを叶える道具」ですが、オチへの効き目は絶大です。


以上、今回は『きまぐれロボット』から、5つのエピソードを紹介いたしました。
(『きまぐれロボット』は紹介しないんかーい、というツッコミはなしでお願いします笑)
また機会があったら、別の紹介記事を書こうと思います。

星新一さんは、“面白い話”を読むだけだった私が、初めて“誰が書いたのか”を意識したきっかけとなった人です。
サクッと読める手軽さ。その短さの中にあるユーモア、皮肉、意外性。
活字を読むのが苦手な方にこそ、おすすめしたい作家さんです!
是非お手に取ってみてください。

それでは、またお会いしましょう。

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