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安易に人に物をあげてはいけないと思う理由。
人からもらった物に困った経験はないでしょうか。
私はお気に入りに囲まれた暮らしを目指すようになってから、人からもらった物で悩むことが何度かありました。
"ブランド物"を買い漁る実家
コレクション癖のある家族のため、何かにハマるとフリマサイトやリサイクルショップで探し、お買い得な物は手当たり次第買っていく。
某有名ブランドにハマった時は色とりどり、種類も様々なそのブランドのアウターを買い漁っていました。
元値5万円のものが、5000円で手に入った。
そのお得感につられているようです。
ですが実際は安く売られているもののため、汚れていたり、形が古かったり。
汚れに関しては洗って綺麗になったと喜んでいるのですが、形はさすがに素人では変えられません。
今着ると少し古く感じる物を、"ブランドだから"と着ているようです。
買った本人が喜んでいるならそれでいいのですが、他の人の分まで買ってくることがあります。
そしてなんだかんだ、使っていない物で実家は溢れていました。
自分は要らないけれど、価値のある物を人に押し付ける
私自身、家族からいくつかブランド物をもらったこともあります。
「いい物だ」と言われて渡されれば、その時は誰だって浮き足立ちます。
ですが実際には、どんなにいい物でも時間が経てば劣化してしまう。
カビが生えていたり、ポロポロと生地が剥がれてきたりしているものもありました。
よく両親のことを見てみると、自分は要らないけれどブランド名がついているものをあげているのだということに気がつきました。
高く売れそうなものや、もっと価値がありそうな物は自分たちが持っている。
要らない物だから無くなっても困らないし、でも"良いもの"だから相手には喜んでももらえる。
引っ越しをした際にも、困るものがいくかありました。
多すぎるカメラ、使っていない家電製品、お下がりのブランド品。
私は使っていないのに、捨てにくい物がダンボールを占めているの見ると、
「これらがなければ、もう少し楽に、安く引っ越しできたかもしれない。」
そう思ってしまうこともありました。
選ぶことも楽しさの一つ。
少しずつ、自分のお気に入りのもので部屋を満たしていくうちに思ったことがあります。
それは「選ぶ楽しみを奪ってはいけない」ということです。
これは私の失敗なのですが、
祖父が「小銭入れが欲しい」とショッピングモールに行くたびに、鞄屋さんをチェックしていたそうです。
そこでお誕生日にネットで購入した小銭入れをプレゼントをしたのですが、思っていたより小さいものが届いてしまいました。
その時に、やってしまった、と思ったのです。
小銭入れをもらったら、すぐには新しい物を買おうとはならないかもしれません。
祖父はどんな物を買うかせっかくワクワクして見ていたのに、自分で選んで買う機会を奪ってしまったかもしれない。
もちろんこれは私の想像の範囲内のことで、実際に祖父が気に入ってなかったか、そのあとすぐに買い直したかなどはわかりませんが、私としては反省する出来事でした。
鞄、時計、靴。
何か買おうとした時に、人からそれをもらったりすると買う機会がなくなってしまうことがあります。
プレゼントだったり、ブランド物であれば、もらった側も手放しにくい。
ですが、ブランド物だからと言って、その人に似合うか、気にいるかは分かりません。
人の好みはミリ単位とも言いますが、
"茶色い財布"が欲しいと言ってもこの世にはかなりの数の茶色い財布があります。
赤みがかった茶色なのか、黒に近いダークブラウンなのか、
好みのメーカー、素材、大きさ。
その人が具体的に言っていない限り、ドンピシャでその人が喜ぶ物を選ぶことはかなり難しい。
さらにはその人の好みを考えもせず、ブランド物だからと自分のいらないものを押し付けるのであれば、静か〜にメルカリで売られてもしょうがないと思います。
その人がその人自身のお気に入りを見つける機会を奪わないためにも、安易に物を押し付けてはいけない、と思うのです。
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