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クラス会

このところ、大勢の人と会う機会が続きました。
私の場合はそういう機会がほぼないので、少し特別な日々でした。

その一つが高校のクラス会。
2020年3月に計画していたものがコロナで延期になっていて、ようやく開催できました。最後にクラス会に参加してからおそらく15年くらい経っています。

幹事さんがとてもマメで頼もしく、いろいろな企画を考えてくれて、高校時代の写真で手元にあるものを事前にみんなでアルバムにアップしたり、高校時代の印象に残っている出来事をタイトルだけアップして、当日それぞれがその中身を披露したり。

話を聞いた瞬間、忘れていた記憶がまざまざとよみがえったり、記憶していたことに大きな勘違いが見つかったり、いつになく興奮状態(笑)の3時間でした。

もちろんお決まりの近況報告も。
会社勤めの人は定年を迎えた年齢ですから雇用延長で働いている人もいれば、潔く仕事を辞めて(私から見れば)悠々と趣味に生きている人もいます。小学生の子供がいて子育て真っ最中だ、という人もいれば、孫が数人いる人もいます。介護していた親が亡くなり、突然一人の時間ができてこれからの人生を模索中だという人もいれば、介護真っ最中の人も。自分で会社を立ち上げて大勢の社員と共に働く人もいれば、親の会社を受け継いで懸命に成長を続け、息子が会社に入ってくれたと喜ぶ人もいました。学校の先生を続けて教頭先生にまでなったけれど、今、もう一度担任を持って教師をしている人も。彼の話を聞けば聞くほど、「先生になるべくしてなっている」「こんな先生がそばにいたら学校が楽しいだろうな」と思います。他にも趣味が高じて本を出した人がいたり、若い頃から続けていた書道で師範の免状を持つ人もいたり、「ARE」と書かれたクリアホルダーを片手に阪神タイガースについて熱弁する人も!!

当時のように苗字を呼び捨てで呼んだり、旧姓のまま呼んだりするのも新鮮でした。

私の通っていた高校は2、3年が同じクラスということもあり、仲が良かったんじゃないかな。毎年、春、夏、秋に、体育祭、合唱祭、文化祭、とイベントがあってそれぞれに盛り上がり、忘年会などもやっていました。

1クラス50人近かったので、いわゆる仲のいいグループが幾つかできていたけれど、たとえば対立したり、悪口を言ったり、そういうことはなかったように記憶しています。女子は男子の3分の1しかおらず、私のクラスは12人だったので、それなりに個性豊かな面々でしたが、いざという時の団結は強かったと思います。文化祭の出し物では意見の対立や言い合いはあったけれど、必ず誰か(先ほどの先生になった人とか)がうまく収める方向に動いて最終的にはみんなで盛り上がり、イベントが終われば毎回打ち上げもしていました。

私の10代を色付けするなら、高校時代の、特にこの2年間は楽しいことも、それ以上に辛いことも、悲しいこともあったけれど(青春だったなぁ、笑)、それだけに色とりどり、濃淡混じった鮮やかな色調に覆われています。

ある意味、自分がどういう人間かを考えさせられる2年間であり、大袈裟ではなく人生の分岐点となる2年間であったことは間違いないのです。こういう自分でもここにいていいんだ、受け入れてくれるんだ、と思えた2年間であり、このときようやく生きる上での芽が私の中から出たのかもしれません。だからこそ、40数年の時を経てもこうして同じ時間を過ごせるのは、とびきり嬉しいことであり、宝物のような時間でした。

クラス会の前後はグループLINEもにぎやかでしたが、最近はようやく落ち着いてきました。

いつもより少しテンションが高い状態で過ごしたせいか翌日は少し疲れましたが、それでも心はいい刺激を得て、晴れやかで、このところの秋晴れも加わって(ちょっと暑いけど!)、少し前の自分とは違う自分でまたスタートをきっている、そんな気がしています。


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