見出し画像

Oh! Friends 結成の話(今さらながら)

Oh! Friends (読み:オーフレンズ)
高橋陽之(たかはしはるゆき) - Vocal / Bass
工藤耕大(くどうこうだい) - Drums

やりたい音楽を、やりたい時に、やりたいメンバーとガンガンやりたい。
ロックンロール、メタル、パンク、ガレージ、歌謡、ポップス、大好きなものを全部ミキサーにかけて煮詰めた、原液のような濃い音楽を作りたい。

物語の広がる歌詞を、自由に書きたい。
言葉遊びやオマージュもふんだんに使って、思いっきり歌ってみたい。


ーーーそんな衝動が極限まで達していた2022年6月のこと。
何の気なしにレベッカの『フレンズ』を口ずさんでいたら、ふと名前を思い付いた。

「どこで壊れたのOh フレンズ」

これだな、となんとなく直感した。
「Oh フレンズ」だけ切り取ってビックリマークを付け、何かのセリフっぽくしてみる。

Oh! Friends。うん、素敵な名前だ。短くて覚えやすいし。
日本語に訳すと「嗚呼!友達よ」。
この短い1行から、無数の物語が広がる。

私と友達の出会い。変わる関係性。
私が知らないところで友達が送った人生。
友達の知らないところで私が送った人生。

人は変わる。人生は転がる。その中で心が動く瞬間を切り取った物語。それを乗せた音楽を作れるんじゃないかーーー。

そんな想いが乗った、Oh! Friendsという名前が生まれた。
その瞬間、僕の中で歯車が回り始めた。これがOh! Friends の始まりだ。

ーーーー

ベーシストという人種は往々にして、ドラマーよりもドラムにうるさい。僕もドラマーに求めるものがかなり多いタイプなのだが、Oh! Friendsという名の下でドラムを叩くのは、工藤くんしかいないと思い、真っ先に声をかけた。

どこまでも自由にロールするドラム。1度会ったら忘れられない、強烈すぎるキャラクター。
工藤くんとは夜もひとりというバンドのサポート同士で、レコーディングも共にした仲だ。彼の出す味はよくわかっていた。この「偽物ロック」は彼と僕がリズム隊を担い、アレンジにも携わった曲だ(僕はレコーディングプロデュースも担当した)。

リズムは正確じゃなくていい。身体が自然と動き出すような、人間的なリズムを一緒に作ろう。僕は工藤くんに背中を預けたい。
そう声を掛けると、彼は二つ返事でOKしてくれた。

ーーーー

Oh! Friends は最初から2ピースをやろうと思って始めたわけではない。本当はギターや鍵盤を入れることも想定していた。
しかし「Oh! Friends のメンバー」として、しっくり来る人は工藤くん以外で思い浮かばなかったのだ。というか、2人以外でどんなパートやメンバーが欲しいかすら、よく分からなかった(実は今もよく分かっていない)。

それでも足を止めたくなかったので、とりあえず最初期は2ピースから始めようということになり、ありあわせの機材でRoyal Blood や、Death from Above 1979の真似ごとのような音を作ってみた。中村達也 × 中尾憲太郎のベース&ドラム即興ユニット「勃殺戒洞」のライブを、工藤くんと観に行ったりもした(このライブには大いに刺激を受けた)。

https://www.youtube.com/watch?v=2X8fQD3CL5I


そんな感じで初めてスタジオに入った。これは2022年8月のこと。
スタジオ前で、あわよくばOh! Friends に必要な他のメンバーのイメージとかついたらいいね〜なんて話していた記憶すらある。


最初にThe Mops の「御意見無用」を合わせてみた。
イントロのリフを弾いた瞬間、驚いた。

2人だけの音で、あまりにもカッコよすぎたのだ。
ギターを入れるよりもリフが際立ち、工藤くんのリズムも際立つ。
コード感も十分出て、鋭い曲もポップな曲も、何でも演れる。
曲を装飾する要素はないが、むしろ骨組みの強さを武器にできる。

(以来、Oh! Friends のライブでは頻繁に演奏する定番曲になっている)


全然2ピースで勝負できるじゃん!下手に誰かを入れるよりよっぽど良いし、このまま行っちゃおう!!


これは面白いものができると確信した。
方向性が定まったら、話は早い。

すぐにオリジナル曲作りに取り掛かった。
「ネバーランド」と「マリア・ザ・ダンシング」のメインリフは前々から温めていたので、その場で触りだけ工藤くんと合わせてみた。
するとセッションの中で曲が展開していき、アイデアがどんどん広がる。有機的に曲作りをできている感覚が、たまらなく楽しい。

初スタジオが終わった後、もっと鋭く尖った歪みが必要だと思い
「これは絶対メタルゾーンだ!」
と直感した。翌日には楽器屋に行き、新品を買った。
マイナポイントでオクターバーのPOGも買い、一通りの機材が揃った。
結果としてRoyal Blood の流れを汲みつつ、よりエグみの効いた音になったと思う。

最初期のエフェクターボード。メタルバンドのステッカーを貼りまくったボロボロのZOOM B2(左端)は、高校時代に初めて手に入れた思い出のエフェクターだ。

工藤くんも同じ頃、後にレコーディングで使うこととなる60年代のジャパンビンテージのドラムセットを手に入れていた。これが信じられないことに、バスドラすら片手で持てちゃうくらい軽いセットなのだが、「太鼓」という感じの響きがなかなか癖になる。

Pearl製VALENCIA。ライドシンバルもヴィンテージのA Zildjian。


一流の高級機材を使わなくても、音を楽しもうという気持ちとアイデアがあれば、存分に楽しく遊ぶことができる。Oh! Friends が少しずつ形になっていく中で、これは愉快なバンドになりそうだなと予感し始めていた。

ーーーー

Oh! Friendsの結成から半年が経った。レコーディングや初ライブ、撮影など着々とバンドが前に進んでいる感覚がある。
僕は今、このバンドでの活動が楽しくて仕方がない。

2023年の2月にデビューシングル「ネバーランド」のMVが完成した。

とんでもない曲とMVができてしまった。
動画のチェックで何度も笑い、ここカッケ〜!!と言い合った。
曲も映像も、「This is Oh! Friends」を全て詰め込んだ、最高の自己紹介に仕上がったと思う。

Oh! Friends 初のMV「ネバーランド」は、2023年2月22日(水) 20時に公開される。その目でぜひご覧いただきたい。

(公式YouTubeです、チャンネル登録をお願いします!)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?