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私たちが食べているものって一体何?

食事に気をつけ出した時に出会った本「これ、食べていいの?」は、○○を食べた方が良いという以前に、今目の前にある野菜や肉がどうやって作られているかを考えさせてくれる。

どんな内容?

・工業食(普段スーパーで買うような食材)
・大規模有機農業
・地産地消
・菜園と狩猟採取
のそれぞれを舞台に生産現場から食事として食べられるまでをそれぞれ紹介。アメリカでの事例ではあるものの、日本に置き換えて考えられることがかなり沢山あります。

一方的に、どれかを批判するというよりは、それぞれの食の過程を知った上で、選び・食べるということの大切さを教えてくれます。
図なども沢山あり、理解しやすく、考えさせられる1冊です。

工業食

大量生産、大量消費を支える米国のトウモロコシ🌽や牛肉の生産現場について触れられている。

驚きなのが、トウモロコシが甘味料やデンプン、飼料等になって、ありとあらゆる加工食品に使われていること。
(実際にスーパーの食品表示を見ると、トウモロコシ由来の添加物が必ずと言っていいほど書かれてました。。恐るべしトウモロコシ)

補助金(税金)を使っているため、トウモロコシ自体の価格は安く安定的に抑えられているが、税金投入分を考えると、高くついている作物。

食糧メジャーや遺伝子組み替え、種の話なども広く触れられています。

大規模有機農業

アメリカのホールフーズ(行ってみたい!)で売られている有機の野菜や鳥肉について触れられています。

大規模にすることで、農薬使用量減少などのインパクトが大きくなるが、一方で工場や輸送等で使われるエネルギー(主に石油)も多くなることが指摘されていました。

「有機」と言っても、定義が色々あり、盲目的に「良い」とは判断しきれない難しさがあることを学びました。

地産地消

地産地消だと、生産者と消費者の距離が非常に近く、消費者にとっても自分たちが食べているものが「何なのか」「どうやって作られたものなのか」が見えやすくなる。

紹介されていた「ポリフェイス農場」は、循環型の農業をしており、動物・植物・土(微生物)の循環についても紹介されています。

菜園と狩猟採取

菜園はともかく、狩猟採取は簡単では無い。きのこ一つとっても、食べられるものかどうかを判断しなければならないし、探すこと自体も大変だ。

狩猟は命と真正面から向き合うことを迫られる。
ただ、命と向き合うからこそ、食べ物の大切さや、自分も自然の循環の一部であることを痛烈に意識させられることになる。

最後に

スーパーで買い物をするとき、野菜や肉がどのような環境にあったかを知ることは難しい。だから、価格と見た目で判断してモノを買う。

これが、作っている人の話や苦労、肉となった動物の様子を聞いたら、食べ物に対する思いは全く違うモノになると思うし、少しは命のつながりのようなものを感じられるかもしれない。

最近はネットでも生産者から直接買える仕組みもある。
自分が「何」を食べているのか考えれば、行動が変わってくる。





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