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NASUオフィスガイドブック制作に、ブロガーがデザイナーとして参加してきた話。

IllustratorとPhotoshopをやっと使えるレベルというブロガーが、勝てるデザインを提供するデザイン株式会社NASU代表 前田さんとのデザイン制作に、デザイナーとして参加してきました。

またライターとしても参加したため、今回得られた経験と今後への気づきを忘れないうちにLOOK  BACK(振り返り)し残すnoteです。

※あくまでも本記事は気づきのまとめなので、制作の裏側を知りたい方はこちら。我らがチームリーダーKOJIMA senseiによる約半年の制作裏話を詳しく知れちゃいます。ぜひあわせてご覧ください。

さあ話は戻りまして、なぜブロガーが?と思われる人はこのまま読み進めてください。

とりあえず制作体験で何を学べたの?を知りたい人は目次で「制作体験での気付きと学び」まで飛ぶとサクッと解決します。

それでは、いきましょう。

ブロガーがデザイナーとして参加した経緯

サラッと始まりましたが色々ツッコミどころ満載ですよね。「なぜブロガーが参加したの?」 という1番気になるであろう、ここからお話したいと思います。

NASUクラファンにたどり着くまで

キッカケは「勝てるデザイン」でした。

しかし、そこに至ったそもそもの理由は、見切り発車でブログを始めてしまい、後戻りできないようサーバーやWordPressデザイン、極め付けにAdobeまで契約してしまったところまで遡ります。

この投資額を取り戻すまではやめられない。

このように自分を追い込んだキッカケは、20代から始まった親の介護でした。今はまだ私が外に働きにいけるレベルですが、近い将来きっと介護離職する可能性や他にも理由があり、家にいながら1人で稼ぐ力を1つでも多く身につけようと思ったんですよね。

それからはブログで稼ぐを体現するためSEOやライティング、SNS運用、マーケティング、コンテンツメイキング、コンセプトメイクなど手当たり次第に学び、実践しては修正の日々。おかげでブログで稼げるようになりましたが、ずっと心残りだった違和感を思い出しました。

こちら、ブログ界隈でよくいわれるトピックの1つ。

言いたいことも今ならわかるのですが、でもそれってブロガーの自分本位な意見だなと思ってしまったんです。読みにきた人の目線ではないよね、と。

同じ内容が書いてあるブログでも、画像があるとパッ!とわかりますし、ストレスなく読めます。だって人間は視覚情報に頼って生きてるのですから、目で楽しませる技術もあっていいのでは? 

もちろんこれは質を求めている次元の話なので、良質な記事が大事なことは間違いありません。しかし記事があふれるようになった昨今、オリジナル画像を入れてるとGoogleは評価すると言われてますし、AIで画像制作を簡単にできる時代になりました。

つまり、ただ有益な文章だけでは勝てないよね、だってお客さんは「読まない、信じない、行動しない」のだから。それなら感情を揺さぶる視覚を攻め込むデザインと理性へ冷静に応えるライティングが必須ーーそんな厳しい時代が来るのだろうと、いつしかブロガーがデザインを学びたいと思うようになったのです。

でもデザインってよくわからないし、天才がセンスでパパッと作るんでしょ? そう思っていた私はPinterestで良いと感じたデザイン集めを始めたり、とあるデザイナーさんのをオンラインコミュニティに参加してみたりと「良いデザインの共通項探し」をしていました。

そして2022年夏頃、ロジカル思考なデザイン塾を発見しコンセプトに共感・納得すると、人生で1番本格的にデザインの世界へ飛び込みます。

そこでようやくデザイン設計の奥深さ、面白さの片鱗を知ることができ、自然としたくなるデザインって気持ちいいな、カッコいいな、できるようになりたいな!となったんですよね。

デザイン本も読むようになり、前田さんの「勝てるデザイン」にたどり着いたのもこの頃だったと思います。

読めば読むほど自分の頭にあったデザインの定義が崩れ去り、こんなデザイナーさんがいらっしゃるんだ!と驚き、読了した瞬間にTwitterへ飛びました。お決まりの酔っちゃったポーズの自撮りを、たくさん載せていた頃だったと記憶しています。

前田さんの全てのフォルムが個人的に「ええな」と感じ、瞬時に前田さんの自撮りファンになってしまい自撮りやめようかなツイートを見つけると、慌てて勢いのまま絡んでしまい、まさかのフォローバック。

あらためて考えるとそこそこおかしな絡み方をしている私ですが、おかげで私のタイムラインに前田さんの投稿が多く表示されるようになり、NASUさんのクラウドファンディングが流れてきたのがこのタイミングでした。

デザイン制作体験へ参加を決めた理由

最初は状況をまったく把握していなかったのですが、どうやらNASUさんがオフィス移転に伴ったクラウドファンディングをお祭りのように開催しているのをふわふわ~と知ります。

私のようなチョット学んでるぜくらいの人には関係ないと思っていたのですが、支援者と絡む前田さんの様子がおもしろく、そこで初めてクラウドファンディングページを覗いてみました。

すると予想よりも少額の支援額もあると知り、ページをすべてスクロールし全体把握を試みました。なるほど、小さな力でも協力できそうだ。そう思って少額のサポートあたりを改めて確認すると、前田さんとサシ飯、名刺づくり、色々ありました。

しかし、ひよっこがお会いしたところで何するんだと冷静に戻ると「少しでもお手伝いできるといいな、このお守り欲しいな」と思い、最初は勝てるデザインのお守りでサポートを決めたのです。

しかし翌日、よくよく覗いてみると前田さんとデザイン制作体験があることに気付いてしまったワタシ。

前田さんの考え方や行動を少しでも知れたら、勝てるデザインのエッセンスを自分に取り込めるんじゃないか。私のなりたい姿に近づくには必要な行動かもしれない…!

そんなざっくりした考えでしたが、思い切って前田さんの公式LINEへ相談してみたのです。デザイナーとして案件をこなしたこともなければやっとツールを使えるレベルの人間が、この制作体験に参加してもいいだろうかと。

すると前田さんから返信がきて「熱量と行動力があれば!」とお言葉を頂戴したため、プルプル震えながらも「これもやるしかない」とまたしても自分を追い込んで参加を決めたのです。


そして2023年1月、新年がはじまって気持ちがホワホワしている頃でした。

チームメンバーが招集され、前田さんとNASUスタッフのゆったんさんを含めた8名でキックオフミーティング。このミーティングですら私にとっては新鮮なものでした。

それから約半年にわたって作業がつづき、ようやく支援者のみなさまへNASUオフィスガイドブックをカタチにしてお届けすることが叶います。

本当に頭を抱えすぎて「どないしたらええんや」と嘆いた日々もありましたが、デザイナーの生みの苦しみを実体験できたのは良い経験でした。

では一体何を得て、何に気づけたのかをここでLOOK BACKしていこうと思います。

※制作秘話やウラ話は、冒頭でも紹介しましたKOJIMA senseiによるnoteでたっぷり紹介されています。どのようにして進めていったのか、制作の進め方を知りたい人はぜひそちらでご覧ください。


制作体験での気付きと学び

今までボンヤリと認識していたコンセプト理解の解像度が上がってきたこと、リサーチと言葉の楽しさ、日常生活はデザインの引き出し作りーーこの3つが今回の大きな気付きであり学びです。

あとは今まで当たり前と思っていた海外コネクションは案外大事だなと思ったので、その点も含めて制作体験での気付きとしてご紹介します。

コンセプトメイクは世の中に2種類ある

制作体験に参加するまでコンセプトおよびコンセプトメイクとは「個性の確認作業」「芯の持たせ方」つまり「性格」のようなものだと感じていました。もちろんこれは本制作体験を通しても概ね変わらないのですが、コンセプトメイクは大きく2種類あると感じたのです。

機能させる系コンセプトメイクと感情を動かす系コンセプトメイクなのですが、これだけだとよくわからないので、ここから説明していきましょう。

1:機能させる系コンセプトメイク

「デザインがよくわからないなら、本を読めばいいじゃない」と、マリーアントワネット節を自分に言い聞かせて読んでいた中に「コンセプトが伝わるデザインのロジック」という本があります。

この本の2章に「コンセプトとは何か?-デザイナー的な観察法」があり、私がコンセプトを理解するうえで非常に参考になった章です。

「企業をキャラクター化してみる」では非常に抽象的な説明が多いのですが、つまり、ターゲットのペルソナを把握し、彼らにとって価値あるものを提供し続けられる状態になるとコンセプトが機能しているといえるんだなと理解できました。

ザックリ言えばワタシの欲しいツボをきちんと知ってるよね、欲しいものはもう準備してくれてる、ああ助かるわーという感じです。

機能させる系コンセプトは「あると助かる」「あると嬉しい」ものが多いイメージのため、まるで100円ショップや無印、自分の好きなテイストの服などのイメージ。より生活に即すような、そんなコンテンツを生み出す際に求められるコンセプトメイクともいえます。

では、感情を動かす系コンセプトメイクはどんなものでしょうか。

2:感情を動かす系コンセプトメイク

この世でまだ見たことないもの、なんだこれ!?と予想がつかないようなものを作り出すのが、感情を動かす系コンセプトメイクです。

こちらはチームメンバー全員が一読した、制作体験の中でコンセプトメイクをする際、わぐさんから紹介いただいた「コンセプトのつくりかた」です。ちなみにこの本、前田さんの「前田デザイン日記 #8」で紹介されていたんだとか。(わぐさん情報)

元任天堂のプログラマーでありプランナーであった著者が「Nintendo Wii」のコンセプトメイクをどのように進めて行ったのかを物語形式で紹介している1冊。

「Nintendo Wii」が出てきたあの頃、一体何をしたんだ任天堂と困惑したのち、その機能に驚かされたのを覚えていますが、このコンセプトワークの裏を知ると、これなら当然この世に無いものを生み出せるよねと納得できます。

先のコンセプトメイクと大きく異なる点は、ターゲットのペルソナがもつ価値観を深く理解し寄り添うのに対し、ペルソナの気持ちになりながらも、まさかの悪口から作り出す点にあります。

「本当はこういうのが欲しいのに」「こんなのがあったら楽しいだろうに」を、先述したコンセプトメイクよりもっと深層に眠っている無意識から掘り起こす、そんな暗中模索のような作業なんですよね。

ただし、そのコンセプトを基にカタチにすれば今まで見たことがないものでワクワクさせることができ「なんだこれ!?」と感情を動かせるわけです。一言でいえば斬新なアイデアを生み出せるコンセプトメイク。


まとめるとこんな感じです。

  • 「機能させる系コンセプトメイク」…人の感情や無意識の浅部を狙う、確実にあると助かる「機能性」を求めるもの。

  • 「感情を動かす系コンセプトメイク」…人の感情や無意識の深部を掘り起こす、斬新なアイデアで「楽しませる」もの。

制作体験では先の通り、感情を動かす系コンセプトメイクを採用しました。

会社のオフィスを紹介するパンフレットといっても、パンフレットってわざわざ手に取って読むものじゃないよね。困ったときにしか読まないよねなど。

そんな悪口から「御朱印帳」というアイデアに着地させたのは、本パンフレットでデザインの神様も数多くデザインされたわぐさんです。最終週の追い上げが怒涛で、夜中3時のクリエイティブもするバイタリティの御方。

とはいえ、一体何がどうして御朱印帳に…と思われるかもしれません。でもそれが感情を動かす系コンセプトメイクの凄さです。ぜひ一度、ご一読あれ。

(余談)コンセプトメイクで前田さんにハッとした話。

前田さんは白い画用紙に好きに絵を描いていたような、放課後ジャングルジムでみんなで集まって作戦会議したような、などなど。子供の頃のワクワクした遊び心を大切に根っこへ持つ方だと思っていました。

しかし改めて考えてみると、そんな人たちが集まっているのが任天堂っぽいですし。そうだとすれば恐ろしいクリエイター会社ですよね。前田さんのあの遊び心を大切にしている一面は、任天堂イズムの1つかもしれない。そんな変な気づきにハッとしちゃいました。

リサーチの苦悦と相手の言葉をなぞる大切さ

さて次にライターとして原稿作りをしたときの気付きですが、これもまた面白いなあと学びのあったうちの1つです。

NASUオフィスパンフレットの原稿や年表部分など、原案のたたき台を作らせて頂き、リサーチの苦悦や相手の言葉をなぞる作業の大切さをひしひしと感じ、とても楽しかったので紹介します。


恥ずかしながらNASUスタッフのすべての方々を知っているわけでなく、数か月前までクラファンすら何も知らなかった人が、今から相手を深く理解するにはどうすべきか。

答えは明快、「わからなければ調べて聞けばいいじゃない」と、頭の中にいるマリーアントワネットが教えてくれました。リサーチしろ、当然ですね。

そこで非常にラッキーだったのはNASUスタッフの皆様が各自SNSメディアを持ち、またNASUさんのオウンドメディアをお持ちだったこと。

また今回のNASUオフィス移転に伴い、あらゆるメディアに取材されたり設計会社の方目線でのNASUオフィスのお話があったりと、今回の主役NASUオフィスに成るまでの材料がたくさんあったことです。

一旦ここで私の本職の話にうつります。私は医療に従事し10年ほどになりますが、1桁~100歳超えの方々とザックリ累計2,000人ほど担当し、家族たちの対応もしてきました。

急な発症と入院、突然変わってしまった体や日常生活にショックな人達とコミュニケーションをとるのは至難の業ですが、相手の年代や性別、表情や声色、着ている服装や髪型から相手の理解を深め、治療に臨んでいます。

すると投げかける言葉のチョイス次第で最短・最善の治療になるのですが、今回はこの「相手を理解する」経験が活きたと感じたんですよね。

今回NASUオフィス移転をするに至った経緯は何だったのか(歴史・背景理解)、なぜパンフレットにしてまで紹介したいのか(悩み・成し遂げたいことの理解)ーーそのためには先ずNASUさんの会社理念というキャラクター面を理解する必要がありました。

直接聞きに行くという選択肢が諸事情にて難しかったため、これらをあらゆるメディアに目を通して吸い上げる作業が必要で、NASUさんを創り上げるNASUスタッフさんまでリサーチの幅を拡げます。

もちろん簡単ではありませんが、使う言葉の選び方や頻度には相手の大切にしている思想や背景が隠れているため、相手の理解をするなら欠かせません。だからこそNASUさんってこんな性格だよねを自分でしっくりくるまでリサーチしたのです。

とはいえ直接会って相手のリアクションをみながら質問の角度をどんどん変える、いつもの理解の深め方を今回できなかったのが難しかったところ。

そのためdiscordやミーティングで前田さんへ質問する機会があったときは、いくつか質問を投げてみました。すると今回は前田さんやNASUスタッフさんではなく、NASUさんとして届けたい想いが一番強いと確認できたんですよね。

そうとなれば話は早かったです。これまで理解するために目を通したあらゆるメディアから、NASUさんという会社のキャラクターならどんな言葉で今回のコンセプトにのっとって語り掛けるだろうか。もちろんよく使っていた言葉が必要だな、あのキーフレーズは必要だろうなど。

そうして先走りして色々原案を作ったら採用され、ブラシュアップしNASUスタッフの綾さんに監修してもらい、皆さんのお手元に届いたカタチとなりました。綾さん、その節は本当にありがとうございました。

日常生活がデザインの引き出し作りになる

さあ、最後の気付きです。

デザイナーなら当たり前と思われるのかもしれませんが、日常生活の目に飛び込んでくるすべてのデザインから学びを得よと言いますよね。もちろん私も理解していたつもりだったのですが、こういうところで活きてくるのかと痛感した場面がありました。

それは、パンフレットの冒頭に出てくるNASUオフィス地図デザインです。

完成した最終地図デザイン

コンセプトでもお伝えしたように、オフィスガイドブックなのにオフィスガイドブックじゃない斬新な切り口でお届けする今回、果たして冒頭ページになる地図はどんなデザインが正解なのか。チームみんなで迷走していました。

このときPinterestでコンセプトに沿ったデザインを全員で放り込んでいたのですが、どうもしっくりこないのです。コンセプトである御朱印帳から着想するイメージを抽象化したり、具体化したり、色々な言葉にして検索に入れてはああでもないこうでもない。

実はチーム全体で前田さんとも確認したうえで、制作期間のかなり初頭から地図のイメージ基礎をこちらのデザインにしようと掲げていました。

NASUさんにはオリジナルフォントがあり、またNASUさんのロゴも四角形と三角形で構成されています。だから四角と三角で作り上げるんだなと思い、まだまだ抜け出せていない頃がこちら。

原案から抜け出せていない頃

この前にもボツ案はたくさんあり、みんなで案を出し合ってはなんか違うよねと頭をぐるぐるするばかり。そこで、思い切って視点を俯瞰させてみることにしました。

すると、困った時はいつも口を出してくる頭の中の例の彼女がマカロン片手に食べながら言うのです。「これってNASUさんっぽいかもしれないけど、今回のコンセプトには沿ってないのではなくって?」

ぐぬぬと思いながらも私もコーヒー飲みながらぼーっと眺めてみたら「NASUっぽいなとは思うけど、コンセプトのテイストにあわない」と、確かに感じちゃったんですよね。

そこで改めてコンセプトの筋を通したデザインって何だっけ、これを考え直すことにしました。

公開しているnoteの1つに、コンセプト通りのデザイン設計が気持ちよかったTENQさんで得たデザインの気付きレビューがあります。

今回はそこにヒントがあると思い、しかし当施設は閉館しているため、もう1度自分で読み直して何が気持ちよくてコンセプト通りと思ったんだっけ?を洗い直しました。

すると、どう考えても「普段から感じている通りのことを当たり前にこなす」ようにデザインすることだと感じたんですよね。今回であれば御朱印帳だから神社だな、お守りもあって鳥居があって、厳かな感じでさ…と妄想していき、あえて考えすぎないで作ってみたのがこちら。

コンセプトを俯瞰した時のたたき台

今振り返ればよくここから完成に持って行けたなと思うのですが、これがタタキでした。でも、出すときは怖かったんですよね。

ページデザインもさることながら、地図案や各パワースポットのロゴ作成で、いつもキレッキレにここぞ!と決めてくれちゃう。そんなセンス光りまくりのたっちゃんのつくるカッコいいな~と思う地図があったり。

年表デザインも並行しながら進めつつ、チームのムードメーカーもして、印刷業者を探し出し、ハンコデザインまでやっちゃう、笑顔なんだけど作業の鬼なキノコさんがブロックならこれやろ!と、バチバチにきめてる地図もあったからです。

そんな中で、これ超余白たっぷりじゃない?とか、なんでPinterestの原案を無視したの?とか言われるかもしれない。なので他の案も一緒に出したのですが、KOJIMAsenseiの何かがピピっと反応したようでこの案をブラシュアップしていくこととなり、

完成にちかい頃の様子

最終的にはこのような地図になりました。何度も言いますが、よくこうなったよな~と思うと同時に、何度もフィードバックを下さったKOJIMAsenseiの女神のような優しさのおかげとしか言いようがありません。本気でありがとうございました。


最初にデザイン原案を持っていたとしても、コンセプトに対して違和感を感じたら素直に従ってみて振り返ってみることも大事なんだと気付けた一面です。

デザインの引き出しとして〇〇といえば△△だよねと言語化するためにも、普段から〇〇は△△だなと意識して自分の中に取り込んでおかねば、いざという時に出てきません。だからストックを自分の中にためるのも大事ですし、そうやって感覚を育てておくことが違和感にもっと早く気付けたコツだったかもしれない。

「日常生活の目に飛び込んでくるものからデザインを学べ」とても奥深いですが、より理解が深まったように感じた経験でした。

(番外編)海外コネクションは地味に重宝

最後に、急に海外コネクションの話をします。

いやなんのこっちゃと思われそうなのですが、私も最初はそう思いました。

実は制作のほぼ最終段階近くのミーティングで、前田さんがパワースポットの名称を英語にしよう!と仰ったのです。

パワースポットの名称をよく見ると

ゆったんさんが最後まで気を抜いちゃいけない(意訳)と言っていたのが、はっはーんこういうことか!!と最後の最後にふりかかってくるとは思わず、色々振り切れてた頃だったのでちょっと笑いそうになったのを覚えています。

そこで改めて今回のNASUオフィスを作るにあたり、異国トイレというスポットで質問していたときに前田さんが仰っていた話を思い出しました。

異国トイレは海外進出をしたいんです。NASUは。で、海外ってやっぱりグラフィックデザインってすごいし、はたちの時かな、NYに行かなきゃだめだよって言われて、なんかそういうのも行動にうつせなかったコンプレックスがあり、海外にいきたいっていうのがまざりあって。海外の風をいれたいなあって。トイレって1日1回、1回どころじゃないわ。トイレ行かない人はいないじゃないですか。1日2~3回海外行くってすごいじゃないですか。まあ、トイレですけどね!

チームMTG議事録より

ああ、そうだ。NASUさんは海外進出をしたいんだった、ということは万が一このガイドブックを海外かつ英語圏の方が手に取った時に伝わる英語じゃなきゃ筋が通らないよね。面白くおもってもらえないよね。

そう思ったらミーティング途中でしたが、海外在住の叔母にアポを取りすぐさま事情を話して英訳作業の時間が取れそうだったので、会議を一旦離脱。2時間以内くらいでなんとかすべての英訳を終えると、即日納品(?)することができました。

そのときNASUさんの会社理念や前田さんの思想を前情報として伝えることで、だったらこの英語の方がいいと選ぶことができたのは今後のNASUさんのためになれたかなと思います。

生きた英語を、相手の性格を踏まえたうえで英訳する作業はなかなか骨の折れる作業でしたが、それもこれも海外コネクションがあるからできることだよなと思うと地味に重宝したつながりですし、海外の動向をさりげなく耳に届けてくれる他のコネクションも大事にしようと感じた場面でした。

Next Action

illustratorとPhotoshopをやっと使えるレベルのブロガーがデザイナー&ライターとして前田さんとの制作体験に参加して感じたのは以下の3つです。

やはり何事もコンセプトは大事だけど、そこには大きく2種類あること。相手の理解は直接話すだけでなくSNSや本から知る方法もあること。そして、普段から具体化と抽象化を意識したデザインのストックをしておくとデザインの違和感やセンス、引き出し作りにつながることです。

こちらは私が具体と抽象を理解するうえで参考にしている本です。

改めてこちらの具体⇔抽象トレーニング本を読んでもう一度理解を深めようと思いましたし、日々の刺激がちりつもでダイナミックなデザインを生み出すヒントになるんだなと感じました。

誰でも発信できる時代だからこそ管理してるブログで活かすべく本物のデザイナーの制作体験でデザインをするとは?これを学ぼうと思ったのですが、概論だけかもしれないけれど、それでもすべてを叩きこまれたようなそんな半年の刺激はたいへん貴重過ぎる経験です。

この経験を活かすには場を持て余しそうなメディアにしかなっていないと痛感できるので、もっと飛躍させるべく改めてブログ設計を振り返り、サイトデザインに活かしていこうと思います。


我々5名のオフィスガイドブック制作チームとNASUさんの架け橋となり、常にやさしく、しかも夜中の3時まで付き合ってくださったゆったんさんには頭が上がりません。ゆったんさんがいなければできなかっただろうなと思うほどです、本当にありがとうございました。

「技術を熱量と行動力でカバーできれば!できるできないもあるのでしんどいとこもあると思うけど、それ含めて体験だと思います。」と最初にOKしてくださった前田さん。しんどいことばかりで何でこれに参加したんだっけ?と自問したことも正直ありましたが、あのような貴重な環境とチャンスをくださったことに深く感謝申し上げます。

NASUオフィスガイドブックメンバー紹介

最後に、自信を持ってオススメできるチームメンバーを紹介して終わろうと思います。

KOJIMAsensei

我らがチームリーダー、こじませんせい。笑顔がとても優しく、雰囲気もそのままほんわかしている。完璧主義な一面もあり、とても努力家な御方。

印刷して何度も調整する作業の際、夜中に何度もファ〇マのコピー機に足しげく通い、みんなのデザインフィードバックをこなしていたすごい人。

キノコ

我らがチームサブリーダー、きのこさん。チームのムードメーカーであることは間違いなく、投げかける言葉ひとつひとつに愛しか感じられない。(誉め言葉)

スケジュール管理のために切り捨てるべき判断や今やるべきことをしっかり把握し共有するしっかり者の一面をもちながら、夜中にわぐさんと神様デザインブラシュアップの際にミラーボールを選ぶなど遊び心もナイスな御方。

わぐ

デザインに向かうバイタリティが長距離選手、いつ寝てるの?と思うくらい作業していたデザイナーわぐさん。

本ガイドブックの大事なコンセプトに着地させてくれた発想力はさることながら、夜中に作業しすぎてちょっと頭がもうまわらないはずなのにそれでも笑顔で作業していたのが鉄人だなと思わされた御方。

たっちゃん

デザインを繰り出す角度のキレがとても鋭く、そうそうそれ!!と言いたくなるものをすぐ創り出しちゃう、センスがめっちゃ光ってるたっちゃん。

とてもクールに、しかしえげつない量の案を出してくるので、笑顔で何でもこなす人だなと思いきや夜中1時過ぎくらいの発見に目を輝かせるなど、ギャップが激しく個人的にめちゃくちゃおもしろいと感じていた御方。


チームメンバーとして一緒に関わらせてくれたデザイナーのみなさん。

なんでこいつ来たん?と思ったかもしれませんが、最後までメンバーとして関われたのはみんなのおかげです。たっちゃんがこのチームを解散するのは寂しいのようなツイートをしていたのを拝見して、わかるわかると首がもげるほど勝手に納得しておりました。

またどこかで関わることがありましたら、ぜひに!とお願いしたいくらいです。本当に本当にありがとうございました。

おわり

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