見出し画像

BATONは渡された

先生からの返事が返ってきました。

結果は…
丁重に断られました。

理由は…
・もう検査のやりようがないこと
・アレルギーが多すぎて対応ができないということ

そうだよなって思った。絶対に遠方への通院は難しいとわかってた。
だから、「検査できます」との先生の返事を受けてすぐに通院という事はしなかった。

私のアレルギーは一度出ると、意識混濁、熱も40度を超えが1週間は続く。点滴のチューブを抑えるテープはもちろん、服や患者識別バンド、最後には点滴の針やチューブまでアレルギーが出て、それらを外さないといられなくなる。

先生の病院ではブドウ糖負荷試験のロングバージョンをするという事だったけど、ブドウ糖負荷試験の後のカルテの、血圧が217までいった時の症状と検査データなどを送って、本当にそれでも検査ができるのか判断してもらおうと思った。

今までの経過を隠して、検査を受けて…と騙すような事はしたくなかった。
全部知った上で正直に回答が欲しかった。
あーーーーなんて馬鹿正直なんだと思った。
見せたら断られるってわかってたのに。
見せなきゃ検査してもらえたのに。

ま、そういう嘘がつけない所が私のいいところ…かな。

ただ、先生に本当に感謝してもし尽くせない。
というのも、データを見て、わかった事を詳しく書いてくださった。

・インスリン抵抗性
・過剰分泌がある
・インスリンと共に血管作動性の消化管ホルモンなどの過剰分泌がある
・高炭水化物が憎悪因子の可能性

今まで沢山の病院へ行ってきたけど、一度だってこれを言われた事がない。
どこの病院も「異常なし」「精神科を受診してください」だったから。

インスリン抵抗性という言葉はアメリカの症例をひたすら検索していた時に、『BMC Medicine』に私のブドウ糖負荷試験の結果と似ている人がいて『insulin resistance(インスリン抵抗性)』とあったので、自分もそうなのではとは思っていた。
だから言われて、やっぱりそうか…とは思った。

過剰分泌については、いまいちよくわからなかったけど、消化管ホルモンという所で、ハッとなった。

食後に少しムカムカするけれど、その後30分もすると強い便意が必ずくる。そして排便すると吐き気が強くなるからだ。
そして眠気が強くなる事に気がついていたからだ。
自分ではこれは過敏性腸症候群によるものだと思ってはいたけど、この現象を『ところてん現象』と呼んでいる。
食べたら出る。すぐに出るのでまるでところてんの様だからと。

今まで多くのドクターに蔑むような目で見られてきた。
どうせ仮病でしょう…どうせストレスで頭がおかしくなったんだ…と。
そして看護師は少しニヤけて言う「旦那さん、大変ですね…」
本当に辛かった。

だからこそ、ちゃんとデータを見て、本当に考えてくれた先生には感謝してもしたりない。
データからわかった事をそのまま私に伝えてくれた。
そして、病名はわからないけど、これらが症状を呈しているかもと。

・低GI食にして、食べる順番を野菜→蛋白・脂肪にするか、ベジタリアン食

これは先生がくれた食事療法のアドバイス。
低GI食は心がけてはいたし、そもそもご飯と麺はあまり好きじゃないけど、パンは好きなので、朝食は気をつけてはいた。
野菜は大好きで、家庭菜園をするくらいなんだけど、先に摂るというのはやってなかったので、実践しようと思う。

そして、本当にありがたかったのは、有効かもしれない薬についての記載。

αGI(セイブル)、インスリン抵抗性改善薬(ピオグリタゾン)、オクトレオチドなど、試してみる価値はあると教えてくれた。
ただし、保険適用でないため、医療機関とよく相談して決めて欲しいとも書いてくれていた。

それに、以前のやりとりで…
食事後に眠気や脱力についてはナルコレプシーの薬が開発中なので、使えるようになったら有効かもしれないと教えてくれた。

本来なら先生に聞くのは禁じ手だろう。
でも、本当にどこも頭がおかしいと相手にもしてくれなくて、藁をもすがる思いでメッセージを送ってしまった。お叱り覚悟で…
それなのに、先生は本当に丁寧にお返事をくださった。

私は起きてる時は、料理とか家事をこなしていない時は大概検索している。だから、先生の名前を他の病院で「日本一の先生がいる」と教えてもらった時に、在籍している病院や、所属している学会、先生の論文、先生のエッセイなど、どういう人なのかというのを検索しまくった。

検索しまくるというのは普通の人にとっては異常かもしれないけど、私にとっては日常で、マラソン大会の協賛企業の会社概要や沿革、口コミから、離職率や平均年齢など調べるし…
美味しい物があると、その会社の会社概要や沿革、歴史などを見て、どうやってこれが生み出されてきたのか見てしまう。

そんな石橋を叩きまくる性格の私が先生を検索して、エッセイからわかるそのお人柄や、学会の情報から若手の育成にかける情熱が伝わって、この先生なら!と思いメッセージを送った。
その時の自分頑張った…でも、先生にとったら迷惑だっただろうな…

結果、診てはもらえないけれど、本当に感謝してもしつくせないくらいの情報をいただいた。
とりあえず食事療法は続けるとして…薬の相談にのってくれそうな医療機関を探さないと。

このバトンは決して無駄にしてはいけない。
そう思った。


余談…
タイトル画像…庭のサボテン。
近所のおじいちゃん(当時91歳)にもらった。
今年も花が咲いたので写真撮って、あまりにも強く美しかったので
背景きりとって貼り付けてみた。
加工なしの正直な花の写真。
私みたいだな…誰にも見向きもされないところがね(笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?