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国際天文学・天体物理学オリンピック(IOAA'23)参加記

みなさんこんにちは。
8/10〜20までポーランドで行われた国際天文学・天体物理学オリンピック(以下IOAA)に日本代表として参加してきました。
ここではIOAAの様子をまとめてようと思います。
天文が好きで天オリに興味のある方や、国際大会の様子を知りたい方などにぜひ読んでいただきたいです!


1.IOAAの様子

IOAAで行われたイベントのうちいくつかピックアップして紹介します。IOAAは試験が多く、Day1~11までの長い間大会が開催されます。

全体の様子は下の動画にまとめられています!

また、Facebookにも大会期間中の様子が詳しくのっているのでぜひみてみてください!

Day2 : Opening Ceremony

開会式の会場

開会式は試験も行われるInternational Congress Center(ICC)のホールで行われました。当日はYoutubeでのライブ配信もありました。

最初にオーケストラによる演奏、お偉いさんの話があって、その後に各国の紹介です!今年は52ヵ国の参加です。各国の名前が英語→ポーランド語の順で呼ばれ、スクリーンに国旗と代表選手の名前一覧が表示されてました。

日本代表団(Youtubeのスクショ)

日本紹介の時少し拍手が大きかったような気がしました!初参加&浴衣がうけたのかな。

式典のあと各国選手と写真を撮れる自由時間がありました。韓国とかネパールとかいろんな国と写真を撮りました。

この時点でIOAAの規模の大きさにびっくりしており、ホテルに到着したときにはたくさんのプレゼントをもらいました。

Tシャツ、帽子、サングラス、問題集などなど

そして開会式の後にスマホとチームリーダーとのお別れ。問題の日本語翻訳や採点の関係上、生徒とチームリーダーは1週間くらい会うことはできず、もちろん電子機器を使った連絡もNGなためスマホを回収されるのです。

Day3 : Group Competition

Group Competitionとは国際交流を目的とした競技です。そのため、5人程度のグループでの団体戦で、メダルとは関係のないものになっています。

さまざまなタスクが用意されていて、それをみんなで協力して解いてね〜といった内容になっています。

会場の様子

Day4 : Theory Round

その名の通り理論問題を解きます。内容は物理・天文学の幅広い分野から出題されます。IOAAの中で一番重要な試験と言っても過言ではありません。

試験時間は5時間で13問の問題を解きます。
配点は250点で短い問題(5点~12点)が5問、中くらいの問題(13点~25点)が5問、長い問題(30点~45点)の問題が3問でした。

Day5 : Observation Round

Observation Roundは実際に観測をしようという天文らしい試験問題です。

これは毎年試験形式が変わるので、あくまで今年バージョンとして書きます。年ごとに夜に望遠鏡を使って観測したり、昼にやって一切望遠鏡をつかわなかったりします。

今年は昼に望遠鏡を使う形式で行いました。なんと真っ暗な野球場に50台のドブソニアンを並べてスクリーンに写った写真や動画を観測する形式でした!

この中にドブソニアンが50台並んでた。

試験時間は90分。最初の30分で問題を読み、観測計画を立てる。そして野球場に移動して30分で観測を行う。そして最初の準備を行った場所に戻り、30分で観測結果をまとめ、答案を書きあげるというものです。

会場の雰囲気1(Youtubeのスクショ)
会場の雰囲気2(Youtubeのスクショ)

IOAA出発前、Observationの時刻と注意事項だけアナウンスがあって、昼にどんな試験をやるのかと相談した記憶があります。太陽の観測か、金星を見るのか、月を見るのかなどなど。月が出るとふんで月の注意事項を教えったりもしました。結果このような形でやったのは驚きです。

問題は4問で50点満点。15点問題が2つ、10点問題が2つです。

Day6 : Data Analysis Round

このRoundはTheory Roundに非常に近いですが、実際に観測データなどが与えられ、それを処理してグラフにまとめたり、考察したりする試験です。Theoryよりデータの解析が重視され、1問が長いのが特徴。

試験時間は3時間で、大問は2つ。各50点と75点の125点満点。

試験が行われない時間には、Organizerの企画したレクに参加したり、ホテルのロビーにあるような遊び道具で他国の選手と交流したりすることが多かったです。

Day7 : Planetarium Round 

Planetarium Roundとは割とObservation Roundと近く、眼視で星の特定をしたり、見たデータから計算をしたりする試験です。

Planetarium RoundはSILESIAN SCIENCE PARKにあるプラネタリウムで行われました。2022年にリニューアルして後藤光学のデジタル投影機が導入されたみたい。

このプラネタリウムにはDay3のGroup Competitionのあとに見に行き、Day7のPlanetarium Roundで試験を、その後にいろいろな展示を見る時間がありました。

会場のプラネタリウム
プラネの内部

試験時間はObservation Roundと同様90分。最初の30分で準備、30分でプラネを見る、30分で結果をまとめる。問題は3問でそれぞれ10分投影され、20点問題が2つ、35点問題が1つの75点満点。

試験はここまでで終わりです!

Day8 : Cultural Evening

Cultural Eveningとは夕食を食べながら各国が出し物をするイベントです。夕食を食べながらといっても実際はフェスみたいなイメージです。

Cultural Eveningの様子

日本チームはIESOの日本代表が披露するピカチュウダンスにあずかって「ピカチュウ音頭」を披露しました!

曲の間にけんだまに挑戦し、大皿に乗るだけでとても盛り上がりました。行きの乗り継ぎのドーハ空港で練習したのがいい思い出。

僕にとってCultural Eveningは一番楽しかったイベントです。みんなで前に集まって一緒にダンスをしたり、盛り上がる曲を聴いたり。

インドネシアの武芸がカッコよかった。ラテンアメリカ系の国とみんなで踊ったダンス楽しかった。韓国の江南スタイルめちゃ盛り上がってたなぁ。

リトアニア、エストニア、ラドビア
インドネシア、かっこよかった

Day8,9 : Excursion

Day8にオグロジェニツ城の見学、Day9にグイド鉱⼭と植物園の見学がありました。

観光時は、国を3つのグループに分けて一緒に行きました。同国の選手は全員同じグループでした。

オグロジェニツ城は14世紀くらいのプライベートキャッスルみたいです。

オグロジェニツ城

場所は小高い丘の上にあって景色はきれいだった。

景色はめちゃキレイ

ここでネパールチームとドラえもんの話になって一緒にドラえもんの歌を合唱しました。日本語の「はい、タケコプター」が英語だと「Hey, helicopter」らしい。

Day9のグイド鉱山はすごかった。ポーランドといえば石炭が有名ですが、その中心であるシロンスク県の鉱山に行きました。
ヘルメットをかぶって地下170mまでエレベーターで下がると当時のままの広大な炭鉱が残っていました。

地下170mへの入口

トンネルの周りは木でおおわれ、石炭・人運搬用のレールがそのまま残っていました。また、たくさんの種類の採掘機が動く様子を見せていただき、トンネルはこうやって作られるのかと勉強になりました。

先端がきもい形をしている

ここのお土産屋さんでリアル石炭が売ってました。

最後に訪れた植物園では、クイズラリー的なことを行いました。

やはり景色は最高

Day 10 : Closing Ceremony

いよいよ閉会式です。ここでメダルを受賞した選手の発表があります。

この時椅子の上に試験会場に飾られていた各国の旗が置かれていました。

最初に各国が壇上へあがる。
その後Honorable Mention(優良賞)、Bronze Prize、Silver Prize、Gold Prize、特別な賞といった順番で発表されました。

発表の仕方はかなりドキドキでした。それぞれの賞ごとに受賞者がいる1国1国ごとに発表するから時間もかかるし、Japanが出るかどうかもドキドキでした。

結果、自分はメダルを獲得することはできなかったものの、日本代表は金1人、銅1人、優良賞1人という成績を納めました!

その後に、Group Competitionの結果やPoster Competitionの結果、各試験の優秀者の発表がありました。

そして閉会式の〆として、弦楽四重奏?と思いきやモーツアルト楽団という団体のコメディーショーが行われました。

全員もらえたメダル的な

Poster Competition

サブ企画的な感じでポスターコンペティションというものもありました。
各国が自国の文化や研究成果をまとめて、そのポスターがプラネタリウムに展示されていました。

日本チームは「日本の民具とかんむり座」というテーマに沿って文化紹介のポスターを作りました。

審査賞はアフガニスタンのポスターが、投票賞はキプロスのポスターがとってました。

個人的にはポスターコンペはしっかりやったら面白いな~って思ってます。日本も研修の一環としてポスターの製作を取り入れてみたいと思ったり。

ホテル

選手はVilla Verdeという結構いい感じのホテルに宿泊しました。

結構いい感じのホテル

ホテルには屋外プール、屋内プール、ボウリング、ビリヤードなどたくさんの娯楽施設があって、選手は自由に使っていい感じでした。
自分も屋内プールに行ってスロベニアの選手とボールで遊んだりしました。

IOAAに出発する前、ホテルの部屋は海外選手とごちゃまぜにされると聞いていました。ですが、ふたを開けてみるとどの国の選手も固められていました。
日本は男子3人が同部屋、もう1人が韓国選手2人と、女子1人がカナダ選手2人と一緒の部屋でした。

初日に韓国選手の部屋に行ってゲームをしたり、お互いの国について知ってることを交流しあったり。

ホテルの食事はヨーロッパだな〜と強く感じるご飯で、ポテトとパスタとお肉が多かった印象です。スープは基本的においしかっなぁ。

これは朝食(最終日にはかなり偏食になってる)

ホテルから星を観ようと計画したものの、Katowiseの町があったからめちゃくちゃ暗いってわけじゃなかった…。

また、試験前には自習室的に使える部屋もあって、各国の選手がそこで勉強していました。

2.試験について

ここではIOAAの試験内容を深掘りしてみようと思います。IOAAで出題される問題や、対策のイメージを掴んでいただけたら幸いです。

IOAAは4つの試験があります。IOAA2023は以下のような配点で年によって微妙な変化が見られます。

  • Theory Round(T)    全体の50%

  • Observation Round(O)      全体の10%

  • Data analysis Round(D)  全体の25%

  • Planetarium Round(P)  全体の15%

メダルの基準

まず、メダルの基準をまとめます。

  • 金メダル…補正後の合計得点が満点の80%以上

  • 銀メダル…同65%以上

  • 銅メダル…同50%以上

  • Honorable Mention(優良賞)…理論試験または実技試験の点数が基準点以上で銅メダルに達さなかった場合

(参照:https://iaojapan.org/static/pressRelease07_IOAA2023_award-ee46a026abf663f34084225fbcc8f1fd.pdf)

Theory Round

対策について
まず時間の使い方。5時間もあるので、時間をどう使うかが重要になります。基本的に300分250点だから1分1点を目安にすると少し時間が余るくらい。だから理想的には点数とかける時間を同じくらいにするとよい。
そう考えると、最初の短い問題ってコスパが悪くて、頑張って急いで解いてもMAX5点とか10点とかしか来ません。なら最後の40点くらいの問題に時間を割くとかなりお得かも。
ただ、これは人それぞれだから自分が解きやすいように解くのがいいと思います。

次に勉強方法。難しいのが、理論の徹底的理解だけじゃなくてしっかりとした問題演習が必要なところ。自分も本番の問題に上手く取り組むことができず、演習不足がでてしまいました。
基本的には過去問演習をお勧めします。
理論の勉強に関して、おすすめな本をあげると

①極・宇宙を解く

これは持ってる人よく見かける。現代天文学の理論や知識を解説して、少し演習問題がついてるよって感じ。天文学の全体の触りはこの本でOKな気がしています。おすすめの一冊。

②天文の計算教室

これもよく見ます。天文特有の計算問題を集めた本。
これも結構おすすめ。IOAAの問題に出るような計算問題がまとまってる。問題によってはIOAAのレベル超えてるだろってものをありますが、解くと計算問題について最強になれると思います。
ただ、天文学の知識(いわゆるHR図とか宇宙論とか)は全然載っていないため、そこは別の本で補う必要あり。

③Fundamentals of Astronomy

IAO・IOAAの参考書的な本。英語で書かれてるからテクニカルタームの勉強になります。結構珍しく、IOAAで出るような知識を体系的にまとめてくれています。望遠鏡とか光学系とかまで網羅してる本はレア。
演習問題も大量についてて、簡単めから難しめまであります。
ただ、この本も癖があって、深い天文学の知識はあんま書いてくれないし(HR図とかまじでさらっと)、各単元に書かれてる内容もわりとさらっとしてる感じがします。
だから自分はこの本でぱっと目を通す感じに全単元を読んで理解の確認をしました。

でも忘れちゃいけないのが、理論を詰め込んでも問題が解けなきゃ意味がないということで、問題演習も忘れずにやるべきです

過去問は海外の人がドライブにまとめてくれてるのがあるのでぜひ参考にしてください。(リンク:https://drive.google.com/drive/folders/1jRZM6xDwB_fRs-RMoXW9qf9rZ-ghe14R?usp=drive_link)

まとめると、過去問を解きながらわからない理論を詰めていくという勉強がいいのかなって個人的に思いました。

Observation Round

O1 小惑星の掩蔽(15点)
観測をして、小惑星の真の継続時間と中央時刻を求める。
O2 スターリンク(15点)
観測から、人工衛星の角速度や、衛星間の距離を求める。
O3 惑星の衛星(10点)
土星の衛星の位置を観測する。
O4 超新星(10点)
星図と等級一覧が与えられて、新星の等級と赤経赤緯を求める。

基本的に天体観測の技術や知識を問うためのものと思われますが、最近はそれよりも天文への理解が問われてる気がします。理論問題に近いような。Theoryの対策をやってれば点数が伸びやすいかも。また、観測を通して「時間を測る」問題が多いような気がします。

対策として1つ、過去問の採点基準を読み込むということをしとくべきだと思います。過去問をみればわかるようにかなり細かく採点基準が設定されています。これを知ってれば数点あがったみたいなケースがよくあるので、過去問の採点基準はしっかり読み込んどくべき。
実際Oは差がついたとしても数点くらいだから、ここで採点基準を知ってるのは有利なのかも。

あと試験前に一回は望遠鏡に触れる機会を作っとくといいと思います。JAOの代表研修合宿などを利用するのがベストかなと思われます。始めての人はドブソニアンの操作感や、赤道儀のちょっと独特な動き方をする架台に慣れとくべきです。

Data analysis Round

D1 大マゼラン雲までの距離(50点)
表面輝度とV-Kの値から大マゼラン雲に含まれる食連星の距離を求める問題。
D2 孤立したブラックホール(75点)
重力レンズの観測に基づく孤立したブラックホール発見の再現。

対策について
これも過去問を解くのが中心になると思います。使う理論の知識はTheoryでやることとほぼ共通してるし、どちらかというと時間がシビアな問題だから、問題を解くのに慣れるのが大事。
過去問の傾向も昔から大きく変化してるわけじゃないから、過去問を解きまくろう。ただ難易度は最近の方が高い。

Planetarium Round

P1 天の知識(20点)
流星群の輻射点の特定、変光星が明るいか暗いかの特定、星座の特定。
P2 逆行する火星(20点)
逆行する火星の観測、観測結果から火星の公転半径、軌道の傾きの計算。
P3 TRAPPIST-1(35点)
UFOに乗って系外惑星に連れていかれる問題(このUFOはOで墜落したUFO)。系外惑星から見える星空を観測して、様々な物理量を求める。この惑星から見えるほかの惑星もオリジナル。

対策について
これも割とObservation Roundに近いと思います。観測で分かるものはそれでよしとして、その次のステップがかなり理論を必要とします。Theoryの勉強をするのがこれもベストそう。
対策のための星図は「滝星図」というものを印刷して使用しました。

また、夏休みに平塚市博物館のプラネタリウムを使用させていただき、星座やメシエ天体の確認も行いました。

まとめとして国際大会の対策は

①Theory対策に重きを置く(過去問中心&理論も勉強)
②Data Analysis, Observation, Planetarium特有の解き方も過去問を通して頭に入れてく
③Observationは過去問の採点基準を読み込む
④覚えておくぶきものは星座の位置、略符、メシエ天体の位置

で行うのがベストだと思います。

3.国際大会で得た教訓

箇条書きでまとめてみます。

海外の人と話して

・バスでいろんな人と話そう
ホテルから試験会場まで40分くらいかかるのですが、そこで海外の人と話すと貴重な経験になります。
5人チームで行くわけだからバスなんて誰かは絶対海外の人と話すことができます。
最初は日本人複数で話したりしましたが、最後の方はマンツーマンで日本や相手国(ポーランド語教えてもらった)の言葉を教わったり、歴史を教え合いをしたりしました。

・食事でもいろんな人と話そう
海外の選手といろいろ話せるのは大体バスか、食事か、自由時間でした。食事会場に10人くらい座れる円卓があって、海外の選手と一緒に食べたりしました。初日にIMO2023(日本開催!)の服を着たギリシャの人と話しました。

・日本のアニメは人気すぎる
これはガチです。
話した人のほとんどにアニメの話をされた気がします。特にジャンプ系が流行ってる印象。

・サイン集めるのあり
本や、もらったBookletにサインを集めてる人がいました。結構あり。

・相手国(海外)について勉強してから行くと話し広がる
意外と海外の選手から日本の話をされることが多かったな。アニメもそうだし、知ってる日本語とか日本に行った経験とか。でも自分が相手国について全然知らなさ過ぎて、うまく会話を広げることができなかった…もう少し教養を深めた状態で行くべきでした。

お土産について

・国旗やバッジなどの小物があるといい
そんなに量を持ってけるものではないと思いますが、国旗やバッジがあると喜ばれる気がしました。
特に日本の国旗のバッジとかあるといいな~って思いました。

・折り紙はとりあえずもってっとくといい
折り紙は何かともってった方がいいです。
折り方を教えるだけで交流になるし、もしお土産がなくなってしまっても鶴を折ればいい感じのプレゼントになるはず。

大量の鶴

病気・けがについて

・病院はいつ行けるかわからない
ガイドの人から話を聞いたのですが、ポーランドでは医者の人数が少ないそうです。ガイドの経験曰く、いつ診てもらえるかわからないから病院と家を何往復もしたことがあるそう。

・風邪薬はなんかあったときのために持ってった方がいい
自分だけじゃなくて、チームの仲間に何かあったときのためにも風邪薬は絶対に持ってくべきです。

・カップ麺は持ってくべき
体調を崩し部屋で休んでた時、食事を部屋に持ってきてくれたのですが、全部流動食で、しかも海外のだから口に合わなくて…つらかった。1日の食事がバナナと少しのスープだけみたいな日もあった気がします。
そこで同じチームの人に赤いきつねをもらって食べましたが、本当においしかった。感動した。
大量にカップ麺を持ってくと病気にならなくても幸せになると思います。

Katowiseの中心部きれいだった

飛行機について

初めて国際線に乗りましたが、やはり長かったです。日本選手団は成田空港→ドーハ・ハマド空港→ワルシャワ空港→クラクフ空港と乗り継ぎをしていきましたが、正味30時間くらい移動していました。

・首を固定できるようにしとく
飛行機で寝るときはこれが一番の問題な気がしました。どこに首を置いていいかわからないと正直寝れません。
首の枕的なものを持ってくと便利そうだし、座席の枕の端っこが曲がるようになってるからそれをまげて自分の首に合うようにするのがよさそう。

・足元をいかに楽にするか
正直荷物を置くと狭かったので、どの荷物を下に置いて、どれを上に乗せるかを決めとくといいかもしれません。
足を伸ばせると伸ばせないじゃあ大違い。

これはFish

3種類から選べました。おいしかった。

・押し売りには注意
ドーハ空港で買い物をした時ですが、ただぬいぐるみを買っただけなのに、チャリティーのために6000円くらいのバッグを買えってめちゃ言われました。怖かった。あと基本的に物価高すぎです。ドーハ空港ポカリ680円。

SNSについて

・海外ではInstagram
海外でTwitterやってる人は全然いませんでした。みんなインスタ。
韓国のストーリーみてドブソニアンにサインできることを知ってサインしに行ったりもしたなぁ。

・名前とアカウントを結びつけるため、メモ帳に名前とIDを書いてもらうのあり
自分はインスタの検索のところに直接IDを打ってもらって交換をしたのですが、そうすると誰が誰だかわからなくなってしまいました。メモ帳に国と名前とIDかいてもらうのおすすめ。

Katowiseの街並み

その他のこと

・シャンプー、ボディーソープは持参すべき
部屋備え付けのシャンプーがジェルみたいなので全く泡立たなくて使いにくかったです。ボディーソープも変な個体石鹸でまじで洗いにくかった。

・のど飴も絶対持ってくべき
乾燥する地域に行くならマストだし、そもそも飛行機の中がカラカラだからのど飴をもってっとくと助かります。

成田空港到着後に食べたラーメン、まじでおいしかった

思ったことなどなど

・やっぱり英会話ってむずい
リスニングもスピーキングも難しかった…
聞くのもフィリピンとかカザフスタンとかは訛りが強くて難しかった…ヨーロッパ系でノンネイティブの人とゆっくり話すのはよくわかったな。
あと自分の思ってることを話すのも難しい…基本的な文の形をするって言えるようにしたり、表現を簡単な言葉にパッと変えるトレーニングが必要だと感じた。

・話すといろんな発見がある
IOAAでいろんな国の人と話してみて国ごとに驚くことが多かった。インドネシアでは競技科学の人口が多くて、自分で1つの科目を選んでそれしか参加できない話は驚いた。しかもその1つの科目に数万単位で人が集まるらしい。

・52ヵ国もの国が参加するのはレア
本当にいろんな国の人と話せました。チームリーダーの先生がおっしゃっていたのは、国際会議でもここまで多くの国が参加することはほとんどないということ。本当に貴重な経験ができました。

最後に国際大会に参加するときはとにかく楽しむことを心にとめてください!

4.おわりに~僕と天文~

自分は中学生の頃、世界には天文学オリンピックがあるということを知りました。当時、日本からの代表派遣はなかったと知って残念だった記憶があります。
ですが、高2の頃、日本天文学オリンピック委員会が立ち上がったことを知り、第2回から挑戦しました。
そこで自分の実力を発揮できて、国際大会への切符をつかむことができました。

中学生の頃、夢に思っていた天文学オリンピック(IOAA)の舞台に立てる自分が本当に幸せだと思います。

自分は中高、天文部に入っており、顧問や部活の先輩に支えられて、自分の興味を広げ、それを深めることができました。
自分が天文学という学問に興味を持てたのはいろんな人が自分に天文の面白さを伝えてくれたからだと思います。

委員会を立ち上げてくださったJAO委員の方や、自分を支えてくれた部活関係者、友人など、本当に感謝しています。

自分の中高の天文生活はこのIOAAをもって一区切りとなりますが、大学に入った後も、天文の道を深めようと思っています。

最高の舞台だった

最後まで読んで下さりありがとうございます!
IOAAや国際大会について興味を持っていただけたら幸いです!

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